第9回配信 猫耳の世界へようこそ
さて、多少のトラブルはあったが気にしないぞ。草原に出たし配信するか。
まずはメニューで配信を開いて。タイトルは斧持ち幼女の奮闘記と入れてっと。うん。なんかこうやってタイトルを見るとニヨニヨしてしまうな。はい、それじゃあスタート!!
『わこつ』
『待ってたでござるよぉ!某はこの時を待っていたぁ!!』
『わこつ』
『幼女配信が来た!』
うん、のっけからテンション高いのが混じってるな。誰だかすぐに分かるのがなんとも言えない気持ちになるな。
「というか何ですぐに配信してるって分かるんだ?俺は告知とかしてないぞ」
もしかしてストーカーか?慌てて周辺を見渡すがSAMURAIは見当たらない。
『それはあれでござるよ。お気に入り登録をしておくと配信が始まると通知がくるようになってるでござるよ』
「ストーカーではなかったか」
とりあえず一安心だな。
『某、この世に法というものがなかったらそれになる事も辞さないでござるよ』
『犯罪者予備軍発言w』
『いや、犯罪者でいいんじゃないか?』
『お巡りさん、この人です』
『何を言うでござるか?お主たちも某の同志であろうよ。だからこのタイミングでここにいるのでござろう』
「やはり俺の配信にはロリコンドリアに感染した奴しかいないのか」
ソロ配信2回目にしてこの混沌とした感じは何なんだろうか。
『ロリコンドリア?』
『よく分からんけど字面でよくないものである事は分かるw』
『某たちはロリコンドリアなのでござるな。わかったでござるよ』
『つまりこの配信の視聴者はロリコンドリアって事ね』
『配信の視聴者=澪ちゃんのファン=ロリコンドリア!!』
『OK!俺たちロリコンドリア!!』
『『YEAH!!』』
待て、俺の配信の視聴者はロリコンドリアっていうサイコな集団になるのかよ。そして喜ぶな。お前ら気づいてるだろロリコンドリアは決して良い言葉ではないぞ!
『澪ちゃん今日は何するの?』
「いや、何も決めてない。また東の草原に行ってレベル上げかな。北の門にも行きたいからな」
冷静に考えてそれ以外やることがないのも事実ではある。北の門を通れるようになるとまた出来る事が広がるのかねぇ?
『そんな事よりもNPCのアーツと店の事を教えろよ。全然教えてくれないんだけどどういうことだ?』
おっ?なんか毛色の違うコメントが出てきたな。
「教えろって、俺は前回教えられないって言ったはずだが聞いてなかったか?」
親方には教えるなって言われてるからな。自分で探してくれ。
『言ってたな。だから検証板で書き込んであいつらに検証させようってなってたな』
『もしや、検証板の人間か?』
そういえば、そんな流れになってたな。
『やってるけどNPCが全然教えてくれないんだよ。むしろ最近近づくと離れられるんだよ。他の奴らも似たような感じだし』
あぁ、姉御が言ってたのこいつらか。これは注意しておくべきだな。
「お前らの付き合い方が悪いんだろ。それでNPCから冒険者ギルドに苦情が来てるらしいぞ」
『ゲームの世界での苦情案件発生w』
『待て、コミュ症にとってNPCと仲良く交流しようというのは難易度が高過ぎたんだ』
『このゲームのNPCって現実の人と変わらないようなAIしてるもんな』
『それ分かるわ。中の人がいるのかと疑ってしまうよな』
やっぱりこのゲームのNPCってすごいよな。思わず一人の人間として対応してしまうもんな。
『でもNPCって所詮はゲームの中での住人だろ』
成る程。こいつらはそういう考えでNPCと交流してたんだな。それはトラブルにもなるわな。
「実際にうまく行ってないんだから現実と同じようにしっかりと対応すれば良いんじゃないのか。苦情の中でアーツを教えろだの店を教えろだの言われて困るってのがあったぞ」
『流石にそれは駄目だろ』
『苦情案件待ったなしだな』
『くっ、でもそれで本当に教えてもらえるのかよ』
