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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十六章

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ワームホール突入

 最初に紫雲一号が送ってきた映像は、手榴弾がもたらした惨状。

 

 たった一発の手榴弾にしては被害が大きい。


 どうやら、かなり多くの兵士がワームホール前に集結していて、その密集状態の中で手榴弾が爆発したらしい。


 負傷者の救助で、ワームホール前は大忙しのようだ。


 飛び交っている怒号を、翻訳ディバイスに通してみた。


『遺体はほっておけ! 負傷者の手当が先だ』

『包帯を持ってきてくれ!』

『ワームホールを閉じろ! 急げ』

『ダメです。時空管が動きません』


 なに?


『マニュピレーターが、今の爆発で……』

『治せるか?』

『なにぶんタウリ族のメカですので……ただ、我々が何もしなくても自動修復機構があるので、しばらくすれば使用可能になります』


 今なら、ワームホールを閉じることはできない。


 しかし、ミールを抱き抱えたまま突入するのは危険過ぎるな。


「ミール。《海龍》に上がってきた敵は、どのくらい残っている?」

「七人ほどです。ミクちゃんのオボロが加勢してくれたので、まもなく殲滅できます」


 それなら、大丈夫だな。


「今から君を、キラとミクが隠れている主砲の影に下ろす」

「カイトさんは、どうするのです?」

「ワームホールに突入する」

「危険です。一人で行くなんて……」

「大丈夫。時空穿孔機を破壊したら、すぐに戻ってくる」

「でも……」

「心配しないで……」

「でも、カイトさんだって弾薬とエネルギーが乏しいのでは? メイさんたちが戻ってくるのを待ってからでも……」

「いつ、ワームホールが閉じるか分からないんだ。今は機器の故障で閉じないようだが、あまり時間をかけられない」


 もしかするとずっと閉じないかもしれないが、タウリ族の自動修復機構がどの程度の性能なのかが分からないので判断がつかない。


 今すぐ行けば確実にワームホールを越えられるが、時間が経つほど機会は遠のく。


 それに……


「それにさっきから気になっていたのだが、なぜ奴らは接続者を送り込んで来ないのかと思ってね」

「どういう事ですか?」

「カルルとか、接続者を送り込んでくれば、こっちでわざわざミーチャを確保する必要はないはずだ」

「確かにそうですね」

「ミーチャを押さえつけなくても、カルルを送り込んでミクのいる方を見れば、その背後にワームホールを開くことができるはず。なぜ、そうしないのか?」

「動かせる接続者が、もうほとんど残っていないのでは?」

「確かに、かなり多くの接続者がこの戦いで死んでいるな。解放した接続者もいるし……しかし、地下施設にメッセンジャーとして残っていた奴と、カルルの二人は確実に残っている。そのうち一人は時空穿孔機を操作する要員として必要だとしても、一人はこっちへ送り込めるはず……」


 それならなぜ、今までレム神はワームホールを使わなかったのだろう?


 ミクとミーチャが二人切りの時に、ワームホールを開けば容易に拉致できただろうに……


 いや、それは今考えても意味がない。


 レム神が今まで使わなかったのは、使えない事情があったからと考えるべきだろう。


 そして今はワームホールが使える状態にある。


 それが使える以上は……


「イリーナは自分たちを『橋頭堡を確保する要員』と言っていた。それはミーチャを確保して、ワームホールを開くという意味だと思うが、そのワームホールから別の接続者を送り込めばよかったはず。そうしなかったのは、地下施設にいる接続者がすでにカルル一人しかいないからでは……」

「カイトさん。地下施設には、まだ一人接続者がいますよ」

「え?」


 そうだった! まだ古淵がいたな。


 とにかく、敵は機器の故障が治ったら、ほぼ間違えなくカルルか古淵を送り込んでくるだろう。


 その前に時空穿孔機を破壊できれば何も問題はない。


 だが、僕のエネルギー残量では難しいかもしれない。


 それなら……


「ミール。僕の作戦が上手く行かなかった時の保険だ」


 そう言って僕は、ミールに作戦を耳打ちした。


「じゃあ頼んだよ。ミール」

「任せて下さい。カイトさんも危なくなったら、無理しないで戻ってきて下さいね」

「分かっている」


 続いて僕は《水龍》にいるメンバーに指示を出してから、ミールを《海龍》主砲の影に降ろした。


「では、行ってくる」


 ミール、ミク、キラに見送られながら、僕は《海龍》の後甲板へと向かって駆けだした。

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