表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/309

イエローvs最期の試練

前回のあらすじ


イエローの最終試練、開始!!

イエローはナイフ2振りをだらりと構える。


相手の鎧武者は、オワリの国の武士が持っていた刀よりも、少し長い、長刀を構えて突進してくる。


リーチを活かした鋭い斬撃に、イエローは少しばかり顔をしかめる。


ーーアイテールとは違う。あれとはまた違ったものを出すお方ですなぁ、「覇気」とでもいいましょうか。


しかし今はそれを感じる、その剣に、その威圧に修羅を見る。振るわれた剣をいなすものの、直後に返した剣の対応に追われる。こちらは2刀、捌くのに苦はないが、相手の手数が異常に多い。


しかしついに、武者の数瞬のスキを突いて、イエローは武者の手首を切り飛ばした、しかし両断することはできず。しかも、そこからは出血すらしなかった。


『やはり...絡繰ですかな...!!』


返した刀の追撃を防ぐため、一旦距離を置く


刀の範囲から逃れることに成功したものの、既に息は上がってしまっている。


まずい、このままだと先に参ってしまうのはこちらの方だ。


『絡繰...当然だ。人が数百年も生き長らえることができるわけもなかろう。ここにあるのは我が魂のみ。この世界の魔法...を使って、この鎧に魂を定着させた。ここにいるのはただの抜け殻よ』


そう言うと、武者は手首を押さえて、ガキガキと箇所を動かす、やがて手首が元に戻り、動かせるようになった。


『...なるほど、確かにカラクリですなぁ、しかしまぁ幾ら何でも似すぎでしょう...』


似すぎている。そう、似すぎているのだ。


ここは異世界のはずなのに。


刀も、オワリの国に点在しているもののことごとくが、日本史中世ごろと、類似している点が多いのだ。


まぁ、剣術は人を殺すための剣、使うのは同じ人間という種族だ、それにやりやすい型を意識すれば、おのずと剣術という型に行き着くというのは、別に剣術の利便性が証明されるのみで、逆に言えばそれだけである。


『ですが...風習まで似たようなものだとは想像ができませんでしたなぁ...』


いかんいかん、戦闘中に別のことを考えるなど。


私の悪い癖です。


『風習か、これは俺の郷里の風習でな。あの南蛮人なぞの国に比べると確かにおかしいだろう。』


『えぇ、そうですな。』


懐かしいーそう言いそうになったのを、イエローはぐっと堪えた。いけないいけない。この程度で乱されては。集中せねば。


『お前のその顔...お前もこの国の出身か、まだオワリの国は健在か?それとも何れかに下剋上されたか』


そう言うと、鎧武者はふふふと笑う。それはまるで、

諦めたかのような笑いだった。


鎧の男が再度、今度は本気でイエローを切り刻むべく一歩を踏み出す。イエローは、それに真正面からぶつからんとする勢いで、前に進んだ。


振り下ろされる刀、刹那その刀がイエローの脳天に直撃しようとした、その瞬間





イエローは姿を消した。





鎧姿の男は、返す刀をどこに向けて良いかと思案する。その一瞬、その隙に、イエローのナイフが、鎧武者の腹に突き刺さった。


イエローのナイフは、鎧武者の腹部に直撃


奥深くまで突き刺さっている。


鎧武者に背中越しに話しかける。


『近代格闘術の一つです、相手の死角に潜り込む術。最もー隙が大きいので2度は使えませんがね』


『ふふ、ここが私の魔術の動力源部分だということは、何故わかったのだ?』


『音と、魔力量ですよ。その部分のみ、魔力量の大きさが桁違いでしたからな。誰でもわかりましょう、見つけるのにかなりの時間を要しましたが...できるならば無傷で手に入れたかったのでね。』


『ふふ...技、知恵、そして...運全てにおいて敗北を喫したか。』


いいぞ


お前のような英傑が来るのを、楽しみにーーーー



『完敗だ。』


まるで言い訳をするかのように、鎧武者の男は、大の字になって倒れた。

下ネタ言いたい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んでくれてありがとうございます! これから全10章、毎日投稿させていただきますので、是非よろしくお願いします @kurokonngame くろこんでツイッターもやってますので、繋がりに来てください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