『鋼鉄の誓い』パーティーへ
わたしは冒険者になる事にした。
ここにいるときっと悲しい気持ちに沈み続ける。
ニルト達は守ってくれると誓ってくれた。だったらわたしもみんなを守る。
お父さんが残してくれた大切な繋がりだから。
冒険者として『鋼鉄の誓い』に入る前に、サンドラさんに報告に行く。
お父さんの亡くなった時、一番悲しんだのが、サンドラさんだった。
多分お父さんの事がずっと好きだったんだと思う。
長年一緒にパーティーを組んで、引退しても追いかけて。
わたしの事も本当の娘のように可愛がってくれた。
「いいんじゃないか。冒険者学校へ行くのもありだろうけど、ガウツのやつに仕込まれているんだろうからね」
剛気な言い方だけど少し寂しそうにサンドラさんは送り出してくれた。
『鋼鉄の誓い』は帝国へ向かった。
わたしはロズベクト公爵の公都ロドスの冒険者ギルドで冒険者登録と、パーティー申請を行った。
ロドスのギルドマスターは、お父さんのいたクランの盟主だった人だ。
会った事はないけれど、お父さん達といくつも偉業を成した人だと聞いていた。
挨拶に行ったけれど新米銅級冒険者のためか、受付の方に断わられてしまった。
「あとで知ったら、あの受付嬢叱られるだろうな」
ベッタがかわいそうに、と少しニヤついて言った。
お父さんの功績は凄いけど、わたしはただの小娘だもの仕方ないと思う。
わたし達はせっかくロドスに来たのつぁ、そのまま一度ダンジョンを探索する事にした。




