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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十六章

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答えは

「八・七・六」


 涼やかな声で、芽依ちゃんはカウントダウンを読み上げていく。


 ちなみに、答えは二番の『熱する』。


 超伝導バッテリーは、電気抵抗ゼロの超伝導物質のリング内に電流を流すことによって電気エネルギーを蓄えている。


 その超伝導物質を加熱して転移温度以上に温度を上げると、超伝導物質は電気抵抗のある普通の物資に変化してしまう。


 するとどうなるか?


 今まで電気抵抗が無いところに、膨大な電流を流していたわけだが、そこへ突然電気抵抗が生まれることになる。


 その結果、膨大な熱が発生してリングは急速に気化、あるいはプラズマ化する事に……ようするに爆発するわけだ。


 これまでにも、僕のバッテリーパックにエラのプラズマボールが当たり爆発した事があったし、カルルのイワンも、劣化ウラン弾を撃ち込まれた後に生じた火災で爆発している。


 だから熱したら爆発するのだから、二番が正解。


 他にも、某アニメでは超伝導電池のリングをナイフで切って爆発させていたから、『切る』でもいいのだろうな。


「三・二・一・0。さあ、時間です。答えて下さい」


 しかし、芽依ちゃんも意地が悪いな。


 科学文明を喪失した帝国人のイリーナには答えられないと分かっていて、こういう質問をするとは……


 ブレインレターを使った促成教育でスパイダーの操縦はできるようになったのだろうけど、それに使われている科学技術に関してはほとんど分かっていないのだろう。


「ええっと……二番よ」


 え! 分かっていたのか? 


「イリーナさん。本当に二番でよろしいのですか?」


 おいおい、二番で正解なのだからもういいだろう。


「ええっと……」


 イリーナはしばし考え込む。


「一番……いやいや、そんなわけないわ。答えは二番よ」


 芽依ちゃんはバイザーを開いて顔を見せた。


 その顔は、ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべている。


「イリーナさん。本当に二番でいいのですかあ?」

「い……良いわよ」

「二番だという根拠は?」

「女の勘」


 女の勘って凄いな。


「じゃなくて、火薬とかガスとか爆発物って火をつければ爆発するから『熱する』でいいのよ」


 芽依ちゃん。もうちっと、選択肢に凝るべきだったね。


「つまんない人ですね」


 君はチコちゃんか!


「どうなの? 正解なの?」

「正解です。では、約束通り時間稼ぎに……」

「ちょっと待ちなさい。あんたたち、なんでそんなに余裕でいられるのよ?」


 あ! 気づかれた。


 イリーナは周囲を見回した。


 ほどなくして、僕らの後ろにテントウムシがいる事に気が付く。


「これは! テントウムシ……それでは、ミクという小娘は?」

「あはは! イリーナさん。ようやく気が付きましたね。中央広場にミクちゃんはいないのです。本物はこっちだったのです」

 

 まあ、テントウムシの中もミニPちゃんがいるだけでカラッポだけどね。


 本物はやはり中央広場にいるが、上手く隠れているはずだ。


 このまま中央広場へ向かったカルルたちには、ダミーのアンドロイドを掴ませるというのが僕らの目論見。


「エステス様! そっちに小娘はいません!」


 イリーナは、カルルに通信を送ろうとするが……


「な……なんで通信がつながらないのよ!?」

「イリーナさん。アンテナが折れていますよ」

 

 芽依ちゃんに指摘されて、イリーナはスパイダーの通信用アンテナが折れている事に気が付く。


 さっき転倒した時に折れていたのだが、イリーナは気が付いていなかったようだ。


「ならば、私の手で小娘を……ああ! しまった! もうネットが残っていない」

「さあ、どうする? イリーナ。さっきも言ったが、僕は女を殺したくはない。カルルのところへ逃げるなら逃げていいぞ」

「く! 覚えてらっしゃい! 今すぐカルル様を連れて戻って来るわ!」


 そのままイリーナのスパイダーは、中央広場に向かって走り去っていく。


 まあ、無駄だろう。


 今頃カルルは、ダミーのアンドロイドを抱えて帝国軍陣地へ戻っているはずだ。


 とにかく、このことは中央広場の方にも伝えておくか。


 通信機でミールを呼び出す。


「ミール。そっちへもう一機スパイダーが向かった。大丈夫だと思うけど、ミクはちゃんと隠れているよね?」

『それが、さっきミクちゃん、トイレが我慢できなくなって……』

「なに!?」


 ミールは中央広場での様子を話し始めた。

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