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逃げた神々と迎撃魔王 第一部 〜 集う冒険者たち 〜【完結済】  作者: モモル24号
レガト編

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考えられた結末

 ラグーンの騒動はグリフォンの襲来による混乱でいくつかの建物に被害が出たのと、銅級冒険者の大半がグリフォンの魔法で負傷したものの撃退に成功した。


 また鉱山ダンジョンでは不慮の事故が起きて、滞在していたクラン連合の半数以上が犠牲になったという。


「貴方のお母様は酷いんです。私のグリフォンを勝手に強化して操って。ラグーンで暴れさせた挙げ句、鉱山でも大暴れさせて、契約解除しちゃったんですよ!」


 カルジアの嘆きと愚痴が煩い。グリフォン親子は散々暴れ回った後、強化を解かれカルジアとの契約も解かれてグローデン山脈の奥地へ去ったらしい。


「私の『天空の騎士』はグリフォンあっての二つ名だったのに」


 知らない人達から見ると、そのせいでAランクパーティーからクビになった感じに見える形だ。


 ラグーンの騒動はこのグリフォン使いが魔獣の制御不能になったせいで、『龍帝の旗』がラグーンにいたのは被害を抑えるためだった、と。


 怪我をした新人冒険者達は反乱を起こしていた所だったので本当の事は言えない。副ギルドマスターのクォラから、グリフォン騒動に乗っかるなら今回の件は不問にすると言われたので、保身のためには乗っかるしかなかった。


 建物の修理費用も、全員の依頼報酬から返済させる条件で大人しく了承した。今後は大規模クランに搾取される事もなくなるので、真面目二依頼をこなしていればすぐに返せる額だからだ。


「取引ってそういう事ね。お父様もそこまでの展開は予想してなかったと思うわ」


 シャリアーナの考えでは、公爵は事案の終結と中央貴族へ脅す事で辺境伯の立場を守ろうとしていたのでは、と推測した。


『龍帝の旗』はもう二度と母さんには逆らわない。母さんがラグーンや僕らに手を出せば許さないという事を身を持って知ったからだ。

 ラグーンはおじいちゃんの思い出深い街でもあるからね。僕としてもそうしてほしい。


 カルジアは、まあ人身御供のようなものだ。本人は愚痴っているけど、将来性を考えてもいる。

 まあ母さんに敵対して生かされてるだけ良いと思うよ。

 僕らと行動を共にするのは『龍帝の旗』にとっても当人にとっても良いことになるだろう。


 クランから除籍されてはいるけど、『龍帝の旗』は彼女が復帰を望めばいつでも歓迎するつもりだ。もちろん、『星竜の翼』に入っても祝福する。


 カルジアを通して、『不死者殺し』アリルやレーナ、それに僕らやロズベクト公爵への心象が上がり繋がりが出来るのは確かだ。


 仲間想いの熱い男バルコスは少し不満そうだが、リーダーのゼルアスはラグーンとの和解にもなり、西側の貴族の支持も得られる算段が強まったとあって、悪くない取引だと口にしていたそうだ。


「生贄の子羊から、売られた子羊に格下げ」


 アミュラが素で酷い事を言うが、彼女なりに慰めているみたいだ。

 ガックリ肩を落とすカルジアが仲間の輪に入っていけるように、リモニカと二人で協力していた。


「称号に関してはグリフォンじゃなくても、ワイバーンとかペガサスとかそれこそドラゴンとかテイムすればいいんじゃない?」


「はぁ、あの人の息子だよね。同じ事を言う。ペガサスはともかく、ワイバーンは気性が荒くて難しいしドラゴンは無理」


 どうやら母さんにも軽く言われたらしい。それだけカルジアの才能を買っているのかもしれない。

 我が母ながら子供みたいなところがあるから、当分は振り回されそうだね。


 ロドスに行って落ち着いたら空飛ぶ魔物が出るダンジョンやフィールドに探しに行くのもありだな。そんなわけで僕達は領主様から馬車出してもらいロドスへと向かった。




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