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【俺様フェンリル】の飼い主になりました。異世界の命運は私は次第!?~悪を成敗!頭を垂れて我につくばえ~  作者: 酒本アズサ


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87.森の家

 時々遺跡なのかと思うような建築物のあるシパンの町。

 冒険者ギルドの建物も、ツタの絡まる独特の雰囲気をしていた。



 お約束のように中に入った瞬間、人数は少ないもののギルド内にいる冒険者達の視線が集まる。

 どの町でも同じ反応をされるので、もう慣れたものだ。



 冒険者ギルドに来た目的は、町の近くまで大きく広がる森の情報を得る事。

 古い言葉で『審判の森』という名前らしい。



 何度も改築されているのがわかる古さの違う板が使われている依頼掲示板(クエストボード)の横に、魔導具らしき物の絵が額に飾られていた。

 何やら魔導具のようだが、魔道具屋のチラシ……なわけないか。

 不思議に思ってジッと見ていると、このギルドの古参ですと言わんばかりのほろ酔いのおじさんが近付いてきた。



「お嬢ちゃん、初めて見る顔だな。それが何か気になるか? そいつは昔この冒険者ギルドにあった、伝説の魔女が作ったと言われる魔導具の絵なんだぞ~! 今は枯渇したダンジョンが大氾濫(スタンピード)を起こした時も、この魔導具で魔女に助けを求めて助かったっていう伝説があるんだ。まぁ、その魔導具は何千年も前に無くなってるらしいがな、あくまで伝説だ、伝説。わはははは」



 笑いながら私の背中をバシバシと叩くと、ギルド内の酒場へとフラフラ歩いて行った。

 その伝説が本当なら、アーサーの先輩に当たる魔女が作った物って事か。



「サキ、どうやら森には奥に行くほどそれなりに危険な魔物が出るらしい。とりあえずシリルの経験を積ませるのを兼ねて、軽く探索だけしようと思うんだが。常設依頼が結構あるから、出てきた魔物を討伐すればいいだろう」



 一緒に掲示板を見ていたマティスが提案した。

 確かにどんな魔物がどの辺りにいるのかわからないのに、先に依頼(クエスト)を受注して見つからなかったら困るもんね。



「うん、私もそれでいいと思う」



「受け付けで森の簡易地図もらってきたよー!」



 私達が方針を決めている間に、リアムがちゃっかり地図を入手してくれたらしい。

 愛想のいいモフモフの威力は、ギルドの職員達に癒しを与えたらしく、カウンターを振り返ると皆ほっこりとした笑顔を浮かべている。



「よし、決まりだな! さぁ行こう、すぐ行こう!!」



 すっかり鼻息が荒くなっているオーギュスト。

 今日は冒険者ギルドで情報収集したら、宿で今後の計画を話し合おうって言ってたのに……。



「サキ、俺も早く森に行きたい」



 甘えるようにジッと私を見るアルフォンス、それたじろいでいると、オーギュストまで便乗してきた。

 くっ、可愛いの暴力か!



「ちょ、ちょっとだけなんだからね!」



「…………サキがいいなら構わないが」



 そう言ったマティスの視線は冷たかったです。

 ともあれ、まだ昼過ぎなので時間は結構ある。

 私達一行は森へと探索に出かけて三時間、アーサーの道案内であっさりと森の中にある家に到着した。



「おおぉぉぉ!! ここが……! さっきまで何もなかったはずなのに!! これが隠蔽魔法の効果か!!」



 家が見えた瞬間駆け出すオーギュストとアルフォンス、興奮気味に玄関のドアに手をかけた瞬間二人が消えた。



「えっ!? 二人はどこに!?」



『ふん、まだ結界が生きているから二人が害だと判断されて弾かれたのであろう。あれだけ興奮しておれば仕方あるまい。後で探してやれば問題ない。主なら問題なく家に入れるはずだ』



 アーサーに促されてドアノブに手をかけると、鍵は閉まっていなかった。

 そしてそっと扉を開いて目にした物に、思わず叫んだ。



「家電やないかーい!!」



 関西人でもないのに、私が驚いてツッコむ時は関西弁になるんだって初めて知った。


ア〇トーーク!の「BiSHロス芸人」で稲田さんがPEDROに一瞬入ってコラボした動画が流れたのですが、その姿がイメージしていたアルフォンスそのままの動きをしていて爆笑しましたw

録画している方はぜひ観てほしいwww

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