表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逃げた神々と迎撃魔王 第一部 〜 集う冒険者たち 〜【完結済】  作者: モモル24号
ガウツ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/356

はじめてのギルド2

 フォルンのギルドに緊張が走る。ギルドでは比較的有名なパーティーが、他所から来たパーティーに絡もうとしているのが分かるからだ。


 俺としては、キールスのギルドで似た体験をすでにやっているので、この手のイベントはもうお腹一杯だ。


 何より以前と違って、背中にはオーガの斧がある。明らかに重たそう、実際クソ重い武器を持つ相手に絡むなんてどうかしてる。


 俺なら例え美人でも、エルヴァやサンドラに絡もうなんて思わない。一緒に依頼を受けたり攻略に向かったりしてわかったが、エルヴァは魔法の力だけでなく剣の腕前もラクト達よりあるのだ。


 サンドラも、見かけよりも重い槍を使っている。戦国時代の兵士ばりに、突くよりも叩く事が多い。見た目以上に腕力とか筋力があるので、言い方に気をつけないとラクトのような目に合う。


 あんな自信満々に、他所のギルドに入って堂々たる態度な時点で察しろと言いたい。


 なんか眼前まで来て喋っている髭面を見て、俺はふと閃く。俺はスッと、背中から斧を手にする。


「武器を抜いたぞ?!」


 見物人達が、見間違った発言をする。


「やるのか?」


 ニヤつく髭面は、腕に自信があるようで仲間達も楽しげだ。


「これを持ってみろ」


 そう言って斧を片手で持って、髭面の前に突き出した。


 平和的解決はいくつかあるが、キールスと違ってここでは鋼級程度では引いてくれない。


 現に髭面は同じ階級だ。それならば力量差を見せる手段で納得させるのが一番だ。


 オーガの斧は、サンドラの槍の十本分はある。クランのメンバーに持たせたが片手で持てるのはクロードくらいで、力持ちのドワーフでも唸る重さだ。


 俺が片手で軽々持って渡そうとするので、ニヤついた髭面は更に悪い顔になる。逃げはしないが、言いがかりをつけて奪わうつもりだろう。


「しっかり持っていろよ」


 俺は髭面が斧を持ったのを見てそう言い、自分の手を離した。


「うぉっ!?」


 髭面は急な重さにバランスを失い、斧と一緒に前のめりになって派手に転んだ。床に穴が開く前に斧だけは俺が掴む。


「何やってんだよ?」


 仲間達が呆れたように髭面に言う。


「いやコイツの斧が重いんだよ」


 情けない声で言い訳をする髭面を、仲間達が再び呆れる。俺が片手で持っているのを見ているので信じられないようだ。


「嘘だと思うならお前らも持ってみろよ」


 髭面がそう言うと三人組の仲間達が顔を見合わせ、俺に斧を貸してくれと頼む。何となく空気を察したらしい。


 三人は髭面の様子を見ていたので、三人で斧を持つ。


「離すぞ?」


 そう言って俺が合図して斧から手を離す。三人がかりでもバランスを崩すが何とか持ち上げようと奮闘した。


「ちょっかいをかけられて、この斧が落ちるとさ、危ないんだよ。わかるよな?」


 俺は三人から斧を回収して、軽く告げる。恫喝役の彼らから話しが伝われば、ちょっかいをかけてくる連中は減るはずだ。


 我ながらうまくいったと思ったが、ラクト達には笑われた。得意そうな俺の顔が可笑しかったらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バナー用
 推理ジャンルも投稿しています。応援よろしくお願いいたします。↓  料理に込められたメッセージとは
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