輝赤のポテンシャル
レッドの一人称です
あらすじ
魔王...
人間と神の最終決戦終了!
神殿で真の神とガチバトル!
坂本一刀流〜
江戸時代初期に正式に確立されたこの流派は、初代は戦国時代に滅びた大名の家臣で、多対1の状況に特化した剣術らしい。常に殿を勤め、なおかつ生き残るその様で名を連ねたと言われている。
そして現在に至るまで脈々と受け継がれたその剣術道場は、ごく普通の剣道を教える傍ら、気に入った人間にそれを教えようとする困った風習があった。
レッドもそれに巻き込まれた1人である。短い間で基本しか教わってはいないが、それでもレッドは確かに、師範より技を教わった。
そして今、輝赤はそれを使ってアイテールと対峙している。
元々持っていたギリオンが大剣から刀になったのは、レッドが剣術を使う気にようやくなったからかも知れない。
今まではこれを使うことは自ら禁止していた、というより元から戦闘なぞには無縁の生活を送りたかった。しかし今そんなこだわりを持っている暇ではない。覚悟は決まった、後は振るだけだ。それだけの修練は詰んできた筈だ。
アイテールの一刀が再度輝赤の顔面を捉える
ーーー本当に左手は使わない気なのか?ずっと水晶を持ったままだけど
水晶は輝きを放った後、虹色に光りながらも何もなさない、本当に光っているだけなのか?
懐に入ってきたアイテールを刀で迎え撃つ。
全方位に張り巡らされたセンサーをものともせず懐に入ろうとするアイテールを、輝赤は刀の範囲外に上手く押しとどめる。
そうしていると、アイテールは水晶を見出し、何やら呻き始めた
「...クッ、...何?私の創りものが...負けた!?数千年間生命に恐怖を植え付けた存在だぞ?」
そうか...ベリアスさん達、勝ったか!!
なら次は...僕の番だ
「私が来て正解だったということか!」
徐にアイテールは左手に持っていた水晶を解禁した。アイテールの左手にある水晶と、輝赤の刀が激しく衝突する。見た目のみ見れば真っ二つに切断されると思われる水晶だったが、傷1つつかない。
「これは...私が私たる所以の一品...地質学者としていたるところを探索し欲した一品だ...硬さなら神器にも劣らん...加えて力なら...私の方が上みたいだな」
「本当...貴方その体で僕と押し合い互角っておかしいですよね...」
「...私はこの姿が気に入っていてね、大人だろうと老人だろうと、はたまた異種族の姿をしていようと力は変わらん」
そう言うと2人は鍔迫り合いを諦め、互いに下がる。
ーーと思っていたのは僕だけか!?
下がってくる一瞬の隙間を縫って強引に間を詰めて来た?
「徒手空拳と武器持ちの戦いで、そう簡単に間合いを取らせると思っているのか」
舐めてかかってはくれないって訳か!
油断によってか、アイテールの左を防ぎ切れずに喰らい、壁へと一直線に激突する。
「......とここまで徒手空拳で戦ったものの大したダメージにはなってないみたいだな」
いや、十分なってますよ...
「だからこそ...私も神として...少しは能力を使うことにした。お前にとっては幸いなことに、私の能力は大部分が戦闘向けのものではない。なので...こんなことしかできんのだ...『石の牢獄』」
そう言ってアイテールは水晶をコツンと床にぶつけ、軽い音と共に水晶を鳴らす。
輝赤の周りに槍のような石槍が神殿の床や天井から出て来たのは、それから僅か数秒後のことだった。
「行け!」
アイテールの号令により、石槍が輝赤の元へ殺到し始める。それは足元からなどの多方面からによるものだが...
躱す必要すら感じなかった。
神器のアーマーに身を包んだ時点で、その体は鋼をも遥かに超える鎧で守られているのだ。こんなものに意味があるとは思えない。精々土埃で周りが見えなくなる程度だ
なら本命は?
...坂本一刀流は、多対1を想定した剣術である!
そこだ!
輝赤の一撃が確かに、アイテールの脳天に突き刺さった
...かと思いきや、その一撃は、アイテールの形をした精巧な人形だった。
動いてもいた、当に人形、視覚が閉じられている今、騙されたのはむしろ当然とも言うべき結果だったろう。
そして、左後ろから来る激痛が、輝赤を襲った。
「残念、即興の人形だが...視覚がない奴なら騙せる程度のレベルではあるな、呼吸、体温まで細やかに再現できるのは神々の中でも私しかいるまい、まぁ見た目は完全に大理石だから、見えるものを騙すことは不可能だがな。」
再度、今度は神殿の祭壇に向かって輝赤は激突する。
祭器が揺れ、装飾品が床に落ち始めた、輝赤も下から湧き上がる吐き気を抑えられず、激しく咳き込む。
「この祭壇も、もう必要無くなった...。元々この祭壇も、まだ人をやめてなかった頃の私達の会談場所だったのだがね。」
休む暇をも与えず、乱撃を加えようとするアイテール。そんな男の前に、2人の人物が前に出た。
「...フレイヤ、そして...魔王か!?何故生きている?」
「へっこちとらタフネスが売りでね、鎧がなくても自慢の石頭は健在だ」
「...少し黙りなさい、立っていられる状態ではないでしょう。」
そう言うと、同じく魔王を背に庇ったフレイヤが、アイテールの前に出た。
「...そうかぁ、そうかフレイヤ、等々私と全面戦争をする気になってしまったか!この世界を焼き尽くすほどの戦いをする気に!」
途端アイテールの体が数倍、数十倍にも膨れ上がり始める。それは子供が大人になると言うよりも、子供が子供のままに体が巨大になっていると言った方が正しい。
その異様は、当に神に相応しい、今までの戦いがむしろ児戯に見えるほどだった。
その体の巨大化は止まらず、ついに天井にまで達しようと...
「いいえ、貴方を超えるのは、あくまで人です」
はならなかった。
「...そうか、ならばどうするのだ?死にかけの男と戦力的には話にもならない男で、私にどう勝つと?」
元の姿に戻ったアイテールの問いに、フレイヤは答えない。
代わりに、後ろにいた魔王と僕に近づいて、こう言った。
「貴方達、合体なさい」
ギリオン刀にする気満々で設定したのに
100部超えるまで暖める俺()




