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第十三話 湖エリアと巨大生物

画作がいつもと違う!や、なんか分かりづらい!この表現やこれ誰?等の疑問があったら感想にお送り下さい。質問に対する、応答や作品の修正を致します。

「ほい」

「あがっ!?あばば・・・」


鎧を着た男の首筋にパラライズドナイフを突き立てたドクターは一つ溜息を吐く。

あの後、ドクターはパラライズドナイフの実験の為に砂漠を駆けまわり、検証していた。

この男でちょうど十五人目である。


「じゃあね」

「ぱぎゅ」


脳を貫き、男をポリゴンの塊に変える。


(やっぱり、レベル差がある方が効きやすいし、効果時間の変動も起きるわね)


そうして近場の岩に身を隠す、ドクター。


(そろそろ薬の効果も切れるし、プレイヤーの人数も減ってきた。場所を変えようかしら)


そう思い、行動を開始するドクター。

しかし実際に、背景投影薬の効果は残り、三分ほどであるからして発見されやすい砂漠を抜けるのは賢明だ。

走り出したドクターは南下する。

つまり、湖の方向だ。

思いのほか近かったのか湖には数分で着く。


(道中、他の参加者に見つからなかったし、ラッキーね)


そう思いながら周囲の光景を観察するドクター。

湖周辺は背の高い植物が自生しており、視界は悪いが湖の部分だけ開けている。

ドクターは湖の傍に寄り、水中へと手を突っ込む。


(水深は浅瀬で三十センチほどね。やろうと思えば、湖中心でも戦闘も行えそうだし、微かに水音もする)


湖で鳴る、水音に気づき、地上からそちらへと向かうドクター。

数十メートルほど行くと刀を持ったプレイヤーと双剣を持ったプレイヤーが切り結んでいた。

それを遠目から視認したドクターは・・・。


(あの刀どこで入手したのかしら?いや、今はそれよりもどうやって殺るかよね・・・・・・あっ、水に毒ポーションを混ぜると浸透するのか、消されてしまうのか実験するチャンスでは!)


内心テンション高く、いそいそと毒ポーションを戦闘している二人の付近に投げる。

ポチャン、と水音がし―――。


「食らえ!あ?は、げ、なんだこれは!?」

「クソがっ!え、は、毒?何で!?」


水中は紫色に染まり、刀持ちと双剣持ちの男たちは状態異常となった。

HPバーの上に毒のアイコンが出ている。

いきなり戦闘中に状態異常になったことで混乱した二名は足を止めてしまう。


(実験成功!それじゃ、もういいや。中電流ミドルサンダーウェーブ


「「あばばばばばばばばばば・・・」」


実験が終わったドクターは用済み、と『中級雷魔法』を放ち二人を感電させる。

争っていた二人は仲良く水中に浮き、ポリゴンとなって消える。


(もしかして毒ポーションを湖にバラ撒けば、水中にいるプレイヤーを全員倒せるのでは?)


そして凶悪なことを考えついてしまうドクター。

ドクターは地上の草に身を隠しながら十数メートルごとに間隔を開け、『毒達人』を最大効果で発動して毒ポーションを湖の沿岸に投下していく。

そうして数十分その行為を続ければ、湖の沿岸部は紫色に汚染される。


(結果は如何に・・・)


ドクターは成功を祈り、結果が分かるのを待つ。

数分後、毒ポーションの湖汚染が進み、ドクターにレベルが上がったとアナウンスが鳴り響く。

どうやら成功したようだ。

通常のゲームは出来ないと思うがこのゲームは微妙に設定が緩いので出来てしまうのだった。


(やった)


歓喜の声を上げながら、湖から離れる。

ドクターはもう湖は居る必要がないと判断したのだろう。

再び、北上して草原を目指す。

その時、突如としてエリアにアナウンスが響く。


『ピンポンパンポーン!あ、あー、聞こえてる?・・・うん、聞こえてるね!』

「GMだわ・・・何の用かしら?」


疑問に思い、呟く。

このアナウンスはエリア全域に響いていて、他のプレイヤーも聞こえている。

が、ドクターは油断せず、遮蔽物に身を隠し、耳を澄ます。


『えーっと、これはー・・・Bブロックか!そうBブロックの人数が1000人を切ったよ!というわけで特殊イベント発生だー!』


現在ドクターのいるブロックはBブロックの様でドクターは特殊イベント発生という言葉になにかと心待ちにする。


『特殊イベントの内容は~、デデン!巨大生物の侵略!です!』


その声が聞こえたと思った瞬間、エリアいやフィールド全域にドスン、という重い音が響く。

ドクターが震源、音源を探し、西の方角を見る。

するとそこには超巨大な人影が見える


(はっ・・・なに、アレ。目算でも二百メートルはあるわよ、しかもこの距離で)


流石のドクターもこれには驚愕する。


『今、エリアに出た、奴は残り人数のプレイヤーが500人を切る、または一定以上のダメージが蓄積されると消えるよ。消えるまでは周囲にいるプレイヤーのことを集中的に倒して回るから気を付けてね!じゃ、し~ゆ~』


アナウンスが終わり、声は聞こえなくなる。


(私がいる場所からあの巨大な奴が居る場所までは大体、四キロぐらいあり、しかもこの距離から目算で二百メートル以上はある。そのサイズの生物の攻撃を受けたら、一発、耐えても二発でゲームオーバー。

行くのは愚策・・・だが!行かないという選択肢は無い!)


そしてドクターは巨大生物に向かって走り出した。

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