閑話地方騎士ゼクロスの人魔戦争
(この話は、戦争編の後にやらなければならなかったのですが、時間の都合上できなかったものです)
『急げ!戦士、魔導両ギルドは既に出立したぞ!糧食運搬役だからって気を抜くな!』
号令をかけているのは、冒険者副ギルドマスターのエルだ。現状4軍の人員集めに奔走している
......冒険者はそれぞれ地方に広がっている。全てを集めるのには何ヶ月、何年もの日々が必要だろう。
それに比べると戦士ギルド、魔導ギルドはいいなぁ、戦士ギルドは傭兵みたいなもんだから、仕事があればすぐ集まれる。魔導ギルドはただの引きこもり集団だ。王都がどうかとかのレベルじゃない。
要するに冒険者ギルドは、良く言えば多方面に活躍できる。悪く言えばまとまりがないんだな。
...まぁ俺も、馴染みの冒険者に声をかけてはいるが...来るかどうかは怪しいもんだな。
今のところ、4軍はアストルフ邸のカミーユが大将の軍とマドール辺境伯の軍が中心となった軍に合わせて、冒険者ギルドの面々が加わる予定となっている。
しかもギルドマスターは不在だろ?何やってんだ全くアイツは
『仕方ねぇよ、あの人がいれば戦力的にも安心なんだがなぁ...まぁ、無い物ねだりをしても仕方ないさ、もうすぐ王子様が視察にくる。まぁ催促だろう、戦力的にも俺たち冒険者の力を借りないとヤバイレベルなんだから。あ、噂をすれば、来たぞ』
エルと2人が話しでいると、貴族との話を切り上げ、こちらへと歩いてくるライト王子の姿が目に入った。こちらも臣下の礼を取り、応対する。
『冒険者ギルドの責任者か、となりのは...あぁ、確かうちの衛兵をしていた...』
『ゼクロスです、お久しゅうございます殿下』
『兵は集まったか?』
『はい、既にSSランクを筆頭としたAランク冒険者が8組、B〜Cランクが5000名ほど集まっております』
『最高ランクのものは来れないのか?』
『残念ですが、連絡が取れません。ゼクロスが連絡を取ってくれているのですが、間に合うかどうかは...』
『そうか、明日には出発する。詳しい打ち合わせは部下に聞いてくれ。少なくとも一月はかかる戦争だ、よく準備をして望むように』
ははっ、というエルの声を聞かずに、足早にライト王子は去っていく。
『...ふぅ、こりゃ、もーちょい頭数揃えないとまずそうか?Dランクも呼ぶか?』
バカ言え、それじゃ戦力にならねーよ
Dランクなんざ、精々その辺の一般人より強いかどうか程度の実力しかない。当然ながら魔物との戦闘なぞ満足にこなせるはずもない。盾ぐらいにしかならんだろう。
『中々切迫した状況らしいな。恋人がいる奴ら全員死ねばいいんだ。』
そう言って現れたのは今は客将として貴族の家に世話になっているエムだ。
魔道士としては一流のスタソニー
カットレスを腰に下げた冒険者のライト(冒)だ。
みんな来てくれたか。エムなんか、客将だけど戦争行かないマライヤ男爵の名代だからな。ライト(冒)も、店が大変だろうに、来てくれた。有難い
『また仕事ができるなんてな。援護は任せてくれよ』
久しぶりに俺と組んで仕事なので、気合十分のスタソニー。
いいチームだ、過酷な依頼であることは間違いないのだが、久しぶりにこのメンバーでの仕事に、俺も口角が上がってしまう。
糧食を詰み、予定通りに出発する。一ヶ月もすれば戦地に着くだろう。それまで王国軍の糧食が持ってくれればいいのだが。
こうして出発した4軍だったが、それが発揮されることはなかった。
彼らは知らなかったのだ。予想以上の魔王軍の強さに、予想を遥かに超える人数の犠牲者が出ていたことを。そして、それ以上に...連合軍が敗走していたことに。
視聴者企画の犠牲者
カットレス宝具とかいうハイスペック持ちのせいで、否応無く出さざるを得ないオカマ姐さん...
名前どうしようかな
ライト王子
ライト(冒)でいっか




