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ぶひぶひぶひぃぃ!

あれ?


これ、勝ったんじゃね?


アスクロルの体は、エルザの斬撃によってバラバラになり、イヴァンの焔を纏った体当たりによって粉微塵となった。


地上の魔王軍の一部、猪頭のオークと機械族から歓声が上がる。もうアスクロルの体はレゴブロックのように四角く、丸焦げになってしまっていた。


「あの、1つだけいいかな」


そうやって、地上でドヤ顔をしているイヴァンとエルザを尻目に、まだ飛んでいた僕に話しかけて来た人物がいた。クロムウェルさんだ


「あれ、殺してはいけないのではなかったかな」



「あ」

「あ」

「あ?」

「あぁ!」


タチバナサァン!


オォンドルウラギッタンデスカー!!!!


はっ、気が動転して変なこと言っていた。


「これは、アヌビス神の恨みを買うことに、いやこれは!?」


それは、アスクロルの肉体が完全に停止した。とそう考えられた直後のことだった。


アスクロルの体が先程いた場所に再度集まり、ぐねぐねと謎のスライムのように蠢きだす。


次の瞬間、先程と同じくアスクロルは気持ちの悪い元の姿に戻っていた。


再生、するって...ことね...


再生まであるのかよ、もうどうなっちゃってるのアヌビスのペットォォ・・


てか、口元光ってない?あれブレスのサインじゃ無いの!?


エルザとイヴァンなら大丈夫だと思うけど、背後にある機械族の村が危ないよね?


ディなえもーーーーん!!


間違えた


ディナスさーーーーーん!!!


「フフ、このままイヴァンとエルザに出番を取られて終わるのかと思っていたが、ここで来るとはな!」


ディナスはそう言うと、自らの改造宝具を構える。これもエルザと同じくグリーンに改造してもらった宝具である。


名は『水流極蒼槍(キワメシヤリ)


槍の勇者として更に名を高めた彼の新しい一本である。


かつての自分を知るものが長老となり集落を納めているのを見に行くのは中々新鮮だった。


久方ぶりに会う友と数百年ぶりに再会した時の喜びは計り知れない。彼はその時、再度確認したのだ


自らの主人に対しての更なる忠誠をーーー


驕らず、槍を振り続けた彼の才覚は創世の四聖、アルフィィオス、魔王ゲンムに勝るとも劣らない。一度万全で手合わせれば勝敗の行方わからず。


とまでアルフィィオスに認められた男。


「更に強く!この忠義を捧げんとする!」


彼もまた、勇者と認められた男。魔族にて恐らく奇跡と言ってもいい、勇者と認められた男。その力はグリーンの改造と相まって彼の限界と言う名の壁を更に高みへと押し上げた


この技はかつての勇者が使用したと言われる、武器を扱うものが1つの極致に達した時に使用できる技。


その名はーー


神嵐(カミアラシ)+忠義の光


神技(カミワザ)槍閃(ソウセン)!!!!』


槍を、真っ直ぐ前へと突く


元の世界では諸手突きと呼ばれるその突きは、達人が使うことで必殺の奥義へと昇華された。その際に改造宝具と本来ディナスが持つ光魔法が若干の補助を行い、この秘技は放たれる。


アスクロルの口から放出されたビームと、ディナスの突きのエネルギー波が衝突し、辺りに再度衝撃波が満ちる。


しかし無駄だ、ディナスの技は万物必貫。


衝撃が収まり、辺りにあるは土手っ腹に大穴の空いたアスクロルのみであった。




◇◇◇◇



「それでもアスクロルは倒せなかったブヒか!?使えないぶひぃ!!!」


「死になさーい!!!」


「ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」


「なぁ、イヴァン」


「ああ、猪頭族は総じて学習能力がないのだ。」


「それを言われると非常に頭が痛い」


その後、アルフィィオスなどと連携して攻撃をして倒すことに成功はしたものの、それから何度も復活を果たし、襲いかかってくる。


結局夜明けまで続いたそのイタチごっこを経て、アスクロルは引き上げていった。


アヌビスの使いの人が来るまであと1週間、それまでにアスクロルを倒さないといけないんだけど


「ぶぶぶぶぶふびぃぃぃぃ!?あれ、おかしいぶひぃ!なんか段々気持ちよく、新しい扉が開けそうぶひぃ!」


「ソレハオソラクヒライテハイケナイトビラダ。」


ウォーカーさんの言う通りだぞヴァルケン、やめとけ


「アーーーーッぶひぶひぃ!」


「放っておけ」


豆腐ハウスの端っこで光悦な表情を浮かべて失神しているヴァルケンを尻目に会議が始まった。


とは言っても、具体的な策が出るわけでもない。


実力は創世の四聖並、倒しても直ぐに復活する。


具体的な解決方法が無いのだ。


「やはり凍らせてから破壊すれば再生しないのでは無いか」

「いや、最大火力にて燃やし尽くすべし!」

「私が細切れにしちゃうからね!」

「こ、これは!?」

「アーーーーーーーッ」


おい、最後の、ヴァルケン新しい扉開いてる音だろ!


ん?いやその一個前、クロムウェルさん、なんか見つけたの?


「いや、少し目測で気になることがあったのでな」


「そう言うとクロムウェルさんは自分が戦闘に参加していない間にとっていたっぽいメモを見せ始める」


字、めっちゃ綺麗。


「誰も気づいていないか、それでは。発表しよう。我々が目視した際のアスクロルの体長はおよそ百メートル、それが去る時には九十四メートルにまで減っている。この意味がわかるか?」


倒せば倒すほど小さくなるってことですか?


「はい、つまりはあと九十四回殺せばアスクロルは消滅。もっと言えばあの八十回ほど殺せばアスクロルの力は身長とともに減少して無力化できるものと推測する」


なるほどクロムウェルさん!貴方は素晴らしい頭脳をお持ちだ!だがしかし1つだけ問題がある。


「あと八十回も殺せるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」








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読んでくれてありがとうございます! これから全10章、毎日投稿させていただきますので、是非よろしくお願いします @kurokonngame くろこんでツイッターもやってますので、繋がりに来てください。
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