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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第八章

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呉越同舟

 正直、別に連絡することなどない。

 ただ、このドローンはエラ・アレンスキーの能力を見極めるために出したので、それ以外の者から攻撃されたくなかったのだ。

 帝国軍のフリントロック銃なら高度をとってしまえばいいが、矢納課長ら裏切り四天王(笑)が出てくると困る。

 だから、裏切り四天王が攻撃を躊躇しそうな事を垂れ幕に書いてみたのだ。

 

 暫くして、帝国兵とは服装の違う日本人の女が出てきた。


 成瀬真須美(なるせますみ)だ。


 その横に、エラ・アランスキーがいる。


 エラがドローンに向かって両手を伸ばす。


 掌で電光が輝く。


 来るか! プラズマボール!


「Pちゃん。データーを取り逃さないように……」

「了解です」


 ん? 視線を映像に戻すと、エラの電光が消えていた。


 成瀬真須美と何か話している。


 どうやらエラに『ちょっと待って』と言っているみたいだ。


 ちちい! 裏目に出たか。


 あのまま エラに攻撃させてくれるとデータが取れたのに……


 成瀬真須美は、通信機を取り出して操作した。


 せっかくだから、彼女に聞いてみたかった事を聞いてみよう。


『そのドローンを、飛ばしているのは北村君かしら?』

「そうです。あなたが成瀬真須美さんですか?」

『そうよ。あなたは生データから作られたから知らないけど、私は前のあなたとは、友達だったのよ』

「それで……その……僕にふられたとか言っている人がいるけど……嘘ですね?」

『ああ、それは事実よ』


 マジで!?


「それで、僕を恨んでいるとか?」


 だが、成瀬真須美はそれを聞いて笑い出した。


『そんな事ないって。第一、その時は君を罠にかけて洗脳するつもりだったし、君の事を本気で好きだったわけじゃないから』

「そう……でしたか」


「カイトさん。残念でしたね」


 うわわ! ミールが僕を見る目が怖い。


『後ろで聞こえた女の子の声は、ミールちゃんかしら?』

「よく御存じで」

『カルルから聞いているわ。だとすると、結局カルルの思惑通りになってしまったのかな?』

「え?」

『私が前の北村君を誘惑したのは、洗脳が目的だったけど、その他にカルルに頼まれたからというのもあるのよ。香子ちゃんと君の婚約を、ぶち壊してほしいって』

「な!?」

『正直、そんな茶番に付き合わされるなんて、たまったもんじゃなかったけどね。断ってくれて、本当に助かったわ』

「しかし、嫌なら断ればよかったのでは?」

『私が上から命令されていたのは、君を洗脳して味方にする事。方法が気に入らないからと言って、逆らえないのよ』

「そうでしたか」

『それで、用は何かしら?』


 ついでだから、ミーチャの事について相談してみるか。

 敵だけど、この人はミーチャに優しくしていたみたいだし……


「そっちに、日本語の分かる人は、あなた以外にいますか?」

『という事は、あたし以外の奴には聞かせたくないという事ね』

「そうです」

『いないわ。帝国人は日本語分からないし、矢納も矢部も古渕も今はここにはいない』

「僕達は、これからあなた達と戦う事になります」

『宣誓でもしようというの? 国際法に則り正々堂々と戦いますとか?』


 どっかの幼女じゃあるまいし……


「いえ。戦う前に、聞いておきたい事がありまして。こちらでミーチャ・アリエフという少年兵を、預かっています。その事で、お話が……」

『あちゃー! さっきから、姿が見えないと思ったら』

「そっちに帰すと、また虐待されるので、どこの帝国軍に引き渡すのが安全かと……」 

『困ったわね。そんな部隊が、近くにいたら苦労しないわよ』

「となると、リトル東京に亡命させるしかないですね。それなら戦闘で、あなた達を撃ち破って連れて行きます。それでは、後ほど」

『待って。提案があるわ』

「なんでしょう?」

『私達、手を組まない?』

「手を組むって? 僕ら敵同士ですよ」

『共通の敵を倒すために、一時的に手を組むと言うのよ』

「共通の敵」

『私は帝国軍に協力しているけど、こちらの味方に、どうしても排除したい奴が二人いるのよ。戦闘中に戦死してくれると有り難いのだけど、君の手で殺してくれると助かるわ。それまでは、私と北村君は手を組むという事でどうかしら?』

「排除した後は?」

『敵同士に戻るだけ。仲良く喧嘩しましょう』

「トムとジェリーじゃないから……で、その二人とは?」

『一人はエラ・アレンスキー。この狂人がいなければ、ミーチャは安心して戻ってこられるわ』

「なるほど。後一人は?」

『矢納よ。私としては、君を洗脳して味方に引き入れたいと思っているのだけど……』


 それは、御免こうむる。


『でも、矢納のバカだけは、つまらない復讐心に捕らわれて、君をどうしてもぶっ殺したいそうよ。北村君としても、悪い話じゃないと思うけど。こいつをぶっ殺したいでしょ?』

「復讐のためではなく。身の安全のためにというなら殺したいと思っています」

『じゃあ、決まりね。二人を片付けるまで、私は内側から君をサポートするわ。うまく行ったら、ミーチャの身柄はこっちで引き受けるという事で』

「いいでしょう。では、手始めにやってもらいたい事があります」


 そして、最初の予定通り、エラがこのドローンを攻撃するように促すことを頼んだ。

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