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戦場は再度揺れる

魔王軍天使のドロップ地に突撃!


魔王軍突撃メンバー能力値!(魔王全部10)


ウーフィル[人狼族]

パワー 3

素早さ 8

賢さ 10


遠吠えが衝撃波を生み出し、敵にスタンを付与するぞ!やった相手が強ければ強いほどスタン時間は減少!


性格はただのお人好しだから、汚れ仕事とかアスカモーにやってもらっちゃう完全なる文官タイプ!平和な世界だったらいいんだけど、甘さが命取りになりそうではあるぞ!


ウォーカー[機械族]

パワー 11

素早さ 2

賢さ 6


ロックブレイク

ただのパンチ!モチベーションの違いだぞ!名前があると格好いいから付けただけだぞ!


魔王軍腕相撲大会で魔王に勝ってるぞ!強いなぁ!


アスカモー[鬼人]

パワー 7

素早さ 7

賢さ 7


性格悪いぞ!「抉る剣」という紫色に光る剣を所持!宝具クラス、普通に斬ることも可能。能力値は器用貧乏!「進化してない魔王」という一念だぞ!


ビネル[ダークエルフ]

パワー 2

素早さ 7

賢さ 5


スピード・スター

矢の後ろに矢を当てて加速させるとかいうとんでも必殺技だ!後ろから矢がついていくから、傍目から見てるのスピード・スターを使ってるかどうかわからないぞ!


能力値低い!というか魔王軍下位幹部はどちらかというと特殊技能が目立つメンバーばっかりなんだよね!いや知らんけど!


ギール[悪魔族]

パワー 2

スピード 3

賢さ 5


低いなぁw賢さの観点は、「悪巧み」という観点だぞ!なのに神器使いに無策で突っ込んでボコボコにされちゃうとかいうクソ馬鹿だから、ウーフィルどころかビネルにも負けるレベルだぞ!


カイセイ[元勇者]

パワー 8

スピード 8

賢さ 9


バケモノだね、これで一回死んでるお爺さんなんだからビックリなレベルではある。


全盛期はどの位だったのやら


ということで引き続き魔王軍の戦い!


そして衝撃の結末?!見逃すな


「ーーーなるほど、それでご老人は単身乗り込んで来たと?」

「......まぁ、そういうことだな」


カイセイとアスカモーは、小道を歩きながら、ここまでの経緯などをしゃべっていた。


カイセイの主張は、自分は元冒険者で、ここから天使が多数出現するのを見て、単身乗り込みに来たという話なのだが...


絶対に嘘だ、とそうウーフィルは見抜く


そもそも引退した元冒険者が、天使達相手にまともに戦えるというだけでも十分驚きなのに、穴倉に入った後にあった天使達の死体は、3.40体をゆうに越えている。


たとえ老人がなんらかの特殊技能を持って中に入ることに成功したとしても、天使達を倒せるほどの実力があるのが疑問だ。


そのぐらいの実力があるならば、高待遇で王国や他の国に召し上げられるのは明白であり、放っておくとは考えづらい。


何より、このレベルの実力者がゴロゴロしてるなら、人魔戦争はとっくに我らが勝っている。


まぁ、この老人が一体何を隠すために嘘をついているのかは不明だが、間違いないのはこの老人が実力者だということだ。既に、天使達が出現した時に何度か共闘をしているのだが、この老人の腕は凄まじいものがある。この面々で戦って、良くて相討ちか、などと考えてしまうほどに。


ならば、自分たちの目的を話、老人に協力を仰いだ方がいいのではないか?


ウーフィルは疑問の尽きない頭のモヤモヤを払拭するために、老人に近づいた。














「なるほど、この奥にそれがある、と。」

「その通りです、カイセイ殿。」

「ふむ、私もそれを止められるなら都合がいい。協力しよう」

「ありがとうございます、心強いことです」

「それにしても、今代の魔王は随分とおかしな考えを持つ男なのだな、人との融和まで視野に入れていたとは」

「まぁ、私たちとて、一方的に虐殺を受けている、とは言えないので。」

「禍根もあろう、乗り越えるのは難しい、といったところか」


まずいな


カイセイーー元勇者は、嘘がすぐにバレてしまったことに頭を抱えていた。人狼族ーウーフィルの様子を見れば、バレているかどうかなど一目瞭然である。


悪手だったか...


