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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第六章

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やりにくいな

「まあ、怖い」

 そう言ったのは、隊長ではなくダモン夫人だった。

 隊長は、疲れたような顔をダモン夫人に向ける。

「奥さん。あなたが怖がって、どうするのです」

「分かっていますわ。私と娘を助けにくるというのですね。でも、そのためにあまり乱暴な事をされては悲しいですわ」

「はあ、そうですか……」

「どうでしょう? 反帝国分子という人達が来たら、抵抗しないで降伏しちゃうというのは……?」


 いや、無理だろう……


「いえ……それは軍人として、できません」


 だろうね……


「まあ、そうですの? 困りましたわ。せっかく娘と仲良くしてくれたお兄さん達が、殺されるような事にでもなったら」


 ううん……やっぱり、やりにくいな……


「反帝国分子と言われても、どこ程度の相手か分からない事には対策のしようがないが……」

 隊長が首をひねらせた。

「おい、おまえ。もう一度説明しろ」

 ミールはアンダーに説明するように促したけど、実際にアンダーが喋る事はミールがコントロールしているわけだが……

「はい。ここを襲撃しようとしているのは、かつて宮廷に仕えていた美少女魔法使いのカ・モ・ミールです。とても、優秀な魔法使いなので、この程度の関所など、あっという間に落とされてしまうでしょう」


 これこれ、そういう事、自分で言っちゃだめでしょ……


「まあ、ミールちゃん、元気だったのね。お城が落ちてから、どうしていたのか、心配していましたわ」

「奥さん。ミールとは、どのような魔法使いですかな?」

「お城に仕えるようになってから、大分お淑やかになったけど、子供の頃はお転婆さんで、それはもうご両親を困らせていたそうよ」

 ミールの方に視線を向けると、身振りで僕に何かを伝えようとしてた。

 たぶん『嘘です。信じないで』とでも言ってるのだろう。

「でも、とってもいい子よ。私は好きだったわ」

「いや……あの……奥さん。自分が聞きたいのは……」

「ミールちゃんの能力ですね。あの子は、火炎魔法はダメだったけど、分身魔法はとても上手だったわ」

「分身魔法! 城攻めの時に現れた、不死身の女兵士たちか」

 隊長は僕の方を向いた。

「君。分身を見破る道具があると聞いたが、今持っているか?」

「あいにくと、持っていない。ここには無いのか?」

「見た事もない」


 ちい! それが分かっていたら、最初から分身だけで行かせたのに……


 ちなみにアンダーには、フードつきの服を着せて体中をすっぽり覆って、顔だけを露出させている。アンダーは分身だが、この服は本物なのでデジカメで見られても大丈夫。

 顔をデジカメで見られたら一発でばれるけどね……

 

「まあ、道具があったところで、あれが攻めこんで来たらどうにもならんか。銃で撃っても剣で切っても死なないのだから。よくあんな化け物を抱えた相手に勝てたものだ」

 分身には、制限時間があるからね。

 ミールの話では、魔法回復薬を飲んでから、分身を戦闘モードにできるのは三十分ほどだそうだ。数で押し切られたら、どうにもならない。

「隊長さん。どうでしょう。ミールちゃんの分身がここへきたら、まず私が、説得すると言うのは」

 隊長は、ダモン夫人の方を向いた。

「奥さん。説得してどうにかなるのですか?」

「隊長さん。ミールちゃんの分身は、撃たれても切られても死にません。だから、ここの人たちには、形ばかりの抵抗をさせるから殺さないであげてと、私からお願いするのです。そして、私と娘を連れて逃げていく。これなら、降伏したわけではないので隊長さんも面子が立つでしょう」

「まあ……そうですが……しかし、いきなり攻め込まれたら話をする暇など……」

「大丈夫です。ミールちゃんは、いきなり攻め込んだりはしません。最初に分身を偵察に送り込んでくるはずです」


 よく知っているな……


「だから、偵察に来た分身に話をつけるのです」

「しかし、どうやって分身を見破ります?」

「大丈夫です。私と旦那は、分身を見抜くことができますから」


 なんだって!? 


「ねえ、そこの兵隊さん」


 兵隊? いけね! 僕の事だ。兵隊に化けている事を忘れてた。


「なんでしょう?」

「あなた達、これからお城へ行くのでしょう?」

「はい。そうですが……」

「だったら、ネクラーソフさんに、手紙を持って行ってもらえませんか?」

「はあ、構いませんが」

 ダモン夫人は隊長の方を向いた。

「隊長さん。私は今から部屋にこもって手紙を書きます。その間、他の人達が立ち入らない様にしてもらえませんか?」

「いいでしょう」

「それと」

 ダモン夫人は、僕たちを指差した。

「この三人に聞きたいことがあるので、私の部屋に来てもらいたいのですけどいいですか?」

「構いません」

「では、あなた達、ちょっと来てもらえない」

 僕たちは、ダモン夫人に促されて部屋を出た。

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