神の救済〜ジャンside〜
前回のあらすじ
王子救出成功!
なんじゃありゃぁぁぁぁ!
『なっなっなっなんじゃあれは、ジュダル、ジュダル!あれはなんじゃ』
『あんなの知りませんし、てか訛ってますよ。テンパると訛るなら、そのままでいいんじゃないですか』
『田舎モンと馬鹿にされるんもしゃくやし嫌...てそんなこと言っとる場合じゃなかろうが!』
てか...あれ少しずつ倒れちょらんか?
冷汗をかいたジャンの苦慮は現実のものとなる。急に化け物の重心は連合軍の方向へと傾きだし、倒れていく。
マリンがジュダルとジャンを抱えて出来るだけ化け物から離れるために動く。
かくてそれは起きた。
右陣から化け物のいる場所は少し離れている...と安心してはいけない。その風圧のみで、プレートアーマーなどを着込んでいない下級兵士や、元々鎧などを着ておらず軽い魔族達は吹き飛ばされていった。
『ゲホッゲホッ...みんな無事か?』
『僕たちプレートアーマーとか着込んでないですからね、マリンさんがいて命拾いした......ジャン、あっち見て下さい』
『...なんだよジュダル、砂煙でよく見えな...っておい、なんだあれは』
そこには、横から本陣が「なくなっている」姿がよく見えた。風圧で吹き飛ばされている兵士もいる。
あの化け物のデカさ的に、中央軍はほぼ壊滅したとみた方がいい。それだけじゃなく、本陣も?
ガウェイン王と同じく、魔王軍側の作戦かとみたジャンだったが、すぐに考えを改めた
一つは、魔王軍側の被害があまりに多すぎることと、アルフィィオスがそれを注視していることである。つまり、アルフィィオスクラスの幹部にさえ知らされてない魔王の独断or第3勢力の介入ということである。こんな化け物のようなものを召喚できるレベルの魔法使いは、この世界には存在しない。するはずがないのだ。
他の様子を見ると騎士団長のルーカンが騎士達を集結させ、再編成を図ろうとしている。一方アルフィィオスを見ると...元の人型に戻り、こちらを一瞥した後、姿を消した。
『え?ルーカンのおっさんあれと戦う気か?思考がおかしいんか?一旦体制建て直し...俺たちにできることはなさそうだな』
『とは言っても、どうします?逃げます?』
『おう、逃げる...か、マリン、その前にちょっとやって欲しいことがある。』
ジャンはマリンに何かを伝え、マリンはそれを承諾する。その後、ジャン達は走り出した、ルーカン達と合流するため、右陣に
そこにマリンの姿はない。
次回、ついに魔王とグリーンの前にも出現ーー??




