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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第六章

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ヘタレで悪かったな

ここから海斗の一人称に戻ります。

「すでに、手持ちの魔法回復薬は使い切っていて、か弱いあたしには抵抗する術もなく、捕まってしまったのです。仕方なく、ルッコラたちだけでも逃がす事にしました。その後、城の中に潜伏していた分身達はカルル・エステスにことごく見破られ、憑代を破壊されてしまいました。残った分身はルッコラに乗っていた、この一体だけです」

 ミールの分身は、経緯を語り終えた。

 

 それにしても、帝国人の……それも男の姿で『あたし』というのは抵抗感じるな。

 いや、翻訳機が自動的に訳しているわけだから仕方ないか。

 ナーモ語には日本語と同じく、男性用の一人称と女性用の一人称があり、女性用の一人称を『あたし』と翻訳するように設定しているらしい。


「ミール姉チャン、窓ニ引ッカカッタノ、胸ジャナクテ、オシ……」

 何か言いかけたルッコラの口を、ミールは慌てて押さえてそれ以上喋らせなかった。

 その事は深く追求しない方がよさそうだね。

 話題を変えよう。それが平和のためだ。

「ミール。どうして、真っ直ぐここへ戻ってこなかったんだい?」

「上空から見ると、この場所がまったく分からなくて……」

 仕方なく、ミールはそのままルッコラに乗って、ベジドラゴンたちの群れが集う森に行ったというのだ。

 ミールの話を聞いたベジドラゴンたちは激怒して、帝国軍に報復する事になったらしい。

 ただし、報復をするのは大人たちだけで、子供たちの参加は許されなかった。

 なので、エシャーたちは大人たちの群れから離れたところを飛んでいた。

 そんな時に、僕のドローンと遭遇したわけだ。

 そしてドローンに誘導されてルッコラはここへ降りてきた。

 他の子供たちは、まだ大人の群れを追いかけている。

 別れる前にエシャーには、レーザーの事を説明して『攻撃を待て』と大人たちに伝えるように言っておいたけど、ちゃんと伝わったかな?

「ミールさん、今の話、かなり改竄されていますね」

「Pちゃん、すべて本当ですよ。改竄なんかありません」


 また、始まった……頭痛い……


「ご主人様とミールさんの通信記録は、すべて私のメモリーに記録されております。したがって、事実と異なる事を言うと、すぐに分かりますよ」

「う……聞いていたの」

「ご主人様は、ミールさんにプロポーズのような事は言っておりません。『この戦いが終わったら結婚しよう』なんて死亡フラグを、勝手に立てないで下さい」

「科学の力で動いているお人形さんが、死亡フラグなんて非科学的な事を言うとは思いませんでしたわ」

「なんとでも言って下さい。そもそも、ご主人様はヘタレですから、女性に迫られるとパニックに陥り、まともな返事ができなくなるのです。プロポーズなんか、できるはずありません」


 ヘタレで悪かったな。

 それはともかく……


「ミール。その分身は、後どのくらい維持できるの?」

「他の分身を作らなければ、二日は維持できます」

「二日!? 今までは、そんなに……」

「だから、これ一体だけならですよ。一度に何体も分身を出すと、それだけ持続時間も短くなるのです」


 そういう設定だったのか。


「もっとも、今は新たな分身を作ろうにも、憑代をすべて取り上げられてしまっているので作れません。この一体を大切に使わないと」

 この分身が消えたら、連絡も取れなくなる。

 救出のタイムリミットは二日しかないってことか。

「カイト!」

 頭上からエシャーの声。

 見上げるとエシャーが降りてくるところだった。

「カイト! オ父サンタチ、助ケテ!」

「え?」

「城カラ変ナ光ガ出テ、仲間ガ落トサレテイル」

「なんだって? 攻撃しちゃったのか?」

「ゴメン、カイト。止メラレナカッタ」

 やはり、ちゃんと伝わらなかったか。

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