「知らん。そこはお前次第だろ」
むしろ今までがマイナスだからこれから頑張っても厳しい気はするが言わないでおこう。
『アーツは教えてもらってはござらんが、美味しい食べ物をもらった事があるでござる。NPCと仲良くなると利点は色々ありそうでござるよ』
『まさかの成功体験者w』
『嘘でしょ?某さん、あの格好でマトモにコミュニケーションが取れるなんて。嘘って言ってよ』
『一番のトラブルメーカーだと思ってたのに』
あぁ、俺もそれは思った。
『お主ら某をなんだと思ってるでござるか?』
『『ロリコンドリア』』
『YEAH!!DEGOZARU!!』
『『YEAH!!』』
うん。取り敢えずNPCについては注意は出来たって事で良いよな。変な盛り上がり方してるこいつらの事はほっといて狩りに行こう。
「今日は熊さんにでも会いに行くか」
猪とは戦ったけど熊はまだ会ってないからな
『熊っすか』
『ソロで熊はちょっと…』
反応が芳しくないな。
「もしかして熊って人気ないのか?」
『いや、人気とかじゃなくてね』
『うん。ぶっちゃけソロだと確実に死ねる』
「強いってことか?」
強いなら戦ったら盛り上がらないか?普通なら。
『あれは徘徊型のボスみたいな存在だからなぁ』
『北ソロ安定しないときついと思われ』
成る程。それは多分死ぬな。しかしだ。
「デスペナないから死んでもいいだろ」
『俺たちに幼女が死ぬ姿を見ろと!?』
『後生だからやめてくれ。そんな残酷なものを見せないでくれ!』
『いっそ、今から先回りして熊を駆逐してしまえばいいでござるよ』
『それだ!!』
「それだ!!じゃねぇよ。俺のゲームの邪魔をするな」
『くっ、澪殿がそこまで言うならば、某涙を飲んで見守るでござるよ』
そこまで大袈裟なものじゃないだろ。
「そういえばお前らって冒険者ギルド以外に加入してるのっているのか?」
これは確認しとかないとな。知らないやつがいたら他のギルドも教えといた方がいいだろう。
『どういう事?』
『商業ギルドとか?』
「いや、魔法使いギルドとか、神殿ギルドとか、騎士団」
『えっ?ちょっと待って?何それ?聞いた事ないんだけど』
『今回も新情報とか何それ!?』
知らなかったか。なら教えておくか。おっとその前に狩りに行くんだから猫耳フードを被って気合いを入れておこう。
『『猫耳だぁ!!』』
うぉっ!?どうしたお前ら?猫耳がどうした?
『ナンデ!?ネコミミナンデ!?』
『理想の世界はここにあった』
『尊い。マジ尊い』
『某たちは今至福の時いるでござるよ』
凄い食いつきだな。やっぱりみんな猫耳は好きなんだな。勿論俺も好きだ。
『澪さん、その装備どうしたの?』
『前と同じだと思ってたけどそんな変更点があったなんて』
『一生ついていくんでお兄ちゃんって呼んでください!!』
「呼ばねぇよ馬鹿野郎」
『罵倒していただきました。大変有り難う御座います』
ロリコンドリアに何言ってもダメだな。もう手遅れだ。
『いや、それよりもギルドの話を聞きたいんだけど…』
『ウルセェ!!猫耳より大事なことがある訳ないだろう!』
『そうだ。猫耳以外は全て雑事だ!そんなの自分でなんとかしろ!』
『『ネ〜コッミミッ!ネ〜コッミミッ!』』
猫耳の破壊力は凄いな。可愛いは正義だな。
しかしギルドの説明をしておこう。姐御にも教えろって言われてたからな。
「ギルドについて説明するとだな」
『え〜、ギルドなんかより猫耳の話をしようぜ』
『そうだそうだ!猫耳より大事なことなんてないんだ』
これでは話が進まないな。少し脅すか。フードに手をかけ一言言う。
「脱ぐぞ」
『『すいませんでしたぁ!!』』
『静かに話を聞くのでどうぞ仰ってください』
『大人しくしてます』
『『だからフードを脱がないでください!!』』
強いな。猫耳。
よし、では改めて説明するか。
「まず俺たちプレイヤーが加入できるのは冒険者ギルド以外にも魔法使いギルド、神殿ギルド、騎士団がある。ここまではいいか?」
