ボーナスタイム終了
ゴブリンが八匹オークが二匹の群れと遭遇した。リモニカと僕が先制の矢を放つ。オークの一体をスーリヤが、もう一体をハープが受け持つ。
スーリヤの剣ではオークに大したダメージがいかないが、ホープが気を引いた隙に喉を掻っ切った。
力の使い方の綺麗な技、暗殺の技術に近い。暇してるメイドに教わったのかな?
ハープもオークの攻撃は受け止めずうまく流す。バランスを崩した所に、リモニカの矢がオークの頭を貫く。
オークを倒している間にゴブリンに囲まれるが、アミュラもメニーニも受けに回り、小悪魔達が足止めをして時間を稼ぐ。僕が弓矢で交互にフォローを入れた。
「ぼくらも連戦して戦えるようになってきたね」
今日は組み合わせを変えて、ギリギリまで戦ってきた。
体力がついたのか人数のおかげか、一番重いものを振るうハープも最後までバテずに動いていた。
「人数が増えて、休息をしっかり取れるのが大きいよね」
ホープも実感があるようだ。運動量はホープとスーリヤが多い。
今日は男女に分かれ湯場で汚れを落とし、疲れを癒やしていた。
孤児院には水の洗い場しかなく、冬は凍えながら身体を拭いていたそうだ。
「ただ残念な知らせもある」
「依頼のこと?」
「だいぶ稼いだからね」
僕達がせっせと依頼をこなしたおかげか、薬草類の依頼はようやく供給が追いついたようだ。
新しく誕生した初心者パーティーも鉱山ダンジョンには行かずに、周辺地域で活動していた。僕達が開拓した森の拠点を教えてあるからね。
依頼報酬が通常に戻っただけなので、手が空いた時は採取を続けるつもりだ。
「荒稼ぎが出来なくなった以上は、討伐に力を入れて、その後は別方面を探ろうと思う」
ラグーンの森はダンジョンのある西側はわりと探索が進んでいる。しかし北の方は未開のままだ。
僕の予感が正しければ、北側方面の森に何かある。
冒険者としては当然探索せずにいられない。二人も何かを成す事に憧れていてウズウズしていた。
はしゃぎ過ぎて僕たちは三人とものぼせてしまい、女の子達に呆れられてしまった。




