表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多重人格者が異世界転移したら1人増えました あれ、お前魔王じゃね?  作者: くろこん
2部2章 バウムクーフン伐採
166/309

グリーンのストレス発散

グリーンside終了!


グリーンと神様ヴィヴィの会話になります


威厳がねぇ!

「水耕栽培って知ってるか?」


途端、急に思いついたのがコレだった。


ーーーー実はこの世界に住まうにあたり、イエローに1つだけ不満があった。


米が少ないことである!米が好きなイエローにとって、死活問題とまではいかなくともそれは悲しい出来事にあたり、そのことはグリーンも重々理解していた。いつも頑張っているイエローへの贈り物としてグリーンが作ったのが、水耕栽培を作った米作りだ。


結構問題も多いが、それなりに安定した供給ができており、1人が食べる分には問題なかった。


・・まぁ、オワリの国から輸入できるようになって来たから1年程度稼働したのみで、一回採集したらもう使わなくなり現在は埃を被っていたが。


「ラトランダ領までこの木を持っていって、そこでイエローへのプレゼントを増築さえすれば、木だけじゃなくて根さえも観察ができる。それだけじゃない、栄養などを注ぐ具合を変えることで成長具合も調整できる。長期的な目で見れば植物の観察もしつつ、世界の危険も回避できる。勿論成長し続けないように若干除草剤を弱めたのも投入するが」


「えぇ、森を移動するの?ラトランダ領って森が急速に減少している場所でしょ?大丈夫なの?」


ヴィヴィがそう不安そうに質問する。グリーン達のラトランダ領は、開発により森林が減少する問題で、森では有名な場所だった。


「実はな、1つだけあるんだ。開発が出来ていない場所が」


そう、ラトランダ領には、急速な開発に拒絶反応を示した民衆が住まう、まだ田舎の街並みを残した森と人が共存する場所があった。


「そこにこのどでけぇ木を置く。ラトランダ領のスポットの1つになるだろうな。」


「それって、このバウムクーフンの管理が安定するまで何年ぐらいかかるの?」


「ざっと10年ぐらいだ、水耕の設置をするのにすら時間がかかるから、向こうに持って行って安定させるまでも時間がかかるだろうしな。」


「そ、そんな・・ウォルテシア方面に新種ができたから行かなきゃなのに」


「じゃ〜ここで一生その木の成長を食い止め続けるかぁ!?!?オレに頼ってる時点で、お前だけじゃこの木を動かすことはできても、もう消す方法はねぇんだろ?大人しく諦めて、ラトランダ領で働けぇ!」


「大将・・鬱憤を晴らすかのようにゲス顔を見せるのはやめて下さい。」


「ハハハハハ!2人目の神ゲットだ!森林を操れる神だと?やりたいことが山ほどあるぜ!」


グリーンの高笑いが森中に響く、そんな自分の主人を、ジャックは呆れつつも見守るしかなかった。






余談だが、その後オワリの国に「巨木が突如移動を始めた」という話が街中を走った。それは事実であり、多くの人間がそれを目撃した。


その一本の木は空を飛び、ラトランダ領のある場所に降りたった。


その木はラトランダのシンボルとして、未開発地区と定められたその場所のスポットの1つとなったのは言うまでもない。


◇◇◇◇


『パンドラの箱』


魔王軍との戦いにて、グリーン達が閉じ込められ、ピンクの活躍によって脱出を果たしたその宝箱。


魔王軍との戦いの切り札になったこの中に閉じ込められていた面々は現在、その多くはグリーンに仕えている。


そんなパンドラの箱だが、その本体は現在、帝国から少し遠い道で放置されていた。


しかしながらその身に傷は1つもついておらず、依然として怪しい箱という印象が抜けない。


そんな箱の近くに、1人の人間、否エルフが近づいて来た。


とんがった耳に、白一色の長く丁寧に切り揃えられた髪、真っ白な髪が、彼がエルフだと証明されている。顔は氷のような無表情で、パンドラの箱を見つめている。


服装はどことなくくたびれた茶色のコートを羽織っており、旅人のような雰囲気という印象が抜けない。


口元も季節外れのマフラーで隠されているが、その端から、ボロボロの歯肉が出現し、すぐさま彼の手によって隠された。


その男は、なんの躊躇もなくパンドラの箱を開ける。


途端彼の体はパンドラの箱の中に吸い込まれ、消えた。













「なぁ、兄貴」


「なんだよ、もうすぐ帝国に着く。また野宿がしたいか?」


「したくねぇけどよ、あそこに箱みたいなのが見えないか?」


「しめた!商人の落し物かもしれねぇ!」


帝国へのルートを、モンスターの襲撃によって少し外れてしまった2人の冒険者は、道の途中で宝箱のようなものを見つけたがーー


「なんだよ、壊れてやがる」


その箱は、真っ二つに切れていた。中には、というか収納能力などかけらもなさそうなその箱の中には、何も入っていなかった。ただのボロボロの木でできた腐れかけの箱と、「元パンドラの箱」は成り果てていた。


「でも兄貴、この箱すげぇ綺麗に切れてるな。」


「そんなこと気にしてなんになるんだ、あーあ。何か入ってると思ったのになぁ」


そのまま冒険者は、そのボロボロの箱を道に投げ捨てて、その場を立ち去ってしまった。


投げ捨てられたパンドラの箱は、そのまま誰にも見つかることなく、土へと還ることとなった。





グリーン編完結!


明日からイエロー編に入ります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んでくれてありがとうございます! これから全10章、毎日投稿させていただきますので、是非よろしくお願いします @kurokonngame くろこんでツイッターもやってますので、繋がりに来てください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