第18回配信 イベント ゴブリン王の帰還 ①
「さて、無事襲名披露もしたしコメント消すか」
『待って。消さないで!』
『僕たちはここにいるよ!』
『まだ消えたくない!』
いや、何言ってんだよお前ら。いつもコメント消してただろ。それに。
「コメント見えてても反応しないぞ。きっと。」
『それでも、それでも消さないで!』
『反応しなくてもいいから』
なんでこんない必死なんだこいつら?
『白桜さんとも会話したいんだ!』
『虎紳士とも!』
『ゴブプリは……まぁ、うん!』
そうは言ってもなぁ。会話ってどうやってやるんだ?俺以外にコメントって見えるのか?
「どうしたの澪?」
「いや、コメントを消さないでくれって言われてんだけどさ。どうしたもんかと思ってな」
「消さなきゃいいんじゃないのか?」
まぁ、消さなくても問題はないか?
「お前らと会話したいとも言ってるんだがな。コメントって今お前ら見えてる?」
「見えないわね」
「だよな」
そういう時ってどうすんだ?
「配信の設定でコメントがあるからパーティ共有化をすればいけるよ」
「なんでゴブプリが知ってんだ?」
「いや、僕も配信してるからね」
「「「はぁっ!?」」」
配信?ゴブプリが?これもゴブリンムーブの一種なのk?
『ゴブプリが配信していた…だと?』
『知らない。そんな恐ろしい事知らないぞ』
『ゴブリンムーブを見せつける配信をしている?』
そりゃ、コメントもザワつくよな。俺もびっくりだよ。
「と、取り敢えずコメントの設定を変えたらどうだい?」
ちょっと恥ずかしがってないかこいつ?それより先に言われた通りにちょっと設定をいじるか。どれどれ。コメントのパーティの共有のっと。
「でも、まさかあなたが配信してるとはね」
「澪に配信を薦めたのもこいつだったな。なんで自分でやらなかったんだ?」
あぁ、確かそうだった…か?よし。設定完了っと。
「ゴブプリの配信については後でじっくりと追求しよう。それでどうだ?コメント見れるようになったか?」
「ん〜」
『届いているか?俺たちの熱い思い!』
『特にエルフに!お淑やかなエルフに!』
「…………見えない方がよかったかしら」
肩をすくめるなよ。気持ちは分からないでもないが。
「まぁ、これでいいよな」
「腑に落ちないところはあるけれどいいでしょう」
「いいんじゃないか?」
それじゃ、イベント開始まで待つか。
おっ、何かウィンドウが出て来た。どれどれ。
〈これよりイベントを開始します。専用フィールドに移動します。よろしいですか?〉
よろしいですかも何もはい一択だろ。それじゃ、はいを選択っと。おっ、光に包まれたぞ。転移開始だな。
「さて、どんなイベントになるのかね?」
光が消えたらそこは草原だった。うん。草原。パッと見東の草原と区別がつかんのだが。
「ここは専用フィールドなんだよな?」
「そうらしいけどね。東の草原と同じに見えるわね」
「あれじゃないか。フィールドデータは東の草原と同じなんじゃないか。ただイベント参加者しか入れないとかそういうやつ」
あぁ、うん。そういうやつね。そういうやつ?ね。
「澪。その表情はよく分かってないわよね」
「理論は分かった気がするぞ」
「「理論!?」」
「つまりあれだ。考えないで感じろってやつだな」
昔の映画で言ってたやつだな。うん。
「理論って言いながら思いっきり感覚じゃないか」
「澪って時々凄いバカになるわよね」
バカとは失礼な。
「まぁ、澪だからね」
ゴブプリに言われるとダメージがデカいです。
「そういえば白桜の武器ってどうなったんだ?」
「誤魔化したな」
「誤魔化したね」
「誤魔化したわね」
うるせぇ。それよりも今は白桜の武器だ。前は如何にも魔法使いの杖って感じだったけど。
「私の新しい武器はこれよ」
