第15回配信 幼女と幼女。時々ゴブリン
「東の草原に来たけど何を狩ろうかね?」
3人でパーティを組んだがさてどうしようか。
「そうだね。僕達だけならそこまで遠くには行けないけど今回はルピルピちゃんがいるからね」
「ルピルピは何か希望はある?まぁ、俺たちはレベルが高くないから行けるとこ少ないけどな」
レベル差があるからなぁ。流石にある程度は狩るモンスターはこっちに合わせてもらうしかないからなぁ。
「私はお姉様と一緒に出来れば満足なのでどこでもいいですよ」
なんなのこの奥ゆかしい子は?しかしそれに胡座をかく訳にも行かんからな。そこそこの強さのところに行かないとな。
「そういえばルピルピって固定砲台ってのは聞いたけど、実際どんな戦い方するんだ?」
相手の戦い方は事前にある程度知っておかないとな。
「私は遠距離から高威力、広範囲の魔法を放つ事が多いですね」
幼女による高火力による範囲殲滅…だと?浪漫たっぷりじゃないか。やっぱりルピルピは腕白だな。
「幼女なので私はお姉様みたいに動くことは出来ないんですよ。だから離れた位置からモンスターを倒さないと戦えないんです。近づかれたらすぐに死んでしまいますね」
へぇ〜、そうなんだ。だが近づかれる前にヤレはいいと思うぞ。
「そうだよね。普通は幼女だと早く動けないよね」
「そうなんです。だからあんなに動けるお姉様は凄いんです!分かってますね。ゴブリンさん」
「あぁ、その呼び方は固定なのね」
相変わらず目がキラッキラやな。そんな目で見られても困るんだけどなぁ。
「広範囲の魔法とかはレベルが上がると覚えられるのかい?」
「それもありますけど、魔法使いのレベルがある程度上がるとクエストが発生するんですよ。それをクリアすると魔法のカスタマイズが出来る様になるんです」
そんなのがあるんだ?
「イベントの発生場所は人によって違うみたいなので詳しくここで起きますとは言えませんけど。魔法使いのNPCがクエストを出してきますね」
ほぉ、今度白桜に教えてやろう。いや、あいつの事だからもう調べてるかもしれないな。
「ルピルピはどういうカスタマイズにしたんだ?」
流石になんのデメリットもなしに威力やら範囲やらは上げられないだろ。
「私は飛距離と威力と範囲を上げたので詠唱速度が遅くなって必要MPが増えましたね」
なるほど。一撃にかけた固定砲台か。ピーキーではあるけど浪漫溢れる仕様だな。
「それなら基本は黎がタンクをやって、俺がアタッカー。ルピルピが遠距離から魔法で殲滅って感じだな」
「まぁ、そうなるね」
「分かりました」
やる事が4人の時とほとんど変わらないから俺は問題ないな。問題があるとすれば…。
「いいかルピルピ。黎がゴブリンムーブをしたら敵諸共魔法で消し炭にしてしまえ」
なに1匹ちょっとした特殊な馬鹿が巻き込まれるだけだ。問題はない。
「はい?良いんですか?」
「良い訳ないじゃないか。流石に僕諸共はダメでしょう。モンスターだけを狙っておくれよ」
「広範囲なんだから一々狙うの面倒だろ」
「いや、そういう問題ではなくてだね」
「あのぅ、そもそもFFが出来ないですけど…」
「ルピルピちゃん。僕を巻き込む事は止めておくれよ」
「いや、諸共やってしまえ」
「えっ?えっ?」
流石に同時に違うことを言われると困惑してしまうか。だが大丈夫だ。お前は俺の言う事を信じる。
「ルピルピ。俺の言うことと黎の言うことどちらを信じる?」
「お姉様の言うことを信じます!!」
ルピルピが大きく頷く。うむ、解決!
