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逃げた神々と迎撃魔王 第一部 〜 集う冒険者たち 〜【完結済】  作者: モモル24号
おまけの番外編

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脳筋男の憂鬱 ①

 俺、リグがシャリアーナ様の護衛騎士の候補に選ばれたのは六歳の時だ。

 貴族の子に護衛騎士が付けられるのは珍しい事ではない。ましてシャリアーナ様は、公爵令嬢だから産まれる前から候補は数名選ばれていた。


 俺に声がかかったのは、同じく侍女見習いに選ばれた一つ年下の幼馴染のイルミアのおまけだと思っている。

 同年代の子供に比べて、背が高く力もあったけれど取り柄なんてそれだけだ。 貴族の中では目立っても、冒険者の子供にはデカいやつも強いやつもゴロゴロといるからな。


 だから候補とはいえ公爵家に認められたのは素直に嬉しいものだ。

 シャリアーナ様は幼いのにとても聡明で、地方領主の騎士爵の息子だろうと差別する事なく接してくれた。


 イルミアと気が合ったおかげで新参の子供ながら、俺はシャリアーナ様の側にいる事が多くなった。

 大人の護衛候補の人達はしっかり頼むぞと余裕を見せて微笑ましく見てくれたが、年の近いものや身分的に上の騎士見習い達には妬まれ恨まれた。


 仕方ないことだけど地方領主の息子などは、嫌がらせは露骨だった。俺の父上が仕えている以上、俺も逆らえない。


 だが、シャリアーナ様のいる時は別だ。立場も格も断然シャリアーナ様の方が上だ。たかが子爵や男爵程度の息子など歯牙にもかけない。


 だから余計にイルミアを利用してくっついて見える俺は目障りだったと思う。

 でもな、お前らがどう思って俺を罵ろうと、シャリアーナ様の決めた事には俺は従う。見習いだろうが未熟だろうが、俺は護衛に選ばれたのだからな。


 呼び出して俺を凹まそうとした見習い連中をしかとした俺は、奴らに囲まれボコボコにされた。

 だからって、見習い護衛騎士を辞めるきなど毛頭ない。それを決めるのは公爵様であり、シャリアーナ様だからだ。


 きっぱりと断言してやると地方領主の息子は、父上を首にしてやるとほざいた。それでも俺はシャリアーナ様に忠義を尽くすだけだと言ってやった。


 腹いせに領主の息子は自分の父親に嘘をついて俺の悪行を言いふらし、父上をクビにした。

 父上には申し訳なく思うが、俺は候補から外れるまではシャリアーナ様に尽くすだけだと伝えた。


 父上はわかって下さったが、領主の息子は俺の悪行の噂を今度は公爵様のいるロドスへ広めた。見守っていた護衛騎士の人達や、他の護衛候補の仲間達からも俺は糾弾され、追い出されそうになった。


 しかしイルミアは、俺がそういう噂のような悪行をするやつじゃないと証言してくれた。そのせいでイルミアまで、周りから冷たくされるようになってしまった。


 俺はシャリアーナ様のために忠義を尽くしたいだけだったのに、イルミアまで巻き込んでしまったことを後悔した。


 シャリアーナ様への忠義、そして幼馴染で誰よりもシャリアーナ様と仲の良いイルミアの名誉のために俺は公爵様へ、領主の息子との決闘を願い出た。

 

 


 

 

 

 

 お読みいただきありがとうございます。本編は完結しております。


 おまけの番外編、脳筋男の憂鬱 リグ編を追記中。



※ この物語の世界観を受け継いだ、【錬生師、星を造る】連載中です。

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