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第十二話 狡猾軽快なる科学者は矢をも掴む

いや!皆さん!いや、皆様!聞いて下さいよ!今作品、ポイントを2000ポイントを超えました!

ここまでやってこれたのは皆様のお陰です!本当に誠にありがとうございます!これからも書いていくつもりなので読んでくれたら幸いです!

感想お待ちしております!こんな『公式イベント』やこんな『ダンジョン』、『モンスター』などの意見がありましたら感想にてお送り下さい!いい奴が有ったら採用します!

「次はどこに行こうかしら?」


ドクターは森に居るプレイヤーをひとしきり倒した後、森の境目周辺で潜伏していた。

ちなみにだがドクターはコロッセオ内に居るプレイヤーには観戦されていない。

観戦者たちにはいきなり対戦していたプレイヤーが爆発、焼死したようにしか見えていないだろう。

怪光景にしか見えない。


(そうね・・・それじゃあ対プレイヤー用のパラライズドナイフの実験をしましょうか)


そしてドクターの考えは纏まった。

どうやらプレイヤーにあの凶悪な状態異常が付与されているナイフを試す様だ。

そうして考えが決まったドクターは行動を開始した。

森を出て、隣接している草原エリアに移動する。

草原エリアは見晴らしがよく、遮蔽物は所々生えている細身の木のみだ。


(早いとこ移動しちゃいましょうか)


その中ドクターは周囲の環境を観察しながらミニマップを頼りにエリアを東に駆け抜ける。


(私が出て来た森は草原の北の様ね・・・草原の西には山脈みたいな場所が・・・南には、何あれ?湖?・・・で私が向かっている東は砂漠っぽいわね)


装備の重複効果で早くなったAGIで草原を駆け抜ける。

しかし、そうも上手くいかないもので数名のプレイヤーに発見される。

そして飛んで来るは矢の雨と魔法の弾幕。

広い地形で遮蔽物が少ない草原にいるプレイヤーは遠距離攻撃持ちが多いのだろう。

それに対しドクターは『見切り』スキルで矢を()()()()、魔法は軽やかに避けていく。


「そーれ!お返し!」

「はぁ!?」


キャッチした矢を『投擲』スキルで矢を放ったプレイヤーの一人に投げ返す。


「ぎゃああああ!」


そして悲鳴。

見事、投げた矢は弓を持った、女に突き刺さり、女は紫のアイコンとエフェクトを残し、ポリゴンとなる。ドクターはいつの間にか矢に毒を塗っておいたようだ。


「よっと!(小水球(プチウォーターボール))」


次いで、迫りくる火の球を泡が立った水の球で鎮火する。

薬品を魔法に混ぜたのだろう。


「食らえ!(小水球(プチウォーターボール))」

「え!?がぶぶかぶぶぶべ・・・」


その間にも接近したドクターが魔法を放った、ローブを着た男の頭部に水球を当て、窒息させる。

水が黄色になっていたことから麻痺薬を混ぜていたのだろう。

やはり研究者気質な用意周到なやり口。


「死ね!」

「お断りよ!」

「がぶっ?!ひぎゃあああ!?」


斬り掛かってきた剣士の男の振り下ろし攻撃を回転するように半身で避け、口に毒ポーションをねじ込む。そして称号の『毒達人』を最大限に発揮して、速攻で息の根を止める。


(ふう・・・これで全員ね)


こうして無事?に草原を抜けたドクターは砂漠に到着。

砂漠には無限にも見える、砂丘が広がっており、割と狭い間隔ごとに岩やサボテンが設置されている。

そして近くの岩場に潜伏次第に、空の様にも見える透明な液体が入った試験管を取り出し白衣の上からまんべんなく全身に振りかける。

すると、ジワジワとドクターの体が砂漠の砂にも似た色に変化する。


(よしっ、バトルロワイアルエリアでも使えるようで安心したわ。この背景投影薬(カメレオンベール)

はちゃんと機能したようね。効果時間は・・・大体、十五分だったはず)


ドクターは内心で薬物の結果を参照する。

この薬物こと背景投影薬(カメレオンベール)は、ドクターがある洞窟でモンスターを偶然見つけたが逃げられた為、毒ポーションなどで燻り出したほど欲しかった素材で作ったポーションだ。

効果は周囲の背景を使用した物質に映し出すという効果。

簡単な透明化であるが、実際は映し出しているだけなのでよく目を凝らして見れば違和感を感じるのだがここは砂漠、砂と簡素な遮蔽物しか無い為、薬は最大限の効果を発揮する。


(さーて、後はパラライズドナイフの実験対象を見つけるだけ)


ドクターは足跡を見つからないように慎重に素早く、砂漠を駆ける。

数分後、不幸にも一人のプレイヤー(実験体)が見つかる。

砂漠に対応した装備なのか皮鎧に短剣という、軽装の装備だ。

足を忍ばせ、そろりとゆっくりと近づき、口を押さえ首元を軽く斬りつける。


「あがっ・・・!?・・・がっ、あ・・・あ・・・」

「実験成功♪」


ドクターは歓喜の声を上げ、軽装の男はいきなり体が動かなくなり横に倒れ、混乱し呻き声を上げる。

ドクターは麻痺した軽装の男を観察する。


(この男は軽装だし、アクセサリーの類も付けない様に見えるし、魔法、属性、状態異常耐性はついてないと考察できる。装備は動きやすさ重視だし、取り敢えず、『鑑定』・・・・・・うん、やっぱりそれらの耐性はないようね。それにレベルもあまり私と変わらないようだから状態異常はレベル差が少ない、または低いとなりやすい可能性が有るけどそれは要研究ね。あとは極度麻痺の特性はかなり効果が高いから魔物の捕獲などにも使える可能性が有ることぐらいかしら?あら?もうそれそろ効果が切れるわね)


この考察の時間。実に三十四秒のことである。

学者的観察眼で観察し、怒涛の勢いで考察した。その言葉がピッタリとも言える速度でドクターは実験台となった軽装の男のプレイヤーに対するパラライズドナイフの実験結果をそう考察した。

考察後に麻痺の効果が切れることを察知したドクターはサクッと頸動脈を斬り裂いて男をポリゴンの塊へと変化させる。

終わった実験体には興味が無いとも言わんばかりに。

そうしてドクターは次の獲物(実験体)を探しに砂漠を歩んでゆく。

この時点で残りの人数は1500人を切っていた。

感想お待ちしております!こんな『公式イベント』やこんな『ダンジョン』、『モンスター』などの意見がありましたら感想にてお送り下さい!いい奴が有ったら採用します!

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