『初っ端から分からん』
『聞いたことないんだけど?』
『それもNPC情報?』
この感じだと誰も知らないみたいだな。最初からちゃんと説明するか。
「これは冒険者ギルドのNPCから教えてもらった情報だな」
『これも入り方とか自分達で探せってやつ?』
『この情報だけでも有り難い事は有り難いんだけどな』
「大丈夫だ。これは教えてもいいって言われてるからちゃんと教える」
『マジで!それは助かる』
『ありがてぇ、ありがてぇ。幼女神さまやで』
なんだ幼女神って。勝手に神格化するな。
「じゃあ、説明するけど。長いから箇条書きで説明する」
『口頭で箇条書きとは一体w』
『新たな説明方法w』
『いや、幼女なら、きっと幼女なら出来る』
「・プレイヤーが参加出来るギルドは冒険者ギルド、魔法使いギルド、神殿ギルド、騎士団がある
・上記4つのギルドは同時に加入することが出来ない
・魔法使いギルドは主に魔法使いが、神殿ギルドは回復職が、騎士団は騎士を目指す者が加入する
・ギルドの場所に行ってそこの職員に話しかければ加入方法を教えてくれる
・商業ギルド、生産ギルドは上記4つのギルドと同時に加入する事が出来る」
『口頭だけど箇条書き。理解できた』
『おう、素晴らしい口頭での箇条書き説明だったw』
うん。理解できたみたいだな。
『場所はどこにあるんですか?』
「ちょっと待て。今もらったメモを出すから」
えぇっと、これだな。
「見せるのってどうやればいいんだ?」
配信のカメラってどこにあるんだ?周囲を見渡すがそれらしいものはないよな。
『それはAIが勝手に判断して見せたいのを映すから問題なし』
『メモを広げてくれれば勝手に映るよ』
よし。ならメモを広げよう。
「メモに映ってる所がギルドらしいぞ。そこにいるNPCに聞けば加入出来るって聞いたな。実際既に加入してるやつがいるし問題ないだろ」
『早速行ってきます!』
『騎士団とか行ってみたい!』
うん。みんな気になってるみたいだな。これで所属ギルドが分散すれば姐御の負担も減るだろう。よかったよかった。
『ギルドによって違いとかあるの?』
「いや、俺は冒険者ギルドのままだから分からん。そこら辺は実際に入ってみて確認してくれ」
『了解』
『OK』
よし、もう説明はする事はないな。あとは個人で頑張れ。
「では、熊狩りじゃあ!!」
『『ネコミミィ!!』』
どういう合いの手だそれは。
「熊いないな」
一応出ると言われた場所には来てみたんだがな。ちなみに今回は狼には合わなかったぞ。前回の配信時は即狼にエンカウントしてしまったからな。きっとあれはイレギュラーだったんだ。
『一応ボス的な存在だからそう簡単にエンカウントしないと思うんだ』
『いや、幼女なら。猫耳幼女ならきっとエンカウントする』
『そうだな。猫耳は全てに勝る』
お前らの猫耳への高評価は一体何なんだ?
おっ、猪発見。早速攻撃じゃあ!
「ハチェット!!」
ハチェットが当たり、猪がこちらにタゲを向ける。
猪が勢いをつけて突進してくる。サイドステップで避ける。ここは新アーツのお披露目といこう。
すれ違いざまにアーツを繰り出す。
「ウッドブレイカー!!」
横薙ぎにバトルアックスを振るう。カウンターヒットになったようでクリティカルヒットが出る。クリティカルが出るとエフェクトが派手で大変良い。
猪がよろけたところを後ろからバトルアックスを振り下ろす。本日1頭目だし景気良くアーツで行こう。
「ビートッダウン!!」
ビートダウンが当たり猪が光になって消える。アーツ3連撃。とても良い感じだ。
『相変わらず動きがエグい』
『猪の突進に合わせて攻撃とか出来るか?』
『他は知らんが俺には無理だ』
『猫耳幼女ならきっと出来るでござる』
『そうだな。なんてたって猫耳幼女だもんな』
こいつらの猫耳についてはスルーします。
『澪さん、質問』
ん?なんだ?