なんか杖の先に水晶みたいなのが付いてるな。なんだろうな。宮廷魔術師とかが持ってそうなやつだな。
「白桜も新しい武器にしたんだね。僕も新しくなったんだよ。ほら」
「なっ…」
「えぇ〜」
ゴブプリも嬉しそうに武器を取り出す。取り出すけどさ。
「一つ確認だ。お前の職業はなんだ?」
「僧侶だね。ヒーラーとして僕は活躍しているね」
「後半の言葉に対しても審議を行いたいんだがそれは一先ず置いておこう」
「白桜。あれは僧侶の持つ武器か?」
「まず持たないわね」
うん。俺と同じ意見だな。ゴブプリは白桜の意見を理解出来ない顔をしているが今は放置。
「虎ちゃん。本来あの武器はどういうヤツが装備すると思う」
「蛮族とか世紀末系だな」
うん。俺もそう思う。白桜も頷いてるしな。よかった。俺たち3人の意見は一致しているな。よしダメ押しだな。
「はい。コメント諸君。こいつの武器を見てどう思う」
『蛮族に納得ww』
『間違いなく聖職者の持つ武器ではないな』
『僧侶としては間違っていてもゴブプリとしては正しい武器なのでは?』
『ゴブリン度が上がったな』
コメントの諸君もおかしいと思ってるな。よし。ゴブプリがおかしいという事で。
「なんだい?僕の武器の何が不満なんだ?ほら、ちゃんとした武器だよ」
ゴブプリが?を浮かべた顔で武器を見せてくる。
「なんで理解出来てないのかが私には分からないわ」
「澪言ってやれ」
うむ。トドメの一撃は俺がやろう。
「有刺鉄線巻いた棍棒を振り回す僧侶がいるわけないだろ!何考えてんだお前は?バカなの?ゴブリンなの?あぁ、ゴブリンだったな。僧侶装備じゃなくてゴブリン装備を持ってきたんだな。それならそうと最初から言えよ。このお騒がせゴブリンが!」
そう、ゴブプリが持ってきたのは有刺鉄線の巻いてある棍棒だ。本当どこから持ってきたんだよその装備は。
「な、これは神殿ギルドの近くにある裏通りにあった露店で買ったものだよ。ちゃんと僧侶の装備だよ。店の人もそう言ってたし。何より僕がしっかり装備出来てるのがその証拠さ!」
「近くの裏通りの露店って……」
白桜が額を手で抑えて天を仰いでいる。その気持ちはわかるぞ。
「それただの怪しい露店で買ったって事だよな」
はい。虎ちゃんその通りです。
『裏通りの露店なんてあるんだな』
『知らなかった』
『よくそんな所に行って物を買うよな』
『掘り出し物はあるかもしれないけど…』
コメントも引くような事するなよ。
「取り敢えず。ゴブプリがよりゴブリンに近づいたって事でいいか」
「そうね。間違いないわね」
「その内新しい防具だとか言ってボロ布一枚腰に巻いて出てくる日が来るかもな」
あぁ、本当にそんな日が来そうで否定できないな。
「その時は大人しく東の森に帰してやろう。仲間たちと一緒に過ごした方がゴブプリのためだ」
「そんな事しないからね。それに僕はゴブリンじゃないからね。仲間は君たちだろ?ゴブリンは敵だからね」
いつまでお前がそう言ってられるのか俺は心配だよ。しかし俺以外みんな新しい装備を持ってきたな。これは俺も新しい装備が欲しくなるな。イベント終わったら親方のところに行くか。
「いやぁ、いつも仲が良くて羨ましいでござるよ」
GOZARU?振り向けばそこにはSAMURAIがいた。
「えっ?なんで某がここにいるんだ?」
「某さんってトッププレイヤーよね。ここは初心者エリアよ」
「案外澪を追いかけてここに来たとかか?」
虎ちゃんそれはやめて。冗談でも笑えないから。
「いや、ちょっと試したい事が色々あったので初心者エリアを選んだだけでござるよ。そしたら偶々澪殿たちがいただけでござるよ。偶然とは怖い物でござるなぁ。うん」
某目が泳いでるぞ。そして吹けない口笛を吹こうとするな。この分かり易い反応はなに?
