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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十六章

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地雷原を作ろう

 天井にある点検トンネルのハッチが開き、ジジイが降りてきた。


「若造。地雷は仕掛けてきたぞ」

「ご苦労さん」

「まったく、年寄りに危険な事をやらせおって」

「去勢を免除してやった代償だ。それで、敵には見つからなかったかい?」

「見つかりそうになったが、なんとか逃げおおせたわい」


 まあ、その様子は五機のドローンを通して見ていたけどね。


 少し前、ジジイが地雷設置作業をしているところへ、帝国兵三人が近づいてきていたのをドローンが見つけた。


 軽めの装備から見て偵察兵のようだ。三人の兵士のうち二人は女性。


 どうも最近、帝国軍の間では僕が女の色気に弱いというデマが広まっているせいか、偵察では女性兵士を前に出してくる事が多い。


 困ったものだ……


 とにかく偵察兵にジジイが見つかっては(まず)いので……できれば見捨てたいのだが……ジジイに逃げるように指示した。


 ジジイはすぐに点検用トンネルに隠れたのだが、そのまま逃げてくれば良いものを、トンネルを通って帝国兵の背後に降りると、女性兵士の尻を撫で回したのだ。


 そういう余計な事をするから、見つかりそうになるというのに……


 しかし、結局見つかる事なくジジイは妖怪じみた早さで点検用トンネルに逃げ込んだ。


 災難だったのは、後に残された男性兵士。


『あんた、私のお尻を触ったわね!』

『え? なんのことだ?』

『とぼけるな! この変態!』

『ち……違う! 俺は何も……うぎゃー!』


 ジジイの罪を被せられた男性兵士は、二人の女性兵士から痴漢扱いされボコボコにされたのだ。


 哀れな……


 名も知らぬ帝国軍男性兵士の冥福を祈ってから、僕はみんなの方を向き直った。


「さて、さっきも言ったが、地雷原をさらに二カ所構築する。それが済んだらカルル・エステスの部隊を制圧して、いよいよ第七層へ突入する。だが、地雷原はそう長くはもたないだろう。帝国軍が地雷原を突破する前に、カルル・エステス隊を制圧する」


 帝国軍が地雷原を突破できなければそれに越した事はないが、おそらく三十分もあれば地雷は処理されてしまうだろう。


「地雷原を突破されたら、ミールとキラの分身体と橋本君に帝国軍と対峙してもらう。そして、僕と芽依ちゃんとミクは第七層に行き、エラ・アレンスキーを倒してカートリッジを入手する。この戦闘は、ミールとキラの分身体が戦闘モードを維持できる三十分の間に終わらせる」


 その後、いくつかの打ち合わせを済ませてから、僕たちは傾斜路を出て二手に分かれた。


 ミールとキラ、ミクは中央広場へ行き、陣地構築に、僕は芽依ちゃんと橋本晶とジジイを連れて環状通路へ地雷原構築に……


「やれやれ、年寄り使いの荒い奴じゃ」


 ぶつくさ言いながら、ジジイは地雷の設置作業をしていた。


 地雷と言っても穴を掘って埋めるわけじゃない。そもそも地下施設の床はタイルが敷き詰められているので、穴を掘ることなどできない。


 なので、暑さ一センチ直径二十センチの薄型対人地雷をタイル上に置き、その上から紙を被せて粘着テープで固定し、タイルと同色の塗料をスプレーして設置している。


 だから、よく見るとタイルが盛り上がっているのが分かってしまうのだ。


 三十分もあれば処理されてしまうというのは、こういう理由から。


 三十個ほどの地雷を設置した後、仕上げにキラの書いたポスターを地雷原の正面に貼ってから、僕たちはミールたちの待っている中央広場に向かった。


 準備が整ったのは、傾斜路を出発してから一時間後。


「それじゃあミール。頼んだよ」

「はーい」


 ミールは床上に十二枚の木札を円形に並べると、その中心で結跏趺坐(けっかふざ)して呪文を唱えた。


 ほどなくして、十二人の分身体がむっくりと立ち上がる。


 続いてミールは、魔力回復薬を飲み込んだ。


 すると、十二人の分身体は光に包まれ、ビキニアーマーを(まと)った女戦士となる。


「お行きなさい」


 ミールが号令すると、十二人の女戦士たちは時空穿孔機の台座から飛び降り、中央通路を傾斜路に向かって駆けだして行った。

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