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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十章

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シンクロニシティ

 降りてから気が付いたが、《マカロフ》の後部甲板はヘリポートになっていた。

 その広いヘリポートの真ん中に、エラが仁王立ちで立っている。

 その身には、一般の帝国兵が使っているスケイルアーマーではなく、赤い皮鎧を纏っていた。一方で、分身達(ミールズ)に行く手を阻まれている方のエラは青い皮鎧を纏っている。


 こっちは赤エラで、向こうは青エラといったところか。


 それはいいけど、兜も被って顔は隠してほしいな。

 エラは美女ではあるけど、あの猟奇的な笑い顔がコワい。


「どうした? 日本の戦士よ。私に戦いを挑みに来たのではないのか? さっさと、撃ってきてはどうかな?」

「そっちこそ、プラズマボールを撃ってこないのか?」

「君が手にしている物」


 エラは僕が右手に握っている電弱弾を指差した。


「それで、私のプラズマボールの軌道を狂わせる事ができるらしいな」


 なぜ、それを?


「それを持っている……という事は、君はカイト・キタムラだな? 新しいロボットスーツを手に入れたか?」


 ばれている? ロボットスーツで、顔は見えないのに……


「ところで、なぜ式神使いは急に引っ込んだ?」


 ミクの事を言っているのか?


「ちょっ……ちょっと、急用ができて……」

「話せないところを見ると、式神使いはすぐには戻って来られないようだな。それより、なぜ君は私を見て驚かない? 君の取り巻き女達に嬲り殺しにされたはずの私が、こうして生きている事を」

「別に、驚くことじゃないさ。あんたはコピー人間だからな。僕だって、この惑星では二人目の北村海斗だ」

「帝国でも、同一人物の同時複数再生は禁止されている。だが、私はこの能力のために、八人再生された。しかし、帝国ではこの事は一部の者しか知らない。君にこの事を教えたのはナルセだな?」


 不味い! ここでこいつを倒さないと、成瀬真須美が危ない。


「あの時、ナルセは私に捕まった君を治療すると言って近づき、翻訳機を切って日本語で君と何かを話していたな。あの時に、教えられたか?」

「なんの事かな? まるで、その場を見ていたように……」

「見ていたのだよ」

「なに?」

「三十年前、私の最初の一人、ナンバー1を再生させた後、軍はその能力に驚き、もっと多く私を再生することになった。もちろん極秘のうちに。だが、その結果想定外の事が起きた。同一人物を同時に複数再生すると、そのコピー人間同士の間に、シンクロニシティが起きるのだ」

「なんだって?」

「つまり、ナンバー2からナンバー8まで七人の私は、記憶や感覚を共有できるのだ」

「テレパシーか?」

「そうかもしれんし、違うかもしれん。とにかく、君達が戦ったナンバー5が見聞きした事は、同時に私達も見聞きしていたのだ」


 なんて奴だ。


「見聞きしていたから、私は知っていたのだよ。あの式神使いが手強いという事を。だから、逃げる支度をしていたのだが、突然あいつがリタイアしたので、様子見をかねて出てきたのさ」


 それで、こいつ最初のうちは戦闘に参加していなかったのか。


「その事を知るために、僕に話しかけてきたのか?」

「そうさ。あのクソ生意気なガキさえいなければ、恐れる事など何もない」


 エラは僕に両の掌を突き出した。掌が輝きを帯びる。


「それと、これも知っているぞ。ナンバー5が君を捕えた時に味わった、君の唇の感触」

「う!」

「もしかして、君も私のキスが忘れなくて来たのか? それなら、そうと言え。いくらでもキスしてやるぞ」

「ふざけるな! 若い女の子ならともかく、おばさんにキスされて嬉しいわけないだろ!」

「きさま! 私をババア呼ばわりしたな!」


 いや、ババアと言っていないが……


「許せん!」


 エラは、プラズマボールを放ってきた。

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