81.だれ?
サハギンの洞窟にて。
魔物を操って、襲っていた犯人のもとへとやってきた。
「黒幕とやらはどこにいるの~?」
俺たちがいるのは海洞窟のおく、少し開けた場所。
エリスが周りを見渡す。
「あのでけえ岩陰に隠れてやがる」
俺は魂を感知できるため、隠れていようが、関係なく見つけ出せるのである。
「ぎゃ!」「ぎょぎょ!」「ぎょぎょぎょー!」
開けた場所の壁には無数の穴が開いており、そこから、サハギンどもが飛び出してきた。
面倒だな。
「エリス」
「絶対零度棺!」
あほエルフが極大魔法を発動させる。
冷気が洞窟の中に一気に広がる。
洞窟内に潜んでいやがったサハギンどもが一瞬にして凍り付いた。
エリス程度にやられるなんて。やれやれ、雑魚もいいところだぜ。
「ダーリン寒くなかったですか~! 私が抱きついて暖めますよぉー!」
あほエルフが俺の体にむぎゅっ、と抱きついてきやがった。
ああ、温い……じゃねえ。
「おまえも体冷やすんじゃねえよ」
俺はぐいっ、とエリスを押し返し、黒衣をかけてやる。
「愛~♡ ああ、ダーリンのにおい……すんすん」
ブラック・ウーズに匂もくそないっつの。
さて。
今ので凍り付いてるだろう、雑魚を回収にいくか。
俺は岩陰で動けないでいるクラスメイトのもとへいく。
「よぉ……って、おまえ……」
そこに居たのは……なんだ。
見覚えのあるような、ないような、そんな微妙な顔の男子生徒だった。