「ちょっ、それはずるくないかい?」
聞こえんなぁ?不満があるなら貴様がゴブリンムーブを止めればいいのだよ。
「というか黎。流石にルピルピがいるんだ。普段みたいなゴブリンムーブは止めろよ」
「大丈夫だよ。僕に任せてくれたまえよ」
良い笑顔でサムズアップするけどさ。今のお前ほど信用のならんものも中々ないと思うぞ。
不安だ。不安だが、まぁ何か仕出かしたらルピルピに灰にしてもらおう。
「取り敢えず狼が出るとこまで行くか」
「分かりました」
一角ウサギとかハンマービートルは相手にならないな。もうワンパンで終わるからな。
「そういえば黎よ。ヒーラーって回復以外になんか出来る事ないの?」
「ん?そうだね。バフを掛ける事も出来るよ」
バフねぇ。それはあるといいな。
「お前がバフを使ってるとこ見たことないんだけどさ」
棒っこ持って殴ってるゴブリンムーブしてるイメージしかないな。
「いやぁ、まだレベルが低くてね。MP効率が悪くてね。ソロで魔法のレベル上げの時にしか使わないんだよ」
「魔法って個別にレベルあんの?」
「あるよ」
「ありますね。魔法別でありますので使えば使うだけその魔法のレベルが上がりますよ」
知らなかった。そんなのがあるんだ。
「アーツにはレベルないのに」
なんか魔法だけずるい。
「そうなんですか?前に誰かがアーツにもレベルがあるって言ってた気がするんですけど」
「マジっ?」
それが事実となると俺はまだレベルが解放されていないって事か。よし、後で姐御に聞いてこよう。困った時の姐御頼みだな。
「それ以外だと浄化も出来るね」
「浄化?」
あの光に包まれてアンデットが消滅するやつか?
「アンデット特攻が付くけど、聖属性だから普通にアンデット以外にもダメージは入るよ」
へぇ、便利ね。攻撃の幅が増えるのは良い事だよな。
「ちょっと見せてあげようか?」
「おぉ、見てみたいぞ」
聖属性なんて見た目派手なんだろうな。
「じゃあ、あそこにいる一角ウサギの群れにやってみようか」
「よし、やってやれ!」
「さぁ、行くよ!」
そう言って黎が一角ウサギの群れに突っ込む。えっ?突っ込む?何で?
何か知ってるかと思いルピルピを見るがルピルピも困惑した表情をしている。
「浄化ぁ!!」
黎が一角ウサギをメイスで思いっきり殴り始めた。
「えぇぇ……」
浄化って物理なの?
「浄化っ、浄化っ、浄化ぁぁ!!」
次々と一角ウサギを殴り倒している。浄化って……。
「ルピルピ。俺ってさ、浄化とか知らないんだけどさ。あれって普通なのか?」
「いえ、私も色んなヒーラーの方と一緒に狩りをした事がありますけどあれは初めてみました」
凄いな。もう何が何だか分かんねぇけど凄いな。
「浄化って物理属性なんだな。俺は初めて知ったよ」
「お姉様。気を確かに!多分それは間違った知識だと思います!」
ルピルピが俺の体を揺すっている。大丈夫だ。気は確かだ。
「間違った知識だと言うがルピルピ。実際目の前では浄化が繰り広げられてるぞ」
「あ〜、う〜んと。そうだ。きっとあれはゴブリンさんだけの特殊能力なんですよ」
「なるほど。それなら納得だ!」
そうか神殿ギルドに行って特殊進化でもしたのか。なるほどなぁ。それならルピルピが見た事なくても仕方ないな。
「つまりあの浄化は聖属性って事だな」
「そうです。きっとそうですよ。お姉様」
「そうかぁ…」
「よかった。もう少しでお姉様に間違った知識を植え付けられるところだった。ゴブリンさん恐ろしい人です」
「特殊進化したんだったらいつまでもゴブリン呼びは可哀想だな」
「ゴブリン呼びは可哀想じゃないんですか?」
ん?何を言ってるんだ。ルピルピ。
「ルピルピはあれを見てなんて呼べば良いと思う?」
浄化と叫びながら棒っこを振り回す黎を指差す。
「ごめんなさい。あれはゴブリンさんです」
「だろ」
さて、なんて呼ぼうかな。聖属性だろ。浄化だからなぁ。
「聖なる変質者とかか」
いや、まだ何か良い案があるかもしれないな。これは俺だけじゃなくて、あいつらの意見も聞いてからだな。それまでは暫定的に黎にしておくか。
「さぁ、どうだったかな?僕の浄化は」
一角ウサギの群れを全て浄化し終えた黎がやってくる。満足げな表情だな。
「いや、うん。凄かったんじゃないか?」
「そうですね。凄かったと思います」
「そうだろ?これからは積極的に浄化を使っていこうかな」
「そうだな。これからもお前独自の方法で戦ってくれ」
俺一人ではこいつは止められない。
「おっ、狼いるな」
最近よく会うな。狼って徘徊してるから遭遇率は高くないとか言ってなかったか。
「また6頭いるね」
毎回6頭とか何?狼の群れの数って決まってんのか?
「虎ちゃんとかいないとキツイな」
しっかりとしたタンクがいないとなぁ。サブタンクだけだと心許ないよな。
「流石に僕一人でのタンクは無理があるね」
う〜ん。狼は気付いてないから迂回して別のところの行くか。
「あぁ、大丈夫ですよ。お姉様。ちょっと待っててくださいね」
「ん?何?」
「あの程度のモンスターなら倒せますから」
「「え?」」
あの程度って6頭いますよ?