『アーツ使う時に技名叫ぶのは何故?』
『あっ、それは俺も思った』
『タンクとか魔法使いだと仲間に教えるために言う事はあるけどな』
なんだそんな事か。それには明確な理由があるから教えてやろう。
「技名を叫びながら必殺技を繰り出す。このシチュエーションに燃えるからだ」
『納得w』
『超大事w』
『厨二案件入りましたw』
理解が得られてなによりだ。
猪を見つける度に狩っていく。この感じなら2頭までなら同時でも問題ないな。動きが単純だから避け易いし当て易い。
「あっ、狼だ」
今回は3頭セットか。これは厳しいかもな。
『知ってるか。童話の赤ずきんって狼に食われるんだぜ』
『つまりこれは幼女がピンチということか!』
『だがこっちは猫耳付きだぞ。そう簡単にはやられはせんよ』
逃げるべきかなぁ。今回は熊が目的だったんだけどな。どうするか。まぁ、死んでもデスペナないしいいか。
狼はこっちに気づいてないみたいだからな。やるなら今だな。
「ハチェット!!」
一頭に当たったことで3頭ともこちらにタゲを向ける。
「流石に一頭ずつ来るとか都合のいい事はないか」
ちょっと期待してたんだけどな。
ハチェットの当たった1頭は少し遅れるが他の2頭はほぼ同時に走ってくる。
狼の攻撃を避けて攻撃しようとするが遅れた1頭が嫌なタイミングで来るので攻撃するタイミングが取れない。
避けてるだけだと勝てないしな。ずっと避け続けられる保証もないし。肉を切らせて骨を断つ戦法でいくか。
そこまで狼のAIがよくない様で無傷の2頭はほぼ同じタイミングで攻撃してくる。この2頭の攻撃は避けてダメージありの狼の攻撃に合わせて此方も攻撃する。本当は避けて攻撃したいけどそんな余裕は今の俺にはないからな。
「おりゃああ!!」
すれ違いざまにバトルアックスを振り抜く。狼に攻撃が当たるが向こうの攻撃もしっかりくらってしまう。猪と違って上手くはいかない。しかも倒れてくれないし。
他の2頭が攻撃してくるのですぐに回避行動をとる。文句を言う暇もないな。
また1頭が攻撃してくる。攻撃を合わせようとバトルアックスを構える。
「っ!?」
さっきと攻撃モーションが違う。慌てて攻撃をやめて回避に集中する。
さっきまで爪での攻撃だったのにこいつ噛みつこうとしやがった。噛みついて動きを止めたところに2頭で止めを刺すつもりだったのか。モンスターの癖に恐ろしいことを考えるな。
しかし噛みつこうとした所為で後方で動きが止まっている。止まって攻撃したら2頭にやられるからな。走りながらバトルアックスを振り払う。今の攻撃で1頭が光になって消える。そのまま走り抜いて距離を取る。
2頭はすぐには仕掛けてこなかった。1頭やられて警戒しているのか。
しかしこっちはHPが2/3ぐらい。相手さんは無傷の狼が2頭と。
「分かってたけどかなり厳しいな」
これはデスペナだな。分かってはいるが俺は足掻くぞ。おっさんはしつこいからな。
2頭の攻撃に合わせて攻撃する。1頭に攻撃が当たるが攻撃していない方の狼の攻撃をまともに受けてしまう。
こいつら微妙にタイミングをズラしてきたぞ。普通そんなすぐに攻撃方法変えるやつがいるか?
文句言ってるとすぐに来るし。あぁ、集中だ。集中!
迂闊に攻撃するとすぐにやられそうだからな。まずは回避に集中しよう。2頭になったから回避するのは大分楽になってるからな。
最初は攻撃に当たらない事を第一として大きく回避する。これを繰り返すと狼の癖がなんとなく分かってくる。慣れに合わせて回避行動を少しずつ小さくしていく。無理に攻撃はしないで回避を繰り返す。
小さい回避に慣れてきたらタイミングを測る。タイミングが測れたら攻撃を当てにいく。アーツを使うと隙が大きくなるから今回は使わない。武器を狼に軽く当たる程度の隙の小さな攻撃を行う。これを繰り返しながら少しずつ攻撃の威力を大きくしていく。
「くっ!?」
思ったより攻撃の振りが大きかった様で避けられてしまう。避けられたために隙が出来てしまった。狼がその隙を逃す訳もなく、攻撃を繰り出してくる。避けることが出来ずにダメージを受ける。ローブが強化されてるが結構なダメージの大きさだ。
「っこのぉ!」
バトルアックスを振りながら後ろに大きく距離を取る。急に大きくバトルアックスを振ったのに驚いたのか狼もすぐに向かって来ずに距離を取っている。此方の様子を見ているようだ。
焦るな。焦るな。まだやられちゃいない。狼が来ない内に回復薬を使う。これである程度余裕が出来た。
もう一度最初からだ。また大きく避けながらタイミングを測る。さっきよりも慎重に攻撃を当てていく。
細かい攻撃に焦れてきたのか狼の動きが大きくなっていく。
向こうの動きが雑になったからといって俺も雑に動いていい理由にはならないからな。
攻撃を大振りにせずに当てることを重視する。徐々に狼の傷が増えて動きが鈍くなっていく。
「これでっ、終わりだっ!!」
すれ違い様に狼に攻撃を当ると狼は光になって消えていく。
攻撃を当てることばっかり考えてたから2頭ともほぼ同時に倒す事になってしまったな。もう少し余裕があったら片方に攻撃を集中していればもっと楽に倒せたかもしれないな。
「勝ったぁ」
脱力してその場に座り込む。あぁ、疲れた。疲れたが楽しいな。こういう疲労感なら大歓迎だ。仕事の疲労はノーサンキューだがな!
