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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十七章

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地下からの脱出

 イリーナ達が消えた後、ワームホールは跡形もなく消滅した。


「ワームホールは、完全に閉じたのかな?」


 僕が何気なく口に出した疑問に、芽衣ちゃんが答える。


「調べるので、ちょっと待っていて下さい」

  

 芽衣ちゃんは、さっきまでワームホールのあったところまで進み出た。


 バイザーを開き、周囲を見回す。


「大丈夫です。マーカーは挟まれていません。ワームホールは完全に閉じています」


 マーカーって確か、エキゾチック物質の棒の事だよな。


 あれを挟んでおくと、ワームホールが完全に閉じる事ができないので、もう一度同じ場所にワームホールを開けるとか聞いたが……


 それが無いという事は、もうここにワームホールが開く心配は無いわけか。


 接続者が、いなければだが……


 カルルの方に視線を向けると、完全に眠っていた。


 ここにいる接続者はカルルだけで、それが眠っている限りワームホールが新たに開く心配はない。


「よし! カルルを運び出すぞ」

「隊長。待って下さい」


 そう言ったのは、橋本晶。


 ベッドの横で、カルルの毛布をまくり上げている。


「カルルさん、出血しています。このまま運びだすのは、危険かと」


 仕方ない。


「先生。止血をお願いします」

「うむ。任せなさい」


 医者はベッドの横へ行き、止血作業を始めた。


「ところで、今回の診療報酬だが……」


 あ! まずい。


「今、君に手持ちがないのは分かっている。君達の基地まで、受け取りに行ってもいいかね?」

「もちろんです」


 思わず言っちゃったけどいいよな? 民間人一人 《はくげい》に連れて行っても……


 その事を古淵に聞くと……


「母艦に同行するのはかまいませんが、艦内のゲストルームに入るまでは、目隠しさせていただきます。それでもよろしいですか?」

「報酬さえもらえるなら、私はいっこうにかまわないよ。目隠しでもなんでもしてくれ」


 止血が終わったのは、それから五分後。


 重力制御でカルルの身体を浮かべ、慎重に運びだした。


「カイトさん。お帰りなさい」


 ミールの分身体が守っていた地下道の入り口に到着するのに、さらに時間がかかった。


「ミール。《はくげい》の長津田艦長に、伝えて欲しい事がある」

「なんでしょう?」

「プシトロンパルス遮断幕のテントを、用意しておいてほしいと」

「という事は、カルルはすでに接続者に?」


 僕は頷いた。


「地下室で突然ワームホールが開いた。カルルはすでに、レム神と接続されていたとしか考えられない」

「ブレインレターは、まだ届いていないと聞いていましたけど……」

「ああ、それなら……」


 はっ!


「しまった! ブレインレター壊すの忘れていた!」


 僕の叫びを聞いて、タオルで医者に目隠しをしていた古淵の手が止まる。


「いけない。私もコロッと忘れていました」

「まあ、あの状況じゃしょうがない。とにかく、カルルが目を覚まさないうちに出発しよう」


 そして僕達は、カルルと医者を連れて飛び立った。

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