「絶対嘘だな」
「嘘ね」
流石にこれは言わなくても分かるよ。
「お前、ロリコンドリアの奴等はどうしたんだ?」
イベント前に集合してたんだよな。なんでここにいるのはこいつ一人なんだ?
「今回は同志のレベルがバラバラだったので全員で相談した結果希望者のみでパーティを組んだでござるよ。それ以外は各々個人で参加することになったでござるよ」
なんか某の笑顔が黒い。悪代官に紫色の菓子を渡す越後屋みたいに黒いぞ。番組開始42分ぐらいで成敗されるぞ。
『某さんずるい!』
『その手があったか!!』
『俺も初心者エリアに行けばよかった』
『幼女とイベントをする。これが俺たちの報酬だったんだ』
『この時点で俺たちは最高の報酬を無にしてしまったのか』
『幼女との冒険。その価値プライスレス』
「コメントが阿鼻叫喚ね」
「よかったな澪。人気者だな」
「この武器のどこがダメなんだろう?」
うるせぇよ。そしてゴブプリよ。お前の武器はもういいよ。
「某!」
「は、はいでござる!」
「正直に言え偶々か?」
「あ、いや…。あのでござるな」
もしかしてこいつさっきの言い訳で誤魔化せると思ってたんじゃないだろうな?
「申し訳ないでござる!!澪殿とイベントを楽しみたかったでござる!!」
某の綺麗なDOGEZAが決まる。誤魔化せると思ってたんだな。
「正直だな」
「正直ね」
「それなら最初っからそう言え」
「ゆ、許してくれるでござるか?」
「許すもなにも俺は怒ってないぞ」
お前がいた事に驚いただけだしな。
「い、一緒にイベントしてもいいでござるか?」
「別にいいぞ」
パーティには入れないけどな。
「フレンドになってもらってもいいでござるか!?」
「NO」
某が真っ白になって崩れ落ちたな。というかこのタイミングで俺がOKと言うと思ったのかこいつ?そうだとしたらメンタル相当強いな。いや、強くなきゃこんな事は出来ないか。
『玉砕w』
『よくこの状況でフレンド申請出来るな某さん』
『俺たちに出来ないことをやってのける!』
痺れもしないし憧れもしないぞ。
〈イベント ゴブリン王の帰還 初級エリア フェイズ1開始〉
随分飾り気のないメッセージが来たな。もう少しなんかなかったのか?まぁ、イベント開始って事ね。
「おっ、ゴブリン出てきたか?」
奥の方からゴブリンの大群が見えてきた。
「結構な数だね」
「初心者エリアでこの数とはな」
本当凄い数だな。これはやる気が出るな。では、猫耳フードを被って。
「よし!来いやぁ!!」
「そんな来ないな」
「来ないわね」
「来ないね」
うん。気合い入れたのが恥ずかしくなるんですけど。ゴブリンが出てきても多くて4匹ぐらいしか来ないの。
「あの奥に見えるゴブリンの大群は背景みたいなもんだな」
「折角僕が活躍出来る場だと思ったんだけどね」
ゴブプリが有刺鉄線棍棒で素振りをしている。もう完全に蛮族と化しているな。
「私はあなたが活躍する場面が来て欲しくないわね」
白桜が白い目でゴブプリを見ているな。しかし俺もそう思うぞ。
「僕の活躍を見たくないってどういう事だい?」
「ゴブプリの活躍ってゴブリンムーブの事だよな」
「それ以外にないな」
「それ以外のものを見たことがないわね」
しかしあれはお家芸みたいな物だからな。あれがないと配信見てる奴等は満足しないか?