「よし、では行きます」
ルピルピが一歩前に出てウサギを掲げる。ちょっと魔法使う時のポーズそれなの?どこまで腕白なのこの子は!?
風が吹いていないのにルピルピの髪が揺れ始める。
「おぉ、厨二っぽい演出だ」
ウサギから赤っぽいオーラが出始める。
「ねぇ澪。ルピルピちゃんの持ってるウサギの顔変わってない?」
「は?」
何言ってんだ?ついに目も悪くなったか?可愛いウサギさんだろう……が?
おかしいな。ウサギの目が真っ赤になってつり上がってる。口もなんか三日月みたいな形になってないか。
「変わってるな」
「だよね。なんかオーラみたいなのが出てから変わってるけど。何だろうねあれ?」
なんか触れちゃいけない気がするな。よしスルーしよう。
「行きます!ファイヤーストーム!!」
ルピルピが叫ぶと群れの真ん中にいた狼を中心に炎の嵐が出現する。
「うわぁ……」
スッゴイ高くまで炎の嵐が起きてるんですけど。広範囲、高威力とは言ってたけどこれは……。
暫くすると炎の嵐が収まった。プレイヤーの魔法の影響は受けないはずなのにちょっと熱い気がする。
「……狼が全滅してるね」
「おう」
「あれ僕たち二人だと勝てないよね」
「おう」
「魔法一回だったね」
「おう」
狼くんたちは綺麗さっぱり消えてしまったな。さらば俺の好敵手よ。
「どうですかお姉様?倒しましたよ」
「お、おう。一発だったな。凄いな」
スッゴイキラッキラの笑顔やね。うん凄いよ。本当に。
「今回はロドリゲスを持ってきたので炎の魔法の威力が上がってるんですよ」
ルピルピがウサギを見せてくる。
「「ロドリゲス!?」」
えっ?なに?そのウサギさんはロドリゲスって言うのかい?
「はい。あとはゴンザレスもいます。ゴンザレスは黒いウサギなんですよ」
ロドリゲスにゴンザレス……。ダメだ。ルピルピの持ってるウサギが超良い笑顔のマッチョにしか見えなくなってきた。
さっきの魔法のため中はマッチョがポージングしてたんだな。そりゃマッチョが使う魔法だもんな。あの威力も納得だ。うん。
「ルピルピ次は魔法を使う時はもう少し弱めでお願いしていいか?俺たちの出番がなくなってしまう」
狼君一頭残らずやられちゃったな。次は俺とやろうな。
「はっ!そうでした。すみません。ついお姉様に私の魔法を見て欲しくって頑張りすぎてしまいました。これではお姉様の活躍の場がありませんね。私とした事が」
スッゴイ申し訳なさそうな顔になってしまった。
「いや、今回は助かったからいいんだ。次から頼むな。それに本当に凄い威力だったな。うん凄いな」
おい、黎。お前もフォローしろ。黎に視線で合図を送る。おっ、分かってくれたか。黎が頷いている。
「僕の活躍の場を奪わないで欲しいな」
黎が髪をかき上げ笑う。
「どりぃゃあああ!!」
なんて事言いやがるかこのゴブリン野郎が!!
バトルアックスを思いっきり振り抜く。しかし黎の目の前で透明な壁にぶつかったように急停止する。
ちっ、パーティに入ってるから途中で止まったか。次はパーティからキックして殴ってやろう。
「急になにをするんだい!?」
「それはこっちのセリフだ。テメェはなにを言ってやがる!?」
頭までゴブリン仕様になりやがったか。なんだ最終的には本当にゴブリンになって人里からゴブリンの巣に帰るとかそういうやつか?
