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【俺様フェンリル】の飼い主になりました。異世界の命運は私は次第!?~悪を成敗!頭を垂れて我につくばえ~  作者: 酒本アズサ


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10.魔法が使えない理由

「それにしても、あの門番の態度ってば最悪!!」



 馬車に乗った帰り道、町に入った時と同じ門番がいて、行きと同じくマティスに嫌味を言った事に私は憤慨(ふんがい)していた。

 行きと違い、オーギュストが場所を取るのでユーゴはマティスと共に御者台にいる。



「まぁまぁ、彼らの気持ちはわからなくもないよ。アルフォンスが来ると女性からの苦情が出るだろうし、女性達から人気のあるマティスが来ると男達が荒れて問題を起こしやすくなるからね」



 オーギュストが荒れる私を(なだ)めた。

 あれ? 行きにアルフォンスに聞いた事となんか違う。



「アルフォンスはいくつもの国を滅ぼしたフェンリルの眷属だからって……」



「あっはははは! まさか! そんな伝承は私達のような学者や王族でもないと知らないよ。あの門番の態度が悪いのも、彼が好意を寄せている女性がマティスのファンだからさ。狼獣人は人族に好まれやすいからね」



 思わずアルフォンスにじとりとした目を向ける。



「ま、そういう見解もあるね」



 シレッと前髪をいじりながら、遠ざかる町を(なが)めるアルフォンス。

 あ、それより気になる事があるんだった。



「そういえば、私が魔法使えない事に心当たりがあるみたいな事をアーサーもアルフォンスも言ってたよね? 何が原因なの?」



『サキはこの世界に来たばかりだろう。この世界の物質は魔力を含んだ魔素という物でできている、しかしサキの身体は異世界から来たせいで魔素が無いのだ。目を覚ましてから口にした物の分しか魔素を摂取していないという事になるな』



「なるほど、という事は三か月くらいしたらこっちの世界の食べ物で細胞が生まれ変わって、魔素を含んだ身体だから魔力も使えるって事かな?」



『そういう事だ』



「ちょっと待ってくれるかい? 三か月ってどういう事かな? お嬢さんが異世界から来て、魔法が使えないのは聞いたが、三か月で魔法が使えるようになると思う理由は?」



「俺も聞きたい、異世界から転生ではなく転移で来たから魔法が使えないだけだと思っていたんだが……」



 オーギュストだけじゃなく、アルフォンスも目を輝かせて聞いてきた。



「え? ああそっか、二人はアーサーの声が聞こえないもんね。人の細胞って大体三か月で生まれ変わるって言われてるから、その間ずっと魔素? を含んだこの世界の食事をしていれば、身体自体が魔素を含むようになるから魔力も使えるようになるみたい」



「「おおぉぉぉ!」」



 オーギュストは自分の肩掛け鞄から紙とペンを取り出して、凄い勢いでメモを取り始めた。



「もう少し詳しく聞きたいんだが、質問していいかね!?」



「あ、はぃわわわわぁぁっ!?」



 話している途中で舗装された街道を外れ、森へと向かうガタガタ道へと突入してしまった。

 ここから先は私は話す事ができない。

 家までの短い間だったが、私の代わりにアーサーが答