試練其の弐〜赤輝の覚悟〜
あらすじ
バハムートニキにボコボコ
たちけて(´・∀・`)へー
イヴァン?逃げたいに決まってるだろ!
『......この国に来てから、はや3日経ってるけど...あなた達、まだかかるっていうの?長すぎじゃない?』
『いや〜だって〜』
『無理だろあんなの!父はまだ本気も出していない!』
『逃げる方法とか...ない...よね』
『......ここは父の領域だからな、結界ぐらい貼ってあるだろう』
あぁ〜もう!クロの番にならないかなぁ
流石にホワイトまで負けちゃうとなると、僕には打つ手がないなぁ...今やれることと言えば「見る」ことだけ。観察して、考察して、試すだけ。クロはきっと見ている筈だ。意識の中で、それできっと試練をクリアする方法を見つけ出してくれるに違いない!
クロなんでこう言う時にすぐ出てくれないのかなぁ、まぁタイミングとかもあるから仕方ないけどね。
やり方...うん、どうしよう.........
思考に図っていると、イヴァンが鼻をピクピクとさせながら、静かにこっちに囁いてきた
『...んん?主人、試練の間に行くぞ。父が警戒を解いている、何かあったのか?』
え?どういうこと?
『執務室で政務に励んでいる...つまり、今なら神器はガラ空きということだ!急げご主人、とっとと神器を手に入れてここから脱出するぞ!』
ダッシュで試練の間に向かうイヴァン
そんなわけないと思うけどなぁ...
イヴァンのお父さんでしょ?そんなに隙があるとは思えなかったけど
否、ガバガバでした
バハムート父さんがいないと入れないと思っていた場所にも易々と入れた。
目の前に神器はある。
イヴァンによると、罠などのトラップもないらしい
いや、神殿にトラップとかあったらそれはそれでビックリだけどね。
ともかく、今なら...神器が取れるね
『そうだ!父は私を倒すか、神器を手に入れるかすれば試練は終わると言っていた。こういう時も勿論含まれている筈だよなぁ!』
うん、イヴァンがそう言ってるなら多分そうなんだろう。こういう下らないことの記憶力はいいんだ、イヴァンは。
イヴァンが神器に向けて出した手を、僕はガッチリと掴んだ。
僕は...愚直だなんだと他からよく言われる。
イエローみたいに要領よくできない。
ホワイトみたいに面倒見がいいってわけじゃない。
そんなことはとっくにわかっていたのだ。
でも、もし「僕」が道を間違えてしまったら、他の人格もきっとついてきてしまう。
間違えた道に沿っていってしまう。
それはダメなんだ。
だからこそ、僕は僕の正義に従う。
こんなくだらないズルで、それを違えるわけにはいかない。例え世界の運命が掛かっているとしても、僕は自分の声に従わなくてはならない。
『......わかった、はー仕方ない。父に勝つ方法でも考えておくとするか。低い確率だがな』
イヴァン...ありがとう。
『戻ったぞーー!!』
バァン!という勢いのある音と共に、バハムートが入ってくる。
『試練の続きだ、準備はいいか?』
なんでだろう、心なしか嬉しそうにも見える
なんかいいことでもありましたか?
『いや?それよりも、準備はできているのか?』
はい!!全力でやらせて頂きます!
よろしくお願いします!
最初の時よりも遥かに早くイヴァンに乗り込んでバハムートと対峙する。既にドラゴンの姿に戻ったバハムートは、変質した声で、小さく、こう言った
『息子が認めた男か...』
気のせいだったのだろうか、バハムートはこちらをすぐに向き直し、こう叫んだ。
『始めよう...「竜爪の試練」を...』
明日、試練編決着?!