「お二人は本当に仲がいいんですね」
ルピルピがニコニコしている。良かった。さっきの黎の発言は聞こえていなかった。
「仲がいいか分からんが付き合いは長いぞ」
「そうだね。知り合ってからもう長いね。何年になったかな?」
数えるな。急に実年齢を思い出すとおっさんは予想外のダメージを受ける。
「よし、狼もいなくなったからこれからどうする?」
やるとしたら猪狩り&熊君との対戦か。
「東の森とかどうですか?」
「東の森かい?あそこはゴブリンが多過ぎてまともに行動できないんじゃないかい?」
そうだな。これ以上黎に同族狩りの罪を増やさせる訳にはいかないしな。
「東の森を検証した人たちの情報ですとある一定の深さまで行かないと無限増殖はしないみたいですよ」
「へぇ、そうなんだ」
検証班体張ってるな。
「それなら行っても大丈夫そうだね」
「で、どこまでなら大丈夫なんだ?」
ある程度の深さまでなら大丈夫と知っていてもそのある程度が分からないと意味がないからな。
「同時に4匹出てくるまでがギリギリのラインだそうですよ」
そこまで分かってるなら問題ないな。しかしこっちには知っていてもやる馬鹿がいるからな。注意はしておこう。
「いいか黎。同時に4匹までだぞ。それ以上はダメだからな」
「分かってるさ。大丈夫、安心しなよ」
黎が爽やかに笑う。安心できねぇよ。
「お姉様。それはフリですか?」
言うな。俺もそんな気がしてるんだから。
「ルピルピは森の中でも大丈夫なのか?」
範囲攻撃だと障害物の多い場所は厳しいんじゃないのか。
「大丈夫です。範囲攻撃が得意ですけどそれ以外もちゃんと出来るんで大丈夫です」
それなら安心だな。
「ちょっと待ってくださいね。単体魔法の時はゴンザレスの方がいいんで装備を変えますね」
ルピルピが白ウサギをしまって黒ウサギを登場させる。
「お待たせしました。では行きましょう」
うん。見た目はウサギだから大丈夫だよ。
「森に入らない限りゴブリンは出て来ないんだよな」
東の森の前まで来たがゴブリンは1匹もいない。ゲームとはいえあの森の中に無限湧きしてるゴブリンがいるとか結構キモいよな。
「それじゃ入ろうか」
黎が歩いていく。大丈夫かな。そのまま奥まで突っ込むなような事するなよ。
森に入ると早速ゴブリンが出てきた。1匹しか来ないな。これが奥に行くとどんどん増えていく感じか。
「まぁ、分かっていれば問題はないなっと!!」
バトルアックスでゴブリンを薙ぎ払う。数が増えると厄介だが数がいなければ全く問題ないな。一撃で倒せるな。
ゴブリンが消えるとすぐに別のゴブリンが現れる。
「なるほど常に決まった数のゴブリンと戦う感じか」
で同時に4匹以上になると際限なく出てくるようになると。
「奥に行ってみようじゃないか」
黎がゴブリンをメイスで殴っている。
「そうですね。もう少し奥に行ってみましょうか」
意気揚々と奥に行く黎。一人で突っ走ったら今回も置いて逃げることにしよう。
「ウッドブレイカー!」
ゴブリンが同時に3匹来るようになった。一人1匹だから全く問題ないな。
「ウインドカッター!」
ルピルピが構えたロドリゲスから魔法が飛んでいく。魔法を喰らったゴブリンが真っ二つになっている。魔法って凄いんだな。
これならすぐにお代わりが来ても問題ないな。
「ビートッダウン!」
アーツの練習にもなってとてもいいな。対姐御訓練でもしようかな。
「お姉様の動きが直に見られるっ!ここは天国?スクショ、スクショを撮らなければ」
ルピルピがこっちを見て何か言ってるが……。うん、放っておこう。触れると火傷しそうな気がする。
「4匹同時でも問題なさそうだな」
「そうですね。ギリギリまで行ってみましょうか」
「よし、黎4匹同時に出るまで奥に行くぞ」
「分かったよ」
2匹同時でも全く問題ないな。冷静に考えれば狼君3頭同時と戦ってたな。あれに比べたらイージーモードだもんな。4匹同時でも大丈夫だろうけどそれやったら二人が暇になるしなぁ。姐御訓練でもと思ったが弱すぎてなぁ。訓練にならんなこれ。6匹ぐらい同時に出てくれないかね。
「浄化ぁ!!ははははは!この程度なら余裕だよ」
ゴブリンを倒すをする黎。大丈夫か?ちょっとテンション上がり過ぎじゃないか?
