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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第五章

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エシャーとの再会

 エシャーの檻は、バリケードから二百メートルほど離れていた。

「カイト! アリガトウ。会イタカッタ」

 鎖を外すと、エシャーは僕の頭に額をこすりつけてきた。

「怪我はないかい?」

「怪我ハナイ。ダイジョブ」

「エシャー。首を下げて少しだけジッとしていて」

「エ? イイワ」

 出かける前に、三次元CADで即席デザインした翼竜用の暗視装置固定具を、プリンターで作っておいた。ロットで試した時はうまく着いたが、エシャーのサイズに合うかはやってみないと分からない。

 なんとか、付けられた。

 しかし、今にも外れそうだ。

「エシャー見えるかい?」

「エエ。見エル。凄イ!」

「でも、飛んじゃダメだよ」

「ドウシテ?」

「さっきロットに着けてみたんだが、飛んだとたんに落ちてしまったんだ」

「ロット……怪我シナカッタ?」

「大丈夫。下で受け止めたから」

 しかし、やはり急ごしらえの装置だ。歩く途中で何度も装置が外れた。

 バリケードまで、あと少しというところで通信が入る。

『ご主人様。何かが、そちらへ向かっています』

「何かって?」

『映像を送ります』

 ドローンからの赤外線映像がバイザーに表示された。

 ダサエフのいる屋敷付近で激しく人が動き回っているのが分かる。

 それとは別の方向から妙なものがこっちへ向っていた。

 熱源体ではなく周囲より温度の低い何かだ。

 冷源体というべきか?

 実はミールの分身体もこういう反応をするのだが、そっちは十二体すべてダサエフの周辺で活動している。

「ちょっと、ミールと代わってくれ」

『ミールです。代わりました』

「今、僕の方へ向っているのは、分身体じゃないのかい?」

『あたしもそう思います。でも、あれはあたしじゃありません』

「近くに他の魔法使いがいるのかな? それなら味方では?」

『確かに帝国軍に魔法使いがいないなら、味方だと思いますが、この分身、嫌な感じがするのです』

「嫌な感じ?」

『キチンとコントロールされていない……というより、暴走しているような感じです』

「暴走?」

『魔力が強いのに、まだ、魔法技術を習得していない人は、時々無意識に分身を作ってしまう事があります。そういう分身を何度か見たことがありますが、その時の感じに似ているのです』

 生霊みたいなものかな?

『さっき、ダサエフの話だと帝国内で魔力暴走事故が多発しているようですね。もしかすると、これは帝国軍兵士の誰かが、無意識に作ってしまった分身体ではないでしょうか?』

「なるほど」

『だとすると、危険です』

「危険なの?」

『暴走した分身体は、見境なく破壊と殺戮を行います。力も能力者の安全なんて考えないで無制限に使うため、能力者自身も死に至る事も……』

「能力者が死ぬ? なぜ?」

『分身体にあまり大きな力を使わせると、能力者の生命力が著しく吸い取られてしまうのです』

「ミールは大丈夫なの? 十二体も出して?」

『心配ですか?』

「そりゃあ……そうだろ」

『実は、十二体も出すのは、かなりきついのです』

「なんだって? すまない。無理をさせてしまって……」

『大丈夫です。カイトさんから愛をいただければ、回復できます』

「あい?」

『ですから、こっちへ戻ってきたら、口移しに……ペシ!』

 なんだ? 今の『ペシ!』って音は……

『何するのですか!? Pちゃん!』

『いえ、ミールさんの猫耳に虫が止まっていたので、潰してさしあげようかと……』

『潰さないで下さい! 汚いでしょ!』

『不覚にも、取り逃がしました。ところでミールさん。今、ご主人様に話していた事と、さっき私が聞いた説明とが食い違っているのですが、どういう事ですか?』

『あら、そうだったかしら』

『今は魔力をセーブして使っているから大丈夫、激しい戦闘をしなければ問題はない。それに魔力の回復は、レッドドラゴンの肝で作った魔力回復薬を使うと言っていましたね。ご主人様の、愛ではなくて』

『ほ……ほんの冗談ですよ。いやですねえ、お人形さんは冗談が分からなくて』

『人形じゃありません。アンドロイドです』

 何をやってるんだ? こいつらは……

 ガサ! 

 草をかき分ける音に目を向けた。

 二十メートル先に人が立っている。

 さっきの女性兵士!?

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