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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第五章

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人の話聞けよ!

 ナーモ族たちがいるところへ着くと、二人の爺さんが口論している真最中だった。

 一人はミールのお爺さん。もう一人は誰か知らんが妙に身なりがいい。

「どうかしましたか?」

 と、うっかり声をかけてしまった。

 案の定、ナーモ族は慌てて隠れようとする。

 やっぱ、ロボットスーツは怪しいよね。

 これで日本の町を歩いてたら、五分で通報されるだろう。

 あるいは、コスプレと思われるかな……

「驚かしてすみません。こんな恰好をしていますが、僕はあなた達の味方です」

 木材の陰から、ミールの爺さんがそうっと顔を出す。

「そこにいるのは、ミールさんのお爺さんですね。僕は先ほど、お孫さんから紹介された日本人です」

 ようやく、安心して出てきてくれた。

 

「だから、こんな事になったのは、すべてお前の孫のせいだ」

 出てきてくれたのはいいのだが、また口論を再開した。

 今の状況分かっているのかな?

「なんて事を言う。この恩知らずが! ミールはナーモ族のために、立派に戦ったのだぞ。それを疫病神のように……」

「あの……」

「疫病神ではないか。戦いに勝ったならいいが、負けておめおめと帰ってきおって。負けたのなら、戦場で死んでいれば、よかったんじゃ」

「あのお……」

「なんじゃと! もう一度言ってみろ!」

「あのですねえ……」

「ああ、何度でも言ってやる。お前の孫は……」


 人の話聞けよ!


 バーン!


 拳銃を上に向けて撃つと、さすがに二人とも静かになった。

「今、そんな事やっている場合ですか? いつここに帝国兵が戻ってくるか分からないんですよ。口喧嘩する前に、やるべき事がいっぱいあるでしょ」

「そうだったな」

「いや、お見苦しいところを見せた。孫が世話になったそうですな。日本の人」

 僕はミールから預かってきた、巾着を差し出した。

「これはミールさんから預かってきた薬袋です。中に傷薬と包帯が入ってます。これで怪我人の手当をお願いします」

 ミールのお爺さんに薬袋を渡すと、僕は鎖でつながれている人たちの解放に向かった。


 鍵が見つからないので、とりあえず鎖を引きちぎって救出してみたが、生きていたのは二十人ほど……

 みんな酷く衰弱している。

 ここから動かすのは無理だな。

 となると、ここを死守するしかない。

 通信機でPちゃんを呼び出した。

『ご主人様。どうしました?』

「ナーモ族たちが、酷く衰弱している。何か、いい薬はないか?」

『地球人の薬では、ナーモ族の体質に合いません。ちょっとミールさんと代わります』

「頼む」

『ミールです。薬が必要なのですか?』

「ああ。と言っても、僕は医者じゃないから、どんな薬が必要なのか……」

『今、レッドドラゴンの肝を使って魔法強化薬を作っていますが、副産物で生命力回復薬もできます。もう少しで出来上がりますから、待っていて下さい』

 とにかく、今は薬ができるのを待つしかないな。


 離れたところから、散発的に銃声が聞こえてくる。

 まだ、同士討ちをやっているようだ。

 ドローンからの様子だと、今のところ帝国兵が近づいてくる様子はないが、いつやってくるか分からない。僕は木材や石材を集めて急ごしらえのバリケードを作った。

 途中から、まだ動けるナーモ族が手伝ってくれて、三十分ほどで完成。

 バリケードを作り終えてから、僕はエシャーのところへ行くことにした。

 僕が離れている間に、また爺さんたちが喧嘩しないか心配だが、エシャーを早く檻から出してあげないと……

 ちなみにミールの爺さんと喧嘩していたのは、村長らしい。

 どうりで身なりがいいと思った。

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