表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第八章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

194/690

洗脳

「ははははは」


 笑い声を上げた僕を、エラが睨みつけた。


「何がおかしい!?」

「回復薬は、残り二つ。次にミールが来たら、もう防ぎ切れないぞ」

「黙れ!」


 怒り狂ったエラは、むき出しになっている僕の胸に電撃を浴びせてきた。


 また、意識が暗転。


 次に目覚めた時、僕はエラに襟首を掴まれて地面を引きずられていた。

 分厚い防弾服のおかげで、地面との摩擦は大丈夫だが、手はロープで縛られている。


「どこへ行く気だ?」

「知れた事。次にミールが来る前に、逃げるのだよ」


 ミールは回復薬を飲めば、すぐに次の分身体を作れるはずだが……


「さっき、君が気絶している間に、ミールの分身二体が怪我をしたカ・ル・ダモンを回収してどこかへ行った。残り十体が私にかかってきたが、蹴散らしてやったさ。まったく厄介な奴だ。本体を潰さない限り、いくらでも湧いてくる」

  

 そうだとすると、今頃Pちゃんがダモンさんの手術をしているはず。

 だが、手術をする時は、Pちゃんはメモリーを最大に使うのでドローンをコントロールする余裕はない。

 ミールも薬の調合で、手が離せない。


 キラの分身なら……ダメだ。


 僕の作ったチタニウムの短剣は二つだけ。

 ドームを偵察に行った時に、一つを落としてきたから次の分身は作れない。

 

 しかし、その事情はエラには分かっていないはずだ。 


「僕を置いて行った方がよくないか? ミールは、すぐにでも来るぞ」

「ダメだ。君は連れて行く。君は私のものだ」

「なんで、そんなに僕に拘る?」

「言っただろ」

 

 突然エラは立ち止まると、僕に顔を近づけてきた。


「君に一目惚れしたからさ」


 頬を舐められた。


「それ、やめろ! 気持ち悪……うぐ!」

 

 強引に口づけされた。

 歯を食いしばって、舌の侵入だけは防ぐ。

 しばらくして、エラは諦めて口を離した。

 

「どうあっても、私を受け入れないのか?」

「当たり前だ」

「言っておくが、電撃で君を気絶させている間に、いくらでもできるのだぞ。痛い思いをするぐらいなら、大人しくキスぐらいさせたらどうだ?」

「おまえはいつも、そうなのか?」

「なにがだ?」

「そうやって、好きになった相手に、力ずくでいう事を聞かせているのか?」

「そうだ。それがどうかしたか?」

「人を好きになったのなら、なぜその人に自分を好きになってもらおうと努力しない?」

「そんな必要はないからだ。私には力がある。どんな物も捻じ伏せる力がな」

「力ずくで人を従わせたって、おまえの力はいつか尽きる。そうなれば、誰もおまえの周りからいなくなる。それどころか、さっき部下に撃たれたように復讐されるぞ」

「うるさい!」

「部下だけじゃない。お前は、上司からも疎まれているだろ」

「うるさい! そんな事は知っている! 私が僅かな部隊だけで、こんなところへ派遣されたのは、私の戦死を望む奴がいるからだろうというぐらい分かっているさ!」


 知っていたのか?


「だが、私は死なない。必ず帝都に戻る。その時は、おまえも連れて行ってやる。私のペットとしてな」


 エラの行く手に馬がいた。

 あれで逃げる気か?


 そこへ一台のバギー駆けつけてくる。

 降りてきたのは成瀬真須美。


「アレンスキーさん。北村君を捕まえたそうね」

「ナルセか。丁度いい。こいつをお前の車に乗せてくれ。私は馬で帰る」


 成瀬真須美は僕の姿を見て、驚愕の表情を浮かべる。


「酷い傷! アレンスキーさん。彼に何をやったのよ!?」

「うるさいな。戦闘の末に捕えたのだ。傷の一つや二つできるだろう」

「嘘おっしゃい! この胸の火傷は、どう見てもあなたの電撃によるものよ。どうせ、捕まえた後で、抵抗できない彼を拷問したのでしょ!」

「だったらなんだ? 戦場で捕まえた敵をいたぶるのは兵士の義務だろう」

「そんな義務があるか! 確かに戦場でそういう事やる奴は後を絶たないけど、捕虜虐待は、軍規で禁止されているのよ」

「ん? そうだったっけ? しかしみんなやっているぞ」

「単にばれなかっただけよ。ばれた奴は、みんな軍法会議にかけられているわ」

「捕虜虐待で、軍法会議にかけられるような間抜けもいたのか?」

「いるわよ。ついで言うと、あなたも今からその間抜けの仲間入りね」

「なぜだ?」

「私がこの事を上に報告するからよ。決まっているでしょ」

「まて! この傷はだな……」

 

 エラはしゃがみ込んで僕の胸にある、空っぽのホルスターを掴んだ。


「見ろ。こいつは、ここに小型の銃を隠し持っていた。こいつは隙を見てこの銃を使って抵抗しようとした。だから、仕方なく私は電撃で拷問……いや、制圧した。どうだ、これを否定できるか?」

「否定はできないわね。でも、困るのよね。こんな傷をつけられたら。これから彼をブレインレターで洗脳すると言っていたでしょ」

「そんな傷が、洗脳の支障になるのか?」

「ブレインレターは身体中にマイクロマシンを貼りつかせて、身体中の神経にパルスを送り込むのだけど、不衛生なマイクロマシンが、こんな傷の上に乗っかったら感染症の危険があるのよ」

「そうなのか?」


 ブレインレターにそんな危険が?


 ミクが僕に使った時、そんな事なにも言ってなかったが……


「とにかく、急ぐ必要があるので、ここでブレインレターを使うわ」


 なに? じゃあ僕との約束は?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