……そういえば見てる奴らがさっきから静かだな。どうしたお前ら?
『マジか?勝っちゃったよ』
『いやぁ、前回も有り得ない動きしてたけどさ。今回はちょっとどうよ?』
『幼女の動きではなかった』
『幼女というか人の動き?』
『幼女は人ではない?』
『固唾を飲むってこんな感じなんだな』
『邪魔しちゃいけないと思って黙ってた』
『猫耳効果スゲェ』
『俺も猫耳つけようかな』
『猫耳は装備者のポテンシャルを極限まで上げる装備である』
『能力高すぎてデメリットがありそうな装備だな』
『装備者によっては視覚の暴力になるな』
『某は感動して言葉が出ないでござるよ。あえて言葉にするのであれば、これは澪殿が猫耳をつけた事によって秘められた力が目覚めて世k……』
「お前は黙ってろ」
意味がないのに話だけが長い。
『wwww』
『幼女からのストップが入りましたw』
『届くでござる!某の思い!!』
「wi-fiないから無理だな」
『くっ、ギガが足りないでござるか?』
『ちょ、ちょっと前!前!』
『このタイミングはないだろ』
『ある意味空気を読んだ結果なのか?』
前方を見てみると探してたやつがいた。
「もしかして君が熊くんですか?」
うん、デッカい熊だ。随分ご立派でやがる。ボスの風格?のようなものを感じるな。
「まぁ、落ち着こうか熊くん。まずは話し合おうじゃないか?」
グルグル唸ってるな。これは完全に晩御飯認定されたか?
「グガアアアァァァ!!」
口から涎を垂らしながら突っ込んでくる。これはお前が晩御飯だっ!ってやつだ。そしてあれだ。熊って結構早いのね。狼並に早いんじゃないか?
『逃げてぇ!!』
『幼女は美味しくないわ!』
うん。これは無理だな。座った状態からこれは避けられないな。
座ったままの状態で熊の攻撃をモロにもらい吹っ飛ぶ。半分近くあったHPが一撃で消し飛んだ。地面にぶつかる前に光に包まれた。俺死んだな。
光が消えたら街の広場にいた。
「おぉ、これが死に戻りか」
死ぬと街まで戻されるんだな。遠くまで行って死に戻りしたら、移動のことを考えただけで心が折れそうだな。
そして熊くん強かったな。お前がナンバーワンだ。これはレベル上げしてリベンジしないとだな。狼の後に即熊は予想外だったな。
しかし敵を倒したら新たな敵が現れるか。これはバトルものの王道展開だな。こういうのは男の子は好きだよな。今のところ敵が全部アニマルだけどな。狼倒せたし4人でなら東の森に行けるかもしれないな。今度提案してみるか。
『某、今から熊狩に行くでござるよ』
『付き合うぜ。某さん』
『熊絶許』
『では、これより熊狩りを行うでござるよ!!各々方、現地集合でござる!!』
『『YEAH!!』』
まぁ、勝手にしてくれ。
「区切りもいいし今日の配信はここまでにしとくか。お疲れさん」
『お疲れ様でした』
『お疲れ様でした』
『次の配信も楽しみにしてます』
『死に戻りで区切りがいいというのが切ない』
『リベンジ期待してます』
『次は澪殿に熊の剥製でも差し上げるでござるよ』
いや、そんなの邪魔になるだけだからいらんぞ。
名前 澪
種族 人間 女性
LV10→11 1↑
職業 メイン 戦士LV5→6 1↑
サブ ーーーー
ステータス
HP 265→300 35↑
MP 22→26 4↑
STR 82→102 20↑
VIT 57→63 6↑
DEX 50→58 8↑
INT 17→20 3↑
MIN 27→30 3↑
AGI 44→50 6↑
LUC 64→72 8↑
スキル
斧術LV6
LV1 斧装備時攻撃力UP小
LV2 アーツ:ビートダウン習得
LV3 斧攻撃モーション短縮極小
LV4 斧攻撃時ノックバック耐性小
LV5 斧装備時ステータスUP小 アーツ:ウッドブレイカー習得
LV6 斧装備時STR UP小 攻撃力UP小
EXアーツ:ハチェット習得




