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研究マニア科学者の薬物無双 ~VRMMO初挑戦の科学者が【薬物魔王】と呼ばれるまでの成り上がり~  作者: 陸神
初イベントと勝負とは実験である・本戦トーナメント
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第二十六話 『冷静』スキルは意外と優秀 逃走劇の開始

アイデアいつでも募集中!クエストにモンスター、武器、薬物、クエストなど!

次の回は貰ったアイデアを一つ使用します!

「行くぞ!『勇者の覇気(ブレイブオーラ)』!」

「!」


黄金のオーラがマコトに纏わり付き、本人意思関係なく周辺に神聖なオーラを放つ。


(これは驚いたわね・・・ここまでの威圧感、あの草(ラフリシア)以来かしら?)


ドクターはかつての実験体(獲物)の威圧感を思い出し、それ以上の威圧感と考えを改める。

両名、分かっていないがドクターの職業とマコトの職業は対極に位置する。


(それなら私も本気で、全力で相手しなくちゃね。あのスキルも初めて使うし)


そしてドクターはとあるスキル名を思い、囁く。


「『狂人の実験』」


そう口にしてその刹那にドクターからマコトの『勇者の覇気』と対極の重圧を放ちながら真っ黒く、どす黒いオーラが溢れ、包み込む。


(・・・ッ!力が溢れ出すみたい!いまなら何でも出来る気がする!)


オーラは晴れ、白衣に漆黒の幾学模様が浮かび、『透明腕』が暗黒に染まり複数展開されたドクターが現れる。マコトの威圧感を押しのけて、重圧と狂気が巻き散らかされる。


「クッ!?」


マコトは呻く。

身を恐怖により震わせ、ながらも片手剣と盾を取り出し、構える。


(名乗っときましょうか。決勝戦だし、惹かせてみても観客が喜ぶだろうし、そっちの方が良いでしょうしね)


「私の名前はドクター覚えといてね」

「僕はマコトだ!」


両雄、名乗りを上げて、相対する。

圧は既に並みのプレイヤーなら耐えられない程。

片や疾走し、片や笑みを浮かべ、両者同じことを思い、一心を吐き出す。


「私が勝つ!」

「僕が勝つ!」


本当の決勝戦が始まった。

先手を決めたのはマコト。初手は上段からの振り下ろしで斬り掛かる。

黄金のオーラは片手剣にも絡みつき、本来より全体的に数センチ大きく見える。


「甘い!」


パラライズドナイフを剣の腹に添えて、下段に受け流す。

流れる様な動きで受け流しの体勢から突きの攻撃に移るドクター。


「ハッ!」


下段に流された片手剣を跳ね上げて突きを跳ねのける。

どう考えても全力で振り下ろし、自己意識では無く流された剣を跳ね上げるなど物理法則を若干無視しているのはステータスの補正のお陰かそれとも本人の才能か。


「どんなSTRしてるのよ!?」

「だてに【勇者】してないからね!」

「どういうことよ!」


会話しながらもお互いに剣を交わし、防ぎ、受け流す。

拮抗した状況に痺れを切らしたのはマコト。

制限時間があるのも理由だろう。


風突穿(ウィンドスパイラル)!」


轟音を立てて、マコトの背後に白い渦巻く風圧が凝縮されたものが現れる。

マコトの『中級風魔法』スキルだ。

魔法は放たれる。MP消費がなくなり、ふんだんに使った魔法は猛速で放たれ、ドクターに迫る。


「『拘束』それ食らいなさい!」


いつもの如く赤紫斑毒をスキルで固めて、魔法ごと溶かす。

ついでとばかりに暗黒に染まった『透明腕』から毒ポーションから始まり、麻痺毒、神経毒、各種毒が放たれる。


大地の盾(ガイアシールド)


マコトは『中級土魔法』で岩の盾を産みだし、薬物を防ぐ。

そして盾で自ら生み出した岩壁を盾で殴る。


「『盾撃衝撃(シールドバッシュ)』!」


岩の盾は砕けて大小様々の礫となり、ドクターを襲う。


「危ないわね!レディに何するのよ!」

「レディはあんなことしない!」


ドクターは軽口を吐きつつもルキバルの一角の家壁を駆けあがり、三角飛びして回避する。

称号にある『軽業師』の効果と『狂人の実験』スキルの重複効果だ。

『透明腕』の手には何か金属片が握られている。


「せいっ!」

「危なっ!危険なのは貴女の方だ!」


全ての『透明腕』に『投擲』スキルや称号の『強肩』が発動し高速で金属片が一斉掃射されてマコトを襲うが、全てを片手剣で撃ち落とす。

しかし地面に落ちた金属片は割れ、中から極小の金属球がコロコロと這い出す。


「『解放(リベレーション)』」


パチンと指を鳴らすドクター。

同時、球体が煌めき―――


大地球体(ガイアボール)!」


スキルにより貯められていた電気が放電され、マコトを襲い、当人は己を岩壁の球体で覆い、電撃を防御する。


「もうホント、幾つ魔法系スキル持っているのよ!?」


疑問が叫喚に変わる程、攻撃が防がれてイラつくドクター。『冷静』スキルにより精神は鎮圧される。思ったより活躍している様子。

流石はリアルチートに主人公補正が掛かったマコトである。


「もういいわ!」

「クソッ・・・・・・待て!」


ドクターは一転して逃げに徹する。

それを追うのは魔法を解除したマコト。


(こうなったら、()()を使うしかないわね・・・。手に入れてからずっと保存してたし、アレはまだ実験や検証すらしてないから温存しておきたかったんだけど、仕方ないわね。)


そう思い、ドクターはルキバルにある一番背の高い建物の一角へと向かった。

かくして【狂科学者】と【勇者】の逃走劇もとい鬼ごっこが、始まった。

アイデアいつでも募集中!クエストにモンスター、武器、薬物、クエストなど!

次の回は貰ったアイデアを一つ使用します!

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