赤⇨白⇨緑の地下探検記
やっと主人公に話が戻ってきました
グリーン達書いてる時が正直一番楽しいですね
うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!
いやこれどーゆうこと? 帝都が危ないから早く向かおうとして進んでいたら木の近くにあった穴に落ちちゃったよ
大きな音を立て、レッドの動きは止まる。どうやら底に着いたようだ
辺りを見回してみるが、そもそも視界が暗くて何も見えない。元の場所へと戻ろうと試みるものの、傾斜が酷くて登ることはできなかった、仕方なく、先への道があったので先へと進んでみることにした。まぁ自分がなんとかならなくても、グリーンやイエローがなんとかしてくれるだろう、という感情もあるのだが。
暗闇の中手探りで進んでいくと、1つの大きな空間に出た。夜目にも少しは慣れてきたらしくこの辺りに何があるかとかは少しは理解できるようになった。というかここだけ少し光ってない 、気のせい? 気のせいではなく、この場にある紋様一つ一つが淡く輝きを放っていた。とても綺麗だ。
実はこの美しく光る紋様は全て術式なのだが、レッドにそれを知るすべはない。アレ、これどっかで見たことあるな。そう思いながらレッドはポッケをガサガサと漁ると、1つのバッチが出てきた。イエローが何故あるのかと不思議に思っていたあの紋章入りのバッチである。
同じ紋様が刻まれていたことにレッドは驚くが、バックからそれを出した途端、そのバッチは何かに引き寄せられるかのように壁に吸い寄せられ、どこかへはまった。
カチッという音がした。
変化は劇的だった。部屋のいたるところにあった紋様が突如としてより強く光だし、そこに扉のようなものが出現した。そしてその扉はゆっくりと開きだす。
中には...何も入っていなかった
え、それだけ?
おそらく僕が持っていたバッチに反応してこの部屋が光り始めたよね、それはわかる。でもこれだけなのはおかしくない? そう思い扉の中を隅々まで探してみるも、何もない。念のために部屋を隅々まで探すも、何も見つけることはできなかった。
何も見つけることはできなかった、というのは過ちか、なんかよくわからない言葉が刻まれた紙の束を、部屋の中に捨てられていたのを発見した。何かの役にたつかな〜と一応カバンの中に入れておく。
部屋が光り出したとき、現れたらしきもう1つの扉から外へ出る、まだ道は続いているようだ。と思っていたら、あたりが急に暗くなってきた、洞窟だから?! 違う、これは〜交代の時間か。次はイエローかグリーンでお願いします!
イエローなら絶対大丈夫だし、グリーンなら完璧に帝都までナビゲートしてくれるはずだからね!
あ、ノートはちゃんと書いてあるよ!大丈夫大丈夫!
早く脱出して帝都に向かわないと!
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ん〜〜〜随分と寝心地のいい場所で寝てるな
グリーンは、その辺の草で美しく整えられた綺麗な場所で目を覚ました。ここは森らしい、木々が生い茂る中にグリーンはいた。
周りには焚き火のあと、倒したのであろうイノシシのようなものと、包帯のようなものでぐるぐる巻きにされているダークエルフがいた。
『おっおはようございますホワイト様 ! ご機嫌いかがですか?!』
ダークエルフは起きた俺に気づくと身動きの取れない体を無理矢理動かして頭を擦り付けながらこう言った。
んもぅ...何したのアイツ......
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これは一体どうしたことだろう
魔王軍幹部7位ビネルは苦悶していた。
神器使いとの勝負に負けた、否あれば勝負にすらなっていなかったであろう。神器ありとはいえ、弓の扱いには誇りを持っていたダークエルフの一族である。
屈辱を覚えながらも、爆発の衝撃からなんとか逃れていた。配下はほぼ壊滅し、自分も当分体は動かないだろうが。
森の木を背にして休んでいると、1人の旅人のような男が通りかかった。赤い服を基調としており、背はそれほどでもない。自分と同じくらいか?
