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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十六章

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銀河のルール(矢部の事情)

 せっかくレム神から解放されたというのに、今度は異星人の手先にされてしまうのではないだろうか?


 と、矢部の脳裏に疑念が渦巻いてきた。


 スーホはそんな矢部の疑念などにはまったく気が付くようすもなく、あっけらかんと話を続ける。


「偵察? いや、ちょっと違うが、我々の仲間はかなり以前から地球人と接触していたのだよ。君たちが地球を出発した時点では、まだ公表されていなかったようだけどね」

「接触していたのですか?」

「ああ。だから、私は地球の情報をかなり持っていた。もっとも、私はずっとこの惑星に住んでいたので、地球に行ったことは無いけどね」

「なるほど。それで、タウリ族が地球と接触した目的はなんでしょうか?」

「地球人が太陽系から出てきた以上、コンタクトをとる必要があったからさ。地球人との無用な争いを避けるためにも、ルールを守ってもらわなければならないからね」

「ルール? つまり、宇宙人同士のルールという事ですか?」

「そう。我々と接触する以前から、地球には宇宙条約があったね。そして君たちの年代でいう二十一世紀中頃、宇宙条約に新しい条項が追加されただろう?」


 確かに、地球外知的生命体との接触に関する事を取り決めた追加条項があった。


 俗に「侵略禁止法」とも呼ばれている条項だ。


「よくご存じですね」

「ご存じも何も、その条項が追加されたのは地球の指導者たちと我々が話し合って、銀河共同体のルールを取り入れた結果なのだよ」

「ええ!? それじゃあ、侵略禁止法は銀河のルールだったのですか?」

「その通り」


 そうだとするなら、タウリ族の目的は地球侵略などではない。


 しかし、逆の問題が出てきた。


 現在進行形で地球人がこの惑星を侵略しているわけだが、これでは地球人の立場が非常に悪くなってしまう。


 このままでは、銀河共同体という組織から地球に何らかの制裁があるのではないだろうか? と不安に思った矢部は慌てて弁明を始めた。


「ちょっと待って下さい! この惑星を侵略している帝国人は確かに地球人ですが、あれは地球人の総意などではなく……だから、地球に制裁とかやるのは、なにとぞ……」

「ああ、分かっている。レム神という、精神生命体に操られている人達がやっているのだろう」

「ご存じで?」

「まあ、それが分かったのは最近の事でね。最初のうちは、地球人がルールを破ったのかと私も思っていた」

「ですから、ルールを破ったのはレム神という奴で……」

「もう、分かっているよ。それに後から来た地球人が、侵略阻止の行動に出ているので、地球の指導者たちはルールを守っている事は理解した。だから銀河共同体が、地球に制裁を行うなんて事はないから安心してくれ」

「そうですか。安心しました」

「ただ、この惑星で起きている事案を、まだ銀河共同体は把握していないのだよ」

「どうしてですか?」

「我々は恒星間の連絡手段として、ワームホールを使用している。ところが連絡に必要なワームホール制御クリスタルが、レム神に奪われてしまった。あれがないと、私はこの事を銀河共同体に報告できない」

「他に連絡手段はないのですか?」

「ない。残念ながら」

「という事は、もしも、このままスーホさんがお亡くなりになるような事になって、その後で共同体の人がこの惑星の状況を見てしまったら、地球人の立場は?」

「かなり悪くなるだろうな」

「ええ! いったいどうすれば!」

「もちろん私としても、そんな事態は避けたい。それには通信を回復する必要があるのだが、それには私の力だけではどうにもならない。地球人の協力が必要だ。そこで、矢部。君に頼みがある」

「なんでしょう? あなたは命の恩人だ。俺にできることなら、何だってします」

「ありがとう。ではまず、この惑星に降りた地球人の事情について教えてほしい」

「この恒星系にやって来た船は《マトリョーシカ》と《天竜》と《いさな》ですが、俺は《いさな》の乗員なので他の船の事情はあまり詳しく知りませんが、それでもいいですか?」

「それでいい。《マトリョーシカ》については以前に乗員と接触できたので、だいたいの事情は分かっている。私が知りたいのは《いさな》と《天竜》だ。この二隻の船が私の想像通りなら、きっと力を貸してくれるはずだ」

「そうですか。では……」


 そして、矢部は《いさな》について知っている限りの事を話した。

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