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新しいスキルと称号

「おっしゃ!分配も終わったことだし早くパーティーを始めようぜ!」

「待てよライト。俺からお前らへ渡す報酬がまだ決まってないだろ?」

「えー?面倒だから飯でも大量に作ってくれればそれでいいって!」

「同意。早くライのご飯食べたい」


 フィーネは相変わらず局所的に食いしん坊になるな。リアルで夕食を食べてから集まったはずなのに。まぁ、自分が作った料理を美味そうに食ってくれるってのは悪い気はしない。しかもそれが美少女とくればテンションも上がるってもんだ!

 でもアルバスにはティルヴィングなんて破格の武器を渡しちゃってるし、飯だけで済ますのは不公平だろう。


「そうだ。飯は今から作るとして、全員に装備を1つずつ無料で作るってのはどうだ?」

「え!いいんですか!?」

「なんだよティナ。そんな驚くようなことか?」

「だって、ライリーフさんの作る装備ってやたら性能いいじゃないですか?……その、ライリーフさんがまともに戦えるようになるくらいに」

「お?ティナが失言とか珍しいっすね!」

「うぅ……ごめんなさいライリーフさん。ルル、茶化さないでよぉ……」

「本当のことだからいいって」

「でも装備作ってくれるのは嬉しいっすね!あたしはナックルダスターがいいっす!店売りのだと性能がイマイチなんで」

「はいよー。ルルはナックルダスターな。リリィは新しい服でいいよな?」

「なんでよ!……まぁ、お礼にどうしてもって言うならそれでもいいけど」


 アイシャさんも服だな。そろそろインナーにマントで町を徘徊するのを止めてさしあげねば。

 他のメンバーにも順番に要望を聞いていった。

 

 ライト、鎧

 フィーネ、アクセサリー

 ティナ、靴

 マルティさん、マント

 ダイヤさん、魔法少女衣装


「なぁ、本当に俺もいいのか?途中参加なのによ」

「いいってことよウォーヘッド。で、何がいい?」

「そうだな……やっぱり銃だな。NPCが作ってるのだとどうも威力が低くてな。強化して貰えると嬉しい」

「銃か……予備のでいいから現物置いていってくれるか?さすがに0から開発はキツい」

「おう!もちろんだ!」


 銃は魔導工学で作られてるって話だったよな?ここにはその開祖であるニコルテスの爺さんがいるんだ。改造強化くらい余裕で……いや、あの人とりあえず回る物しか作れなかったな。自力で何とかするしかないか。


「なぁ、僕のは」

「ティルヴィングじゃ不満だと?現状最高峰の武器だぞ?」

「そうですよ新マスター。私は凄いんです。あ、シチュー食べますか新マスター?」

「何で剣からシチューが……」

「その機能つけたの俺じゃないからな?文句ならレーレイに言え」

「それ神様じゃん……」






 パーティーは町の爺婆も巻き込んで、もはや祭りと言ったほうがいいような状態になった。く、パーティメンバーの飯を作ればいいだけだと思っていたのにこんな重労働が最後に待っていようとは……!

 だが俺を潰すには物量が足りてないぜ!雛達に飯を作った経験に比べればこのくらいなんてことないっての!


「ふふん、盛況だネ、ライリーフ?」

「ブレーネさん、ちょうどいい所に!忙しいんで料理手伝ってくださいよ」

「ふふん、それじゃつまらない。どちらがファース1の料理人か、今こそ決着の時だネ!」

「元宮廷料理人が何言ってんだ!?」

「いざ!○戟の始まりだネ!!」

「今、忙しいって言ってんだろアホ老人!!」








 ふぅ、ようやく祭りも終った。皆も既にログアウトしている。これでやっと落ち着いてスキルと称号の確認ができる。


 ふむ、手元に残っていたスキルも幾つか進化してるな。体術が武術に。探知が高位探知に。そして鑑定が上位鑑定に変わっている。

 そしてこれまでの行動で新しく覚えたのが武器作成と剣技か。武器作成は覚えるのに時間かかったな。

 うん、ここまでは普通だ。問題はここからの4つのスキルだろう。憤怒の逆鱗、邪竜の瞳、龍鱗の守り、眷属召喚。字面だけでヤバいって分かる。


 憤怒の逆鱗。これは逆境が取り込まれているスキルみたいだな。効果も逆境をより凶悪にした感じだ。体力低下に伴いSTR、INT、AGIが大幅に上昇し、MNDとDEXが低下する。う~ん、控えめに言ってそれって暴走状態なのでは?


