将来は家族で
レガトは手のかからない子供だった。
わたしやサンドラさんやヒルテさんを認識していて、側にいるのがわかれば大人しかった。
わたし一人で子供を育てるとなると、もっと大変だったと思う。
レミールさんからは毎回のように育児用品が届く。
彼女もわたしの事を娘として思ってくれていて、サンドラさんに出し抜かれたぶん取り戻すと息巻いているそうだ。優しい人達に囲まれていると思う。だからレガトは幸せに育って欲しいと願う。
ニルトはレガトが大きくなったら、自分とわたしと三人でパーティーを組むんだと言って仲間達に批難されていた。
ブゥブゥ言いながらもベッタとナークも結ばれて、ベルク商会で専属で働く事が決まっている。
なので、わたし達とアリルの四人が組む事になりそうだ。
そんな将来の話しをしていたある日、役場の鐘が大きく鳴った。
お昼を食べに宿屋へ来ていた領兵隊の兵隊さん達が慌てて戻る。
ヒルテさんがついていき事情を確認しに行く。
見た事がない狼の群れに隊商が襲われているという。
ラズク村に来る隊商は限られているはず。
わたしは戻って来たヒルテさんにレガトを頼み、村の入口へ走る。
前話と内容が被っていた部分を表現を変え修正。




