表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

297/690

潜水艦《海龍》

 目をこすってみたが、やはり潜水艦が二隻ある。


 なぜ増えた? いや、僕にとっては好都合だが……


「お兄さん。こんなところで、何してるね?」


 ぼうっと見ていたら、背後から声をかけられた。振り向くとレイホーが立っている。


「レイホー。ちょっと《水龍》を見に来たのだよ。今回の事に使えないかと……」

「カートリッジ奪還作戦の事? 《水龍》を使うのは全然かまわないね」

「それは助かるのだが……ただ、作戦にはロボットスーツを二機持って行きたい。《水龍》に着脱装置を積める余剰スペースはないかと思って見に来たのだけど……潜水艦が、なぜ増えているの?」

「ああ! 遠征に行っていた《海龍》が帰って来たね」

「《海龍》?」

「《水龍》の同形艦ね。《海龍》も必要なら使っていいよ」

「それは助かるけど……それって、レイホーが決めていい事なの?」

「私に権限ないけど、お父さん助けるためなら、みんないいって言ってくれるはずだよ」

「そうか。ところで《海龍》は、今までどこに行っていたの?」

「帝国軍が来る前に、リトル東京を探しに出ていたね」

「カルカの人達は、前からリトル東京がある事には、気が付いていたのかい?」

「ナーモ族の商人から、北の方にそんな町ができたという話は以前から聞いていたね。《イサナ》の人達が降りてきたのではないかとみんな思っていたけど、そこまで行くには帝国領を越えなきゃならないね。だから、迂闊に探しに行けなかったね。だけど、香子さんと芽依ちゃんが来て、リトル東京の存在がはっきりして、しかも内海を通って行ける事が分かったね。だがら、カルカシェルターが包囲される前に、《海龍》を出航させたね」

「それが帰ってきたという事は、リトル東京との往復に成功したのか?」


 レイホーはニッコリと頷いた。


「さっき、無線連絡があったばかりね。リトル東京を見つけたね」


 潜水艦《海龍》のハッチが開いたのはその時。

 中から乗組員が降りてくる。

 東洋人の乗組員に混じって、一人だけ西洋人女性がいた。


 歳の頃は四十代の金髪美女。エラのせいで金髪美女はトラウマになってしまったが……彼女は優しそうな顔をしている。


 レイホーが彼女に向かって手を振った。


「アーニャさん! おかえり」


 アーニャ!? という事は、彼女がアーニャ・マレンコフ?

 アーニャも親しげに手を振り返す。

 レイホーとの関係は良好そうだな。

 という事は、章 白龍と修羅場になったわけではないのか?

 いや、そもそも話を聞いた限りでは、二人は良い仲にはなっていたけど、別に恋人になったわけではない。

 キスだって、事故だし……

 

「ただいま。レイホー。そちらのハンサムは?」


 ハンサム? 誰の事だ? わ!

 

 いきなりレイホーが僕の左腕にしがみ付いてきた。


「私の彼氏ね」


 ちょ……ま……いきなり何を……


「そ……そうなの」


 いや……アーニャさん。嘘だから……


「レイホー」


 その声は潜水艦の甲板からだった。船長の帽子をかぶった中年女性がそこに立っている。

 その女性にレイホーは微笑みかける。


(マー)艦長、おかえりなさい」


 馬艦長? ひょっとして彼女が(マー) 美玲(メイリン)


「ただいま、レイホー。それはいいとして、今言った事が事実なら仕方ないとして、冗談なら、今すぐ止めた方がいいわよ。危険すぎるわ」

「え? 危険って? 何が?」

「いくらあなたが功夫(クンフー)の達人でも、四人一度に相手はできないんじゃないの?」


 え? まさか!?


 後を振り向いた。


 うわわわわわわ!


 Pちゃん、ミール、ミク、芽衣ちゃんが怖い顔でこっちを睨んでいた。


 レイホーも慌てて僕から離れた。


「カイトさん。あたし達にいろいろ頼みごとをしておいて、その間にレイホーさんと何をしていたのです?」


 ミールの手には、分身の憑代に使う木札が握られていた。


「よせ! ミール! 誤解だ!」

「レイホーさん」


 芽衣ちゃんが、レイホーの前に迫る。


「レイホーさん。やっぱり、逆NTRするつもりだったのですね」

「め……芽衣ちゃん。今の冗談ね……」


 ミクが僕の前に進み出た。その手には、式神の憑代に使う人型が握られている。


「お兄ちゃん」

「ミ……ミク……誤解だ! だから、ここでアクロを呼び出すな!」


 ミクは不意にニコっと笑ってから。憑代を地面に叩きつけた。


「出でよ! 式神!」


 うわわわわ!


 思わず目を瞑った。

 

「お久しぶりです。北村海斗様」


 この声は?


 目を開くと、僕の足元にウサギ式神の赤目がいた。


「赤目? ここしばらく、姿を見なかったけど……」

「僕は普段、姿は見えませんが皆様の近くにいるのですよ。今回は、主の命令で北村海斗様の後をつけていました」


 なんだって? 


「ですから、北村海斗様の潔白は僕が証明できます」


 よかった。 


 赤目のおかげで、何とか誤解は解けたが……


「お兄ちゃんに、その気がないのは分かったけど……」


 そう言って、ミクはレイホーの前に出る。


「レイホーさん。通路でお兄ちゃんの後をつけていたのは、どういうつもり?」


 え? つけられていたのか?


「いや……別につけてないね。ただ、お兄さんが前を歩いていただけね」


 いや、それ完全に尾行だから……


「いや……私はただ、港を向かっていたら、お兄さんが前にいたので」

「ここでカイトさんに会ったのは偶然だという事は分かりました。でも……」


 今度はミールが僕の右腕にしがみついてきた。てか、胸が当たってる!


「カイトさんに、こういう事をしていい女は、あたしだけですから……」

「あたしだって、権利あるもん……」


 左腕にはミクがしがみついて、胸を押しつけてきた。全然膨らんでいないまな板胸なので嬉しくないのだが……よせ! 僕を犯罪者にする気か!


「あなた達にも権利はありません。香子様が、病に臥せっているのをいい事に、ご主人様に手を出すんじゃありません!」


 Pちゃんが乱入して、ますます自体が泥沼化……誰か助けてくれ。


 …


 ……


 ………


「こちらが、貨物室になります」


 馬 美玲の案内で、僕達が《海龍》に入ったのは、それから三十分後の事だった。

 みんな物珍しげに《海龍》の中を、見回している。

 一人ミクだけが、気持ち悪そうな顔をしていた。


「ミク。辛いなら、外で待っていていいんだぞ」

「辛くないもん!」

「そ……そうか」


 それにしても、この潜水艦……ずいぶん中が広いな。

 これだけ広ければ着脱装置二台積めそうだけど……


「艦長さん。《海龍》は《水龍》の同型鑑と聞いているのですが、それにしては中が広いですね」

「これが本来の広さです。《水龍》は特殊な改造を施してあるので、狭くなったのですよ」

「特殊な改造?」

「垂直上昇用のロケットエンジンをつけたのです」

「そ……そういえば、なんで潜水艦にロケットエンジンなんかつけたのですか?」

「はあ。なんでも設計者が言うには、魚雷から防御にするのには、水上に飛び上がるのが最も確実だとか……」


 その設計者……沈○の艦○読んでいたな……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