英雄の休日
「グリーン様、冥界へと行った際の様子を報告書として提出しては下さいませんか?」
「グリーン様!冥界とはどのような場所でしたか?我々教会にも事の顛末を是非」
「おおグリーン殿、単身とはいえ冥界へ行き2柱と会ったとか。事の顛末を是非、各国の重鎮が集まる会で是非話ては頂けないか?簡易的ですがお茶会を開く予定でしたな」
うるせぇぇえぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!
・・とは実際言っていないが、丁寧にお断りして来たぜ。
今回のグリーンの戦争不参加は全体に知れ渡っていた。先のアヴァロムでの戦いはらイシュタリア=ランスロード率いる冥界軍が人間側てある連合軍に多大な被害を与えている。
その際にライト王は確かにパンドラの箱の面々を中心としたグリーン軍を中央に布陣させたが、その中にグリーンは含まれていなかった。
それ以外にもグリーンが一応ことの顛末を話しておこうと各国の王を話して報告したが、その情報を漏らした人物がいた。
ウォルテシア王、トトメスである。
彼は今回のグリーン不参加の理由をこう話している。
「グリーンはアヌビスと戦いに冥界へと行った」
かくして、ウォルテシアから広がった噂は全連合軍の人間達に伝わり、オレはまたしても注目の的となったという訳であるるるるるるるるぅぅぅ!!
クソッタレがぁ...
しかし、そんな冥界の存在や、神々とオレがあったなんていう話を信じないような連中も勿論いる。
さっきのお茶会のお誘いだって、オレに根ほり葉ほり色々と聞いて嘘をついたと言って風聞する気なんだろう。ちなみに誘ってきたのはウォルテシアの貴族だ、死ね。
そもそも、王同士で話しあってこのことは口外禁止ということにしており、外聞的にはグリーンは戦争時中央にいて指揮をとっていたというのが一般の判断だ。
ウォルテシア側はこのことを隠せているつもりだったようだが、残念ながらうちには優秀な諜報部隊がいるもんでな。全部筒抜けだったよ。
これもまぁ、オレとケイアポリス王国の離間策の1つなんだろう。
武力的側面で見ればラトライダ子爵ことオレは間違いなく世界最強だ。だからこそ各国はオレの武力を欲しがる。それが最も顕著なのがウォルテシア率いるトトメスだ。最低でも仮想敵国であるケイアポリス王国にオレがいるのは望ましくないんだろう。
良くてウォルテシアに引き込みたい、悪くてもケイアポリス王国と離叛させるのが狙いか。
秘密裏に進めたかったんだろうが、情報がダダ漏れなんだよなぁ...
しかもトトメス本人はウォルテシアに帰っちまうし。
オレ自身の話はここまでにしておこう、オレがこんな治療所にきたのは、傷ついた奴の治療をしに来た訳では無い。
ここは医療者が多数住まう隔離場である、名前の通り様々なメンツが参加しており、うちには専門の医療チームがいるが、そもそもパンドラの箱の面々が強すぎて対して負傷してない上に負傷してもすぐに回復するという化け物揃いなので医療チームの問題はない。
ということで命に関わる緊急性の高い患者をこちらで引き取って見ているのだが・・・・
「あらぁ〜〜〜こんなになるまで良く頑張ったわね〜〜♡♡あら?貴方口の中に何か入ってるわね、出してあげないと!ギュ〜〜〜〜〜〜〜ッッ」
「ギャァァァァァァ!もう出ました!もう出ましたからぁ!」
「あら残念、でも良かった。ピンクちゃん治癒魔法お願い」
「わかった〜!」
「次は貴方ね、心肺停止!?まずいわ、人工呼吸よ!ブチュ〜〜〜〜〜」
「あぁぁぁ!?!起きました!すいません聖女に人工呼吸してもらえると思って嘘ついてました!」
「あら、嘘はいけないわ、オシオキするわね」
「いやっダメっアーーーッ」
その中に、一際大きな男が、聖女と一緒に医療活動を勝手に行っているとの情報が入っていた。
聖女が許可を出したからこそ、今回参加ができたらしいのだが。てか、そんな人物、オレは1人しか知らねぇっつうの
「久しぶりだな・・・・ホワイト」
「あらグリーンちゃん!貴方にも腹部突き上げ方やったあげようか?ギュ〜〜〜〜〜〜」
「ギャァァァァァァ患者を後ろから抱きつくようにして腹部を圧迫して気道異物除去する救命行為をするのはやめてぇ!!!!」
「ヤダァ!グリーンちゃん博識〜ギュー」
グリーン、約3年ぶりのホワイトとの再会であった。
腹部突き上げ方
後ろから抱きつくような形で傷病者の上腹部を圧迫する救命行為です。
決して乳児、妊婦、高度な肥満者には行ってはいけません。