「まだまだ行けるね!」
「待て!まだ逝くな!」
黎がゴブリンを殴りながら奥に向かって走っていく。やっぱりゴブリンムーブが始まったか。
あぁ、見えなくなったな。殴ってる音は聞こえるな。
「お、お姉様、追いかけなくていいんですか?」
ルピルピが追いかけようとしているのを止める。
「死にたい奴は一人で死ねばいいんだ。俺たちが付き合う必要はないだろう」
ゴブリンの群れに1匹帰っていっただけだ。急に帰るんだからな。群れの奴らに手荒い歓迎を受けるだろうが甘んじて受けろ。
「おっ?数が増えてきたね。だがその程度の数では僕たちは止められないぞ!!」
調子に乗っているところ悪いが今はお前一人しかいないからな。
「あれっ?ちょっと、澪?ルピルピちゃん?どうして来ないんだい?」
困惑しとるなぁ。どうして来ないって、お前が一人で突っ走ったんだからな。
「ちょ、まっ、あっ!」
うん、殴られてるんだろうな。木々に隠れて見えないけど。音だけは聞こえてるからな。
「お姉様。この後私たちのところにもゴブリンがたくさん来ますけどどうしましょうか?」
「えっ?俺たちのところまで来るの?」
このままだと俺たちも被害に遭うという事か。
「ルピルピ。黎のいるところに魔法を撃てるか?なるべく広範囲のやつで」
「え?一応撃てます」
ならばやることは決まったな。
「よし!黎を中心に周りのゴブリン諸共纏めて灰にしてしまえ!」
「ゴブリンを中心にゴブリンを?ですか?」
「そうだ。なるべく威力のデカいやつで頼む。その後に急いで森から脱出するぞ」
「ゴブリンさんはどうしますか?」
「人と黎は分かり合える存在じゃなかったんだ。ここは群れに帰してやるのが本人のためなんだ」
「えっと…、つまりは…?」
「構わん!奴諸共撃て!!魔物に魔法を撃つことになにも問題はない!」
「分かりました!」
ルピルピが黒ウサギを掲げる。
黎よ、さらばだ。恨むなら貴様のゴブリンムーブを恨め。
「いつでもいけます!」
「よし!撃て!」
「サンダーボルト!!」
「えっ?えっ?ぎゃあああああ!!」
黎がいるであろうところ中心に無数の雷が落ちている。凄い威力だな。これならゴブリンもしばらくは来ないだろ。
「よし、ルピルピ逃げるぞ!」
「はい!」
「はぁ、相変わらずのゴブリンムーブだったが無事逃げられたな」
ルピルピの魔法がよかったのか今回は無限ゴブリンに追われることはなかった。
「ゴブリンさん置いてきてしまいましたけど本当によかったんでしょうか?」
「大丈夫だ。その内死に戻りするから」
ほら、光が出てきた。黎のお帰りだ。
「またやられてしまったよ。二人とも僕を置いていくなんてひどいじゃないか」
「置いてくもなにもお前が一人で突っ走ったのが原因だろ」
ルピルピも頷いている。
白桜がいればなぁ。もう一度OHANASIAIをしてくれるのにな。
「今日は楽しかったです。ありがとうございました」
「おぅ、俺も楽しかったぞ」
「そうだね。知らない人とやるのも楽しいもんだね」
貴様はその知らない人との初プレイでゴブリンムーブをかました事を忘れるな。ほら見ろ。ルピルピが苦笑いしてるじゃないか。
「もし良かったらまた一緒に遊んでくれますか?」
ルピルピが上目使いで聞いてくる。あざとい。あざといが今君が懐に抱いているのがゴンザレスだというのがあるからなぁ。威力半減だな。
「おぅ、時間があれば俺はいいぞ」
「僕もいいよ」
「ありがとうございます!あの…フレンド登録してもらってもいいですか?」
「ん?いいぞ」
ルピルピとフレンド登録する。
「そういや、あいつら以外とフレンド登録するの初めてだな」
まぁ、あいつら以外とフレンド登録出来そうなプレイヤーがいなかったってのもあるが。
「わ、私がお姉様の初めてを……」
ルピルピが何か小声で言ってるな。よく聞こえんのだが。
「ありがとうございました。またよろしくお願いします」
ルピルピが元気に帰っていった。
「僕、まだフレンド登録してないんだけど」
ドンマイ。まぁ、黎とフレンドってハードル高いからな。仕方ないさ。
名前 澪
種族 人間 女性
LV14/1↑
職業 メイン 戦士LV8
サブ ーーーー
ステータス
HP 463/52↑
MP 49/ 6↑
STR 202/ 27↑
VIT 91/8↑
DEX 87/10↑
INT 26/2↑
MIN 39/3↑
AGI 81/10↑
LUC 98/9↑
スキル
斧術LV8
LV1 斧装備時攻撃力UP小
LV2 アーツ:ビートダウン習得
LV3 斧攻撃モーション短縮極小
LV4 斧攻撃時ノックバック耐性小
LV5 斧装備時ステータスUP小 アーツ:ウッドブレイカー習得
LV6 斧装備時STR UP小 攻撃力UP小
LV7 斧攻撃時ノックバック効果追加小
LV8 斧装備時攻撃力UP小
EXアーツ:ハチェット習得