 邪龍の瞳。夜目にくっついて来たスキルだと思われる。あと兎死面についてた威圧の眼光とかも混ざってるな。パッシブ効果だけでもどんな環境でもバッチリ見渡せて、弱点、偽装看破能力まである。そして最大MPの半分をコストに払うと龍呪の眼光なる技が発動する。効果は威圧の眼光に呪いと重力攻撃とステータスダウンを加えた感じだな。うん、エグすぎ!常時発動するタイプの効果じゃなくて本当によかった!さすがにヤバい効果だからかリキャストに10時間も掛かる。それでもヤバいってこれ……。


 次に龍鱗の守りか。これはなんだろな。取られたままのスキルから考えると各種耐性スキルが統合されてるってことで合ってるだろうか?……うん、合ってたな。属性攻撃の威力を軽減して、毒や火傷等の状態異常に掛かる確率と効果時間を減らしてくれる物みたいだ。そして新しく耐性スキルを手に入れるとこのスキルに吸収されて効果が上がるのね。あ、それで取られた覚えのない毒耐性がなくなってたのか。不死身ライフが捗りそうないいスキル貰ったぜ!


 最後は眷属召喚ね。……吸血鬼とか敵モンスターが使ってくるイメージなんだけど、プレイヤーが使っていいスキルなのか?効果は自身の眷属を1体召喚する。………まんまだな。えーと?スキルレベルが10上がる毎に追加で1体召喚できるようになるのか。ふーん?召喚した眷属はNPCやモンスターみたいに死に戻り対象外なのか。レベルもあるから召喚してから長い時間経ってるほうが強くなるのね。枠が空けば新しい眷属を召喚できるみたいだけど、これ絶対最初に召喚した奴に愛着わいちゃってロスった時呆然とするやつだな。ペット枠と考えておこう。


「よし、次は称号の確認だな」


 増えたのは【災厄を越えし者】【災厄を払いし者】【龍の敵対者】【強運】か。

 最初のやつはイベント参加者全員に送られた称号だな。効果は災厄へのダメージ上昇・微か。で、ボスを討伐してゲットした方が災厄からのダメージ軽減・小とダメージ上昇・中。もしや災厄さんってまた出てくるんです?まぁ、俺はもう発生条件知ってるから同じヘマはやらかさないけどな。ステータス奪われることになるであろう他のプレイヤーには同情するぜ。

 んでもってお楽しみの後半2つだ!どんな効果か楽しみだぜ!


称号

【龍の敵対者】

龍帝ドラグニスを倒した者の証

効果

ドラゴン系モンスターのヘイト上昇・大

ドラゴン系モンスターのテイム成功率激減

ドラゴン系モンスターに与えるダメージ上昇・大

ドラゴン系モンスターから受けるダメージ減少・中


【強運】

LUKが1000を超えた者の証

効果

以下のアーツを習得

ラックリンク

バーストラック

バタフライエフェクト



 龍の敵対者はそのまんまだな。対グーヌート用の素材が集めやすくなったと思っておこう。

 そして!ついにLUK関連のアーツが習得できた!ヤバい、これが一番嬉しいかもしれない。諦めずにLUK上げてきてよかったぜ……。戦闘で使えると嬉しいんだが、効果はどうだろうか?


「お、中々いいじゃん!」


 まずラックリンク。これはサポート系だな。戦闘中、パーティメンバーのLUKが平均値になる。平均値なので俺のLUKは下がるが、他のメンバーのLUKを爆上げできる。ソロには向かないがけっこう便利そうだ。

 次にバーストラック。これはバリバリ戦闘用のアーツだ。リキャストタイムは1時間と長めだが、LUK依存の防御貫通攻撃ができる。1度使うとリキャストが終わるまでLUKが半分になってしまうのでここぞって時の切り札にしたいな。

 最後はバタフライエフェクト。何が起こるかわからないランダム効果だ。……ランダム。ランダムか。別に戦闘専用のアーツじゃないし試しちゃう?


「……バタフライエフェクト」


 アーツを発動させると光る蝶が一頭現れた。ヒラヒラと俺の周りを回った後、建設工事中の現場に飛んでいった。


「何故そっちに……?」


 ここで何か起きる訳じゃないのか?俺がそう思った時だった。


チュドーーーーーン!!!!


「なんぞ!?」


 今の音は蝶が飛んでいった方向から聞こえてきたぞ!?

 急いで爆発音が聞こえてきた場所に向かうと、次に整備する予定だった場所にクレーターができていた。中心に何かあるがあれが降ってきたのか?


「こ、これはいったい……」

「ミミミミ、ミョミョミョミョミョ」


 クレーターの中心にある物体から何かが這い出して来た。ま、まさか……こいつは!


「ミミミミ、我々ハ宇宙人ダ」

「キャー!喋ったーッ!!」


 こうして俺は第三種接近遭遇を果たしたのだった。

どうしてこうなった……


バタフライエフェクトはピタゴラスイッチで色々なことが起こるとんでも技です。

今回は宇宙船が降ってきました。

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