嘘をつくことに関して、特に悪手だと思っているわけではない。人類の救世主としての自分の立場は、人間であれば諸手を挙げて喜ばれるものであっても、魔族にとっては虐殺の大犯罪者だ。なんなら、魔王とも戦闘を行なっている。


せっかく打ち解けて来た雰囲気があるにも関わらず、ここで遺恨を残すことは避けたい。


それに、ここで彼らにとって大事なのは、私の正体ではなく私の実力だろう。全く未知の場所に飛び込むのだ。多少なりとも情報、戦力があるに越したことはないだろう。


それに、魔族と共闘ができている、という事実がカイセイの機嫌を良くしている。昔では考えられなかったことだ、知性もなく、共闘どころか話し合いも望めなかった。


唯一喋ったのは魔王だ、それと人狼族のごく一部。それも話など2言3言、すぐに殺し合いになった。


それが今や背中を預けて戦っている。


運命とは、わからぬものであるなとカイセイは1人呟く。歩き始めてから既に30分ほど経った。


この小道は、アイテールの触手によって作られた道なのだろうか、とカイセイは1人思考する。触手によって作られた道ならば、そろそろ天使を生み出す魔法陣に到達しても良さそうなものなのだが


次の瞬間、曲がり角を通った彼らの目の前に、大広間というべき広い空間と、その中央にある魔法陣があるのを彼らは見つける。


「アレが天使を生み出す魔法陣なのかな...」

「オソラクソウダロウ、ハカイザゼデモラウゾ」


天使達が魔法陣の周りを飛び回っている。


警護を行なっているのであろうか


「よし...行くぞ!」


アスカモーとカイセイも剣を抜き、天使達と相対するのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「これで...最後!」


ビネルの弓が、唸りをあげて天使の眉間に命中する。天使は音もなく崩れた。、


「ふぅ〜ちょうど最後の一本、矢回収しないとね」

「それでは私もお手伝いを」

「おっありがとう!ついでに弓に効果付与(エンチャント)とかってできる?」

「勿論、悪魔の技、見せてやろう...」

「あのショボい奴ね」

「だから言い方な!?」


そんなビネルとギールの会話をよそに、アスカモー達は魔法陣の前に立っていた。


「で、どうする?これを破壊すれば終わるんだろ?」

「そうなのだが...この魔法陣、物理的攻撃が効かないのだ、魔王様からお話を伺っていないな...」

「フーン?シンが何も言わないで、破壊できねぇ物の破壊を命令するとは思えないんだけどな」


実質、シンーー魔王が実現不可能な命令を出すようなことはない。勿論、シンの要望に応えることができなかったりする場合はあるが、それのほとんどは外界からの干渉であり、「能力的にコイツはこのぐらいはできるだろう」と信頼してのことである。


そして今、魔法陣を目の前にして幹部達は明確な対応が取れずにいる。


破壊できないのだ、どうしようもない。だからといって、湧き出てくる天使達をいつまでも殺しているのも面倒だった。


「1つだけ、この魔法陣を破壊する手段がある...しかしこの技は発動するまでの詠唱時間がとてつもなく長い。......その間、私の護衛を頼めるだろうか?」


なんの感情もない、平坦な声で、カイセイはそう言った


いや、だから一介の冒険者じゃないだろ、お前


そんなことをいちいち突っ込む無粋な人間はいない。むしろウーフィルは、また違った結論に達していた。


もしや、魔王はこの魔法陣を壊すことができる老人が向かっているのを知ったからこそ、我々に魔法陣へと向かうことを許可したのではないか。


そう考えれば、魔法陣を破壊できない我々がこの場に遣わされたことも納得がいく




実際に元勇者を魔法陣に遣わせたのは魔王ではなく、女神であるのだが、ウーフィルの予想はおねむね合っていると言えるだろう。


自分の役割を明確に把握できているのだから。


そして、それにまるで応えるように、魔法陣は紫色に輝き始める。そこから出てきたのは、普通170㎝ほどしかない天使達に比べれば異質の存在だった。


その天使の身長は、ウォーカーと同程度だった。


服装こそ変わらないものの、なんとその男の天使の腕は4本


それぞれに剣、槍、ハンマー、盾である。


「魔法陣が破壊されそうになっているのを察したか、守護者が出てきたぞ!頼む魔族達よ...守ってくれ!」


「あぁ、任せろ!」


ゆっくりとその天使を見据えながら、アスカモーは周りの幹部達を鼓舞するかのように、そう言った。















グァン!


という、機械族独特の音を出しながら、ウォーカーの拳が巨大な天使に向けられる。


その拳を、巨大天使天使は盾を使って


ズシンという音と衝撃波がその場を支配するも、幹部達の乱撃は止まらない。


ビネルの矢が、アスカモーの剣が、それぞれ巨大天使を追い込んでいく


「クソ!だが決定打になり得ない!」


「そうですね....私の咆哮をもかき消してしまう実力、恐らく先日戦ったブルーノと名乗る天使と同程度、もしくはそれ以上...魔王様がいない現状を鑑みると少し厳しいですね」


