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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第六章

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白い粉

 どうやら、ダモンさんは、人が地下へ入ろうとしている動きを察知しては、ここで配管を操作して出入口付近にガスを送り込んでいたようだ。

 ガス濃度が偏っていたのも、それで説明できる。

 おそらく、ガス濃度が高いところに、出入口があるのだろう。

 しかし、どうせスライムがいるのだから、わざわざこんな手間のかかる事をしなくてもいいのに……

 いや、その前になんでダモンさんは、スライムに襲われないで入ってこれたのだ?

「Pちゃん。タンク付近のガス濃度は?」

「ほとんど検出されません」

「ガス漏れは、まったくないのか?」

「あったら、今頃爆発してますよ」

 ごもっとも……

 ダモンさんはランタンを手にしていた。

 光源はロウソクが何かだろうと思うが、ここでガス漏れが起きていたら今頃大爆発だ。

 だとすると、得意の火炎魔法が使えるわけだから、それでスライムを撃退しているのかな?


 あれ? あのランタン?


 ダモンさんの手元を拡大してみた。

 ランタンに太陽電池が付いている。

 てか、光源は火じゃない。LEDのような物が光を放っていた。

「ミール。あのランタンは、日本人が置いていったのものか?」

「え?」

 ミールは、しばらく映像を見つめていた。

「ああ! 太陽の光を貯めておくランタンですね。あれは戦争が始まる前に、交易商人が売りに来ていたのですよ。日本人から仕入れた物でしょうけど。あたしも、金貨三枚で買いました」

「金貨三枚だって!」

 この国の金貨一枚当たりの金含有量は、僕がいた頃の日本の価格で五万円分は含まれていた。

 それを三枚だと? 太陽電池付きLEDランタンなんて、楽天やアマゾンで数千円で売ってたぞ。

「カイトさん」

 なんか、ミールが悲しげな目で僕を見ていた。

「やっぱり、あたしの事をがめつい女だと思っていますか?」

「え? なんで?」

「だって、こんな高級品を、金貨三枚に値切るなんて」

 値切った結果が、それか?

「ちなみに、商人の言い値はいくらだったの?」

「金貨十枚です」

 ヒドいぼったくりだ……いや、この惑星の輸送コストを考えれば、適正価格なのだろうか?

 いや、それでも高すぎるぞ。

「やっぱり、値切り過ぎですよね?」 

「そんなことない……だってこのランタン、日本では、金貨一枚あれば十個は買える」

「ええ!? 本来は、そんな安い物だったのですか?」

「うん」

「おのれ、あの悪徳商人。今度、会ったらもっと値切りまくってやる」


 やっぱり、がめつい……いや、そんな事どうでもいい。


「それより、ダモンさんがあれを使っているという事は、ガス爆発を警戒しているという事だよね。そんなところで火炎魔法なんか、使うかな?」

「使わないと、思いますけど……」

「それじゃあ、ダモンさんはどうやってスライムを追っ払っているんだ?」

「言われてみれば、どうしてダモン様は、スライムに襲われないのでしょう?」

 ミールは少し考え込んだ。

「カイトさん。あのランタンて、Pちゃんがやってたみたい強い光は出せないのですか?」

「あのランタンじゃ無理」

「そうですか。でも、他に強いライトを持っているのでは?」

「スライムに光を浴びせるのは、一時的な効果しかないらしい」

「そうなのですか?」

「ああ。光を浴びせても、しばらくしたら光に慣れてしまって、また襲ってくる」

 実際、あの後地下道に戻って実験してみた。

 強力マグライトの光をスライムに浴びせると一度は逃げたが、数分で光に慣れてしまい、また襲ってきたのだ。

「それじゃあ、いったい?」

 ミールはPC画面に視線を戻した。

「ダモン様! 逃げて!」

 突然、ミールが叫ぶ。

 どうしたんだ?

「カイトさん! こっちから声は、送れないのですか?」

「この、ドローンには、スピーカー機能はないんだ。いったいどうした?」

「スライムですよ!」

 画面に視線を戻した。


 スライムなんて、どこにもいないじゃ……いや、いた!

 

 最初は水たまりかと思っていたら、地面を這うように移動しているスライムだ。

 その時、こっちの声が聞こえたかのようにダモンさんが振り向いた。

 スライムにも気が付いたようだが、ダモンさんには慌てる様子がない。

 腰に下げている袋に手を突っ込み、何か白い粉を取り出してスライムに投げつけた。

 粉を浴びたスライムは、瞬く間に逃げていく。

 なんだ? あの白い粉は……

 スライムを追い払うと、ダモンさんは何事もなかったかのように岩壁の方へ歩いていった。

 岩壁に開いている小さな穴に手を突っ込むと、岩壁は音を立てて横へスライドしていった。

 岩に偽装した出入口だ。

 とりあえず、使える出入口は見つかった。

 後は、スライムをどうするか?

 ダモンさんが使った白い粉をドローンに回収させてみた。

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