間に合うか?
ミールの放った矢が先頭のドローンを落とした時、通信が入った。
『小机准尉です。残念ながら疾風の燃料が限界です。これより、接続者の船を沈めに向かいます』
「分かった。小机准尉今までよくやってくれた。感謝している」
『いえ、自分は任務を果たしただけですので。それとですね、《はくげい》の方ではプリンターから次の疾風を出力しましたが、もう一度そちらへ回しますか? そちらで必要ないなら、私は要塞攻撃任務に回りますが……』
ううむ……ワームホールさえ開かなければ、もう疾風は必要ないか。
それにいくら疾風が速くても、ここに到着するまでに事態は終わっているな……いや待てよ。
このまま今いるドローンを殲滅しても、ヘリ部隊にはもう弾薬がない。
このままでは無防備状態になるので、護衛はあった方がいいな。
「小机准尉。できるなら、こっちへ来て欲しい。敵は少なくなったが、ヘリ部隊には護衛が必要だ」
『了解しました。接続者攻撃任務が終了しましたら、直ちにそちらへ向かいます』
「頼む」
通信をしている間に、ミールはさらに二機のドローンを落としていた。
残る三機は、ジグザグに飛び回りミールの矢を回避しようとしている。
だが、そのせいで速度がかなり落ちた。
程なくして、僕は最後尾の一機に追いつく。
「食らえ!」
ショットガンを一連射。
撃った直後に急速上昇。
下の方でドローンが大爆発した。
破片が飛んできて、装甲にガンガンぶつかってくる。
貫通はされなかったが、いくつかの破片が足に刺さっていた。
他のドローンは?
二機のドローンは、相変わらずジグザグに飛び回り、ミールが次々と放つ矢を回避していた。
回避していたが、ドローンもヘリ部隊には近づけないでいる。
ミールの矢が、良い牽制になっているな。
これなら、残りの二機にも追いつけそうだ。
などと考えていた時だった。
『隊長!』
突然、緊迫した古淵の声が通信機から響いた。
『敵ドローンが、我々の防衛線を突破しました』
「何? 何機だ?」
『抜けたのは三機です。すべてそっちに向かっています』
レーダーで状況を確認してみると、こっちへ向かってくるドローンの他に十数機のドローンが残っている。
古淵達には、防衛線を突破したドローンに対処する余裕はない。
僕がやるしかないな。
「分かった。それは僕が片づける。残りの敵を頼む」
とは言ったものの、間に合うのか?
前方の二機を片づけてから、後方の三機を迎え撃つ余裕はあるのか?