まずい、今人間と魔族は戦争中である。こんなところで魔族と会った人間の行動なぞわかりきっている。俺を殺しにかかってくるだろう。爆発の衝撃でビネルは弓をなくしていたが、矢じりはもっており、それで旅人を殺そうと飛びかかる。しかしただえさえ腕力だけなら普通の人間よりちょっと強いだけのエルフ族が、大怪我をしていては勝てるはずもなく、あっという間に取り押さえられてしまった。
『あら〜〜〜怪我してるじゃない!大丈夫〜〜〜♡♡』
これが、俺...否僕とホワイト様の出会いである。
ホワイトは大怪我をしている俺に治療を施して下さった
いやちょやめてそこ怪我してないから、ちょっアーーーーーーーーーーッ
包帯でぐるぐる巻きにされ、まるでミイラ男のような風体になりながらも、ホワイトは色々な話を聞きたがった。
『普段はどんなところに住んでいるの?風習は?お祭りとかあるの?普段はどんなものを食べているの?恋人とかいる?キャー!排泄はどうやってしているの?グリーンに教えてあげなきゃいけないことがたくさんあるんだから!色々貴方のこと、怪我してて身体中痛いだろうから、気晴らしに色々教えて!』
正直体が痛いから寝てたいのだが、怪我を治してくれた礼だ、少しだけ話してあげよう。てかこいつ俺に対抗とかないのか?魔族だぞ俺。そもそも、背中につけているその棒みたいのは一体なんなんだろう。そういえばギールの報告だと、例の新しい神器使いも、棒からガントレットに変化させてたみたいだしな〜でも、ギールから聞いた人相と全然違うんだよな。こんな変な喋り方なんて報告は受けてないし、そもそも聞いた人相が全然違う。
そう思っていたビネルは、包帯をなんとかほどき(包帯がキツすぎるんだよ!)なんとか脱出して歩けるようになったのを確認して少し歩いた場所で目を見開いた。
そこには巨大なイノシシの魔獣...ファングボアが地に伏していたからだ。万全のビネルでさえ、奇襲ではなく正面からなら大した攻撃力もないため手こずるこの敵を、ホワイトは一撃で仕留めていた。手には巨大な斧を持っていた。
その斧はー正に巨大であった。正式名称バトルアクスと言われたその戦斧は、人の手に余るものではないはずだが、この男は、それを片手で軽々と操っていた
その様子を、ビネルは口をパクパクながら見ていたのだが、驚きすぎて彼は意識を失った。
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なるほど、そーーゆうことか
グリーンはホワイトが書いたであろうノートを見てそう思う。ノートよく書いたな、つーかダークエルフか!いいな〜魔王軍のこと教えてくんねーかなぁ〜それで色々謎が解明しそうなもんだが
俺はダークエルフに名前とか、色々と話をした。こいつは(恐らく)昨日と全く違う俺の様子に驚いてやがるな。まぁアレと同じにされるのが迷惑だから、そう思ってくれていた方がいいんだけどね
しかし、魔王軍とかの話になると何も喋らないなコイツ。おぶってもらってる分際で偉そうだな...
ともかく、穴へ転落したりダークエルフを拾ったり、紆余曲折えながらも、俺たちは2軍よりも早くに帝都に到着することができた。
そして時は現在に戻る。
『取り敢えず帝都に入るか!』
そう思い城門に誰もいないので飛んで帝都に入ろうとするも、ビネルが全力で抵抗しだす
『いやいやホワイト様!貴方だからいーんでしょうけど、普通の人間なら僕殺されちゃいますよ! てかなんで貴方は敵意もたないんですか、私に』
うるせぇホワイトに聞け、と言いたいところだったがグリーンは口をつぐみ、抵抗をガン無視して帝都内に入って行く。
『おしまいだ...今度こそ殺されちゃうんだ...』
とうとうビネルは泣き始めた、根性ないなコイツ。そう思いグリーンがビネルの評価を2段階ほど下げた
つーか龍とか門にいるし、あれ相当ヤバイ状況なんじゃないか?これは助けに行ってやらないとな。グリーンがそう思っていた瞬間
ドォォォォォォォン!!
とてつもない轟音とともに衝撃が聞こえ、グリーンはそれが見えてしまった。
帝都の門が城に向かって飛んで行くのを
門が落ちた。帝都は陥落する。
その最悪のシナリオを思い浮かべながらも、
グリーンは全速力で門のところへ走り出すのであった。
.....背中にビネルを乗せたまま
アストルフ
「そういや王様」
王
「なんじゃ」
アストルフ
「私は戦争に行かなくていいんですか?」
王
「黙ってろ雑魚」
アストルフ
(´・ω・`)ンゴォ!




