へーんしん!
しかし、結果的には、それでよかった。
おかげで、帝国軍の底力を見る事ができたのだ。
正直、帝国軍が今まで使っていた武器を見て、ロボットスーツだけで無双できるかもと思っていた。もし、そんな事をしていたら、足元をすくわれていただろう。
帝国軍はキラ・ガルキナ少尉の分身体に対して、あらゆる兵器を投入した。
最初のうちは、いつものフリントロック銃。
もちろんAA12のフルオート射撃を耐え抜いた分身体に、そんなものが通じるわけがない。
それが効果ないと分かると、青銅砲や手投げ爆弾(手榴弾ではない)、火薬式ロケットなど投入した。
それも効果ないと分かると、いよいよ隠していた兵器を出してきた。
プリンターが動いていた頃に作っておいたと思われる兵器の数々。
自動小銃、手榴弾、迫撃砲など……
いざという時に備えて、今まで大事にとっておいたのだろう。
「ダサエフ大尉。ダメです。いくらやっても再生してしまいます」
「くそ。RPG-7を使え」
「しかし……あれは、一発しか残っていません」
「かまわん。使え!」
携帯対戦車擲弾発射器RPG-7。
もし、こんな物を食らっていたらロボットスーツだって危なかっただろう。
さしもの分身も、RPG-7を食らって完全に吹っ飛んだ。
さすがに、これじゃあ再生できないだろうな。
『とうとう、やられちゃいましたか。それでは、いよいよあたしの出番ですね。へーんしん!』
変身? ミールは何を言ってるんだ?
その意味は、すぐに分かった。
帝国兵の中に紛れこんでいたミールの分身たちが輝きだしたのだ。
輝きが収まると、その中から12人のミールが現れる。
真っ裸で……
服を着なさい! R18指定になったらどうする!
と言う間でもなく、ミールの裸体周囲に光のリボンが現れて、彼女たちの身体を包み込んでいく。
ど……どこかで、見たような……
瞬く間に、ミールたちは色違いの鎧に身を包まれていた。
ただ、その鎧は本当に防御効果あるのかと疑いたくなるほど露出度が高い。
辛うじて、R18指定を回避できる程度に身を包んでいるが……
各自の手には、それぞれ、違う武器があった。
長剣、槍、弓、戦斧、ハンマー、その他いろいろ……
「な……なんだ! こいつらは?」
ダサエフは、驚愕の表情を浮かべてそれを見ていた。
無理もない。
隣にいた部下が、突然輝いたと思ったら、美少女戦士になっていたのだから。
さっきまで、ドロノフだった美少女戦士は、ダサエフに長剣を向けた。
「一度だけ聞きます。武器を捨てて降伏する気はありますか? そして、その後は、死ぬまで損害賠償として、ただ働きする気はありますか?」
おいおい……降伏させる気ないだろう……
「ふ……ふざけるな! 誰が降伏するか!」
「よろしい。ならば、皆殺しです」
そして、戦いが再開した。