「お前らはゴブリンムーブ見たいか?」
『見たい!』
『ゴブリン!ゴブリン!』
『見たいというかあれがないと変な感じがする』
『見たいと言って見れる物なのか?』
お家芸というかお約束みたいな感じになってるな。これはこいつらの期待に応えてやる必要があるな。
「よし!ゴブプリ行け!!」
俺はお前のゴブリンムーブを止めない!今なら何があっても対応可能だしな。
「ちょっと待っておくれ。この話の流れだと僕の活躍がゴブリンムーブみたいになってるじゃないか!」
えっ?何を当たり前のことを言ってるんだこいつは?
白桜と虎ちゃんを見てみるがこいつらも何言ってんだこいつ?みたいな表情になってるぞ。
「き、君たちは僕をなんだと思ってるんだい?」
「「「ゴブプリ」」」
それ以外に何があると思ってるんだ?
「僕はヒーラーだろう!」
そんな力一杯言われても。
「虎ちゃん。ヒーラーってどんなんだ?」
「基本回復職だな」
「なんだ。じゃあ、お前は違うよ」
もう、びっくりさせるなよな。ほら二人とも頷いてるぞ。
「き、君たちは…」
「ほら、お代わりが来たから倒すわよ」
「へ〜い」
またゴブリンが4匹か。張り合いが無さ過ぎるな。もう少しなんかないかな。
一人一匹。全員一撃で倒せるからな。戦ってる時間よりお代わりが来るまで待ってる時間の方が長いぞ。
「初心者エリアだけどぬる過ぎないか?」
流石にこれはな。
「いやぁ、強いでござるな。これなら中級者エリアでもやっていけると思うでござるよ」
「あっ、某いたんだ」
「それは酷いでござるよ」
某が崩れ落ちた。俺なにか酷い事言ったか?
『某さ〜ん!』
『一緒にイベントやっていいって言ったのにあっ、いたんだはキツい』
『それを見てポカンとしてる澪ちゃん』
『多分言った言葉の意味が分かってなかった』
『もう止めて。某さんのHPは0よ!』
あぁ、確かに一緒にやっていいって言ったな。すまん。忘れてた。心の中で合掌しよう。某安らかに眠れ。
「まだフェイズ1だから大丈夫よ。これからゴブリンが増えてくるでしょ」
あぁ、そういえば最初にフェイズ1とか言ってたな。
「今は1パーティに4匹のゴブリンが出てくる感じね。フェイズが進めば違う種類が出たり数が増えたりするんでしょ」
なるほど。確かに最初から鬼仕様だったらクリア出来ないもんな。
「そうなるとフェイズが進むまで現状維持だな」
『崩れ落ちた某さんを無視して話を進める白桜さんもなかなかに鬼畜だ』
『しかしそれがいい』
『わかる』
『激しく同意』
俺の配信には異常な性癖のあるやつしか来ないのか?
「あまりにもヌルいなら中級者エリアに移動するのもありでござるよ」
おっ、復活した。ちょっと表情が引き攣ってる気がしないでもないが。うん、気にしないでおこう。
「中級者エリアねぇ。どうやって移動するんだ?」
フェイズが進むまで待っててもいいけどさ。このままってのも暇だしな。
「メニューのイベントからエリア移動を選択すれば出来るでござるよ」
ん〜、どれどれ。メニューのイベントの……。
「文字が灰色になってて選択出来ん」
項目はあるけどこれダメなやつじゃないか。
「マジでござるか?」
なんか驚いた顔してるけど。どうした某?ただ俺たちが中級者エリアに行く条件満たしてなかっただけだろ。
『あの動きと破壊力で初心者とは一体』
『ゴブリン弱いけどさ。弱いけど初心者だったら一撃は無理だよな』
『他は知らんが俺は無理だったと思う』
『つまりは幼女は最強ということか!』
『そういう事だな!』
『幼女が世界を救う!』
『幼女様を讃えろ!』
『幼女様を祀るんだ!』
『幼女!幼女!』
まぁ、両手斧なんだから攻撃力が高いだけだろ。そしてコメントたち変な新興宗教始めるのはやめれ。
「取り敢えず。私たちはこのエリアでやってくしかないって事ね」
白桜が纏めてくれたがつまりはそういう事だな。
「流石に他のパーティのゴブリンを倒す訳にはいかんしな」
周りをよく見るとまだゴブリンと戦ってるプレイヤーがいるな。
「別に倒しても大丈夫でござるよ」
「えっ、普通ダメだろ」
相手の獲物を横取りはよくないだろ。
「勿論普通だったらダメでござるがこのタイプのイベントだったら問題ないでござる。むしろ倒せるならさっさと倒した方がいいでござるよ」
どういうことだ?