「それでも時間稼ぎぐらいはできるだろう!魔王軍、奮戦せよ!」


アスカモーの号令とともに、幹部達はそれぞれ巨大天使に襲い掛かる


「ヌゥゥゥゥァァァァァァァァァァ!」


ビキビキと、既に限界を超えているのではないか、とも取れそうな機械として余りに致命的な音を出しながらもウォーカーは止まらない。既に彼の拳からは溢れるばかりの血が出ている。対して巨大天使の盾には傷1つついてない


モットカタク


彼は、ウォーカーは拳をより硬くなるように握りしめる。こんなことをしてもなんの意味もないことを知っている、機械族の体の硬さは生まれた時点で既に決定づけられているものであり、不変のものである


事実彼はそう信じていたし、その通りであることを疑うものは誰もいなかった


ーーしかしそれに一石を投じたものがいた


魔王である


彼はウォーカーの弟...出来損ないと言われていた弟を強く、硬くした。


「魔族には可能性がある...何度も言ってるだろ?ウォーカー」

「フン、カンジャズル、コノオンバワガミヲモッテ」

「おっやったー!よろしくな、ウォーカー!」


ワレラヲマカセテクレタ、ソンナシジヲ


タガエサセルキガコノデグノボウガ!!!!!


「ロッグブレイグ!」


彼の剛腕が!再度同じく天使の盾にぶつかる


それと同時に、ウォーカーの表面についていた鎧が、バキバキと砕けて壊れた。


「ウォーカー...!!」

「ウォーカーさん!」

「ウォーカー様!」


天使がそれをなんでもないかのように見つめる。


しかし天使は思い違いをしていたのだ。拳が壊れたなど、彼を止める要因にはなり得ないことに。その拳が再度自分の顔面を捉えるべく動いていたことに


それに気づき、再度盾を構えた時には...遅かった


その拳は盾を粉々に破壊し、天使の顔面を捉えていた。


その拳は天使の顔面を潰れたトマトのように押しつぶし、端の方まで追い込める


勇者が誘導した場所へと


「喰らうがいい...これが世界を守りし我が一撃!この技は忠義である!我が神に捧ぐ祈りである」


「忠義の(ロティ・リミュエール)!!!!」


ーー気づきば彼、先代勇者カイセイは、先ほどまで使っていた剣と違った剣を手にしていた。


そう、レッドが遺跡を漁っていた時に出て行き、そしてカイセイの手に渡った...とある剣である


これは神器ではない。これはまた、女神の呪いともいうべき一品であろう。その光は全ての魔を制圧する。


しかし、想像を遥かに超えるエネルギーを消費する。この世界に再び生を得るために女神様にもらったエネルギー...それのほとんどを使い切るほどに


しかしカイセイに後悔はない。魔法陣を壊し、これ以上の犠牲者を防ぐことができる。


これ以上僥倖なことなどなかった、そして何よりーー


これからの時代を支える魔族達を助けるためなら、我が命惜しくはない!!


そのエネルギーは!魔法陣を完全に吹き飛ばし、ついでにと言わんばかりに後ろにいた巨大天使をも吹き飛ばした。


洞窟内に轟音が響き、巨大な穴がぶち空く。


その穴は...アイテールが空けた穴に勝るとも劣らないシロモノだった。



















「見事だ勇者と魔族!十分だ...良い見せ物だったよ」






















そう、彼はなんでもないようにその場に「出現」した


白に染められた髪は、ショートに美しく切りそろえられており、それはまるで昨日美容院に行って来たばかりかのように美麗だった。


身長は140㎝ぐらいだろうか、その体には白衣が着込まれており、元の世界の人間が見れば、一見したら理科の先生のように見られても不思議ではない。


下は普通のズボンだ、茶色のズボンが上の白衣に比べて若干目立つ程度で、服装的にはあまりにこの場所とはかけ離れていると言わざるを得ない。


声は一見して優しく、それは聞く人を安心させるような声をしていたが、それは逆としてその人に対してなんの感情も持ち合わせていないかのようであり、不快に感じるものもいるだろう。




その男はなんの武器も持っていない、敵意など微塵も出していない


しかしながら戦闘態勢になってしまうのは何故なのだろうか?そうアスカモーは思考する


「それは恐怖というものだよ、鬼人族の王よ、圧倒的存在に対する敵意、まぁそれが敬意に変わるのが面白いのだがね」


そう言うと、彫りの深い顔立ちをした、一見すれば美青年とも言えるその男は苦笑した。


「さて、自己紹介が遅れてしまったようだね。私はアイテール、神々の1柱。主な役職は...地質学者かな?」















いや、なんでいるんですかねぇ?!


アイテールさん?!


貴方は今王都でグリーン達と押し合い♂


してるはずですよねぇ!

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読んでくれてありがとうございます! これから全10章、毎日投稿させていただきますので、是非よろしくお願いします @kurokonngame くろこんでツイッターもやってますので、繋がりに来てください。
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