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閑話 とんだ茶番だ

冥界


今や、持ち主どころか、誰も、元から無かった生気とは別に。最早誰も居なくなってしまっていたような場所に、1つのベッドがあった。


木製のベッドである。ニ〇リのベッドそのものだ。そう、ニト〇である。木製の、良く言うと素朴、悪く言うと貧乏臭いそのシングルベッドは、文明から程遠いこの冥界の中で、確かな存在感を放っていた。


それに眠り、たった今目覚めたのはーー2メートルを超す大男。


全身ががっしりとした、硬質の筋肉に覆われており、その上からフルプレートを着ている。武器は何も持っておらず、その体は一筋のブレもなくピシリと立っている。


模範的な王国騎士という表現が最も似合っているだろうか。寝ていたので無論兜はついていない為、その表情すらも慮ることができるが、その顔すら可もなく不可も無く。正直イケメンとは言わないが、クラスで5.6番目にはなるだろう、と言える顔である。


そんな高身長であることを除けば普通と言って差し支えないような男だが、その裏腹でこの男が現在この場所に存在出来ているということ自体がこの男の実力を物語っている。


通常、冥界人はアヌビスの持つ魔力で冥界にいることができている。


アヌビスが弱り、それに回す魔力が無くなった今、この男がこの冥界に存在出来ているということは、この男自身の持つ実力が桁外れているという証明になっているだろう。


まぁ、この男が冥界に留まれているのはそれだけが理由では無いのだが。








いや、困った


そう言いながらあたりを見回すが、何もない


本当に困ったな、確か珍しくニコラスさんに呼ばれてそれで言ったのに。その後急に頭がふらついて、寝てたらこの状況なんだもんな。眠る直前に、「お前にはドッガの代わりになってもらう」とかなんとか言ってたけど。


一体なんだったんだろうな。


まぁ、だれか人を探すしかないのだけれども。


・・・・


・・・・


・・・・


まいった、誰もいない


いつもブラついてるシルフィールドも、あのニコラスさんでさえいない。


小一時間走っても何も無いなんて、どうなってるんだ?まさか、別の世界とか言わないよな?またニコラスさんの気まぐれとか言わないよな。


まぁ冥界であることは間違いないだろうから良いんだけどね。


あたりを再度見回す


うん、やっぱり何もないなぁ


ってあれ?


あんなところに穴なんてあったか?


え?


ちょっ体が吸い込まれ・・


うわあ!?


今度こそ、本当に。冥界には誰もいなくなった。



◇◇◇◇



『あるデブの夜食日記』


〇月×日


グフフフフフフフ!


今は夜更けです!ということで〜


厨房をお借りして色々とご飯を食べていきたいと思います!!


実際私は料理が作れませんので、冷蔵庫から色々と拝借するだけなんですが。イエロー氏がとてつもなく料理が上手で、それによって感化された領内の料理人のレベルはうなぎのぼり。よって私の体重もどんどん増え・・失敬、ともかく冷蔵庫から色々と拝借していこうと思います。


一品目は、鶏肉の赤ワイン煮ですか!誰かの残りなのか、きちんとラッピングして入っています。


残念ですが、この世界では先に見つけたものに権利があると法律で決まっているのです(?)


早速頂いてみましょう。


・・・・


・・・・


これは


美味い!鶏肉が調理方法1つでこんなに柔らかくなるとは、赤ワインを使用するのがコツなのですかね。今度試してみましょうか。


さてさて、次は・・・・


ハ、ハンバーグでは無いですか!何故こんなものが冷蔵庫に!?料理は作りたてが一番美味しいのです!


こんなところで冷やしているなど料理に対する冒涜!早速食べてみましょう!


・・・・


・・・・


これは、


まさに神の技だ。


焼き加減が肉厚や肉の質によって様々で料理人の技量が最も試されやすいハンバーグが、完璧に調理されている。


これは、あのグリーン氏が作ったものよりも美味しいのでは!?


「美味いか?」


「勿論です!こんなに美味いハンバーグは初めて食べました!」


「そうかそうか!実はな、新しく機械で食料を加工する器具を使っててな。その様子だと相当美味いらしい」


あれ?


そう言えば何故返答が返ってくるのでしょう?


ここには私1人しかいない筈。


「いや、いたわずっと」


うどおおおおおおおおぁぁぁぁ!!!


グリーン様ァ!?


「てか、あんだけ大声出してたら人来るだろ普通。来ないのはお前だってわかってるからだよ。このデブめ」


そ、そうでしたか


助かりました


「よし、それだけ食えば十分だろう・・アヌビスへ突撃する為の肉壁はお前に任せたぞ、ファムルス」


え?


「グ、グリーン様、もしかして・・怒ってらっしゃる」


「あぁ!?」


「うぉわ!怒ってるじゃ無いですか!」


「うるせぇ!だいたい、今日来たのだって眠れないから飯喰いに来たばっかりなんだよ!察せよ!残せよ!馬鹿野郎!」


闇夜の陣内に、デブと天才の言い争いの声がこだまする。


いやはや、楽しい思い出でしたな。

作者はニトリのベッドで寝てます、寝心地最高です。


(今回の話とこのあとがきは一切関係ありません)

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読んでくれてありがとうございます! これから全10章、毎日投稿させていただきますので、是非よろしくお願いします @kurokonngame くろこんでツイッターもやってますので、繋がりに来てください。
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