「前にもこの手のイベントがあったでござるがな。このイベントは倒しても経験値が入らんのでござるよ」
マジか。ちょっとステータス確認するか。
「本当だ。経験値入ってないな」
「でござろう。」
某のドヤ顔がなんかムカつく。ちょっと殴るか。突然のバトルアックスフルスイング!!
「ぬぁああああ!!」
ちっ、避けられたか。上級プレイヤーというのは伊達ではないか。
「と、突然何をするでござるか!?」
「いや、ドヤ顔がなんかムカついた」
「理不尽でござる!!」
人の感情はなかなか制御できないもんだよな。
「澪、話が進まないから止めなさい」
「は〜い」
白桜に注意されてしまった。仕方がないここは静かにするか。しかし次があったら必ず当ててやろう。
「で、某さん続きは?」
「ん、あぁ。それででござるな。このイベントは最後にエリアのトータル討伐数に応じた経験値がエリアにいるプレイヤー全員に入るでござるよ。まぁ、自分で倒した方が経験値は多少多くなるでござるがな。だから早めに倒したほうが全員お得なのでござるよ」
へぇ、そんな仕様なのかこのイベント。
「あとモンスターの出てくる間隔もモンスターが出現から一定時間と、モンスターを全滅させてから一定時間の2種類があるでござるよ。勿論モンスターを全滅させてから一定時間したら出現の方が圧倒的に早いでござるよ。これもあるから基本さっさと倒した方がいいでござるよ」
なるほどな。それならさっさと倒した方がいいのか。
「でも初心者なんだからある程度は自分で倒したいっていうのもあるでしょ。効率重視で行けばいいってものではないわよ」
確かに。周りが倒しまくって初心者が何もせずに気づいたら終わるとか切ないもんな。昔みんなで大型モンスター狩るゲーム始めた時に上級者に俺だけ素材でも採取してろって言われて採取をしてた時は俺はなんのゲームをしてるんだろうって疑問に思ったもんな。
「じゃあ、苦戦してるプレイヤーのゴブリンだけ狩るか」
「それがいいだろうな」
はい。じゃあ、方針決定ということで。
「某さんは周りの狩ったりしないのか?」
確かに。こいつが動けばここのゴブリンなんてすぐに全滅しそうな気がするんだが。
「某は澪殿を見ているので忙しいので余計な事をする暇がないでござるよ」
最低な発言きた!!
『某さんイベントの趣旨が違うw』
『幼女との冒険が俺たちの報酬』
『観察してるだけだと一緒に冒険してるとはならないんじゃないか?』
『目の前に幼女がいる。それ以上望むものがお前にあるか?』
『ないな』
『くそう。俺たちも初心者エリアに移るか?』
『それもありな気がしてきた』
『残念だったな。俺はもう移った』
『マジか!?』
お前ら折角のイベントなんだからイベントしろよ。
「澪は人気者だね」
こんな人気はいらん。ため息が出そうだよ。
「なんか本当にプレイヤーが増えてきてない?」
マジか。行動に移すの早過ぎだろう。
「まぁ、邪魔にならなければよしとする……か?」
「よしとするも何も俺たちにはどうしようもないだろ」
これからどうなるんだこのイベント?ゴブリンよりもロリコンドリアたちの行動が読めないってどうなんだ?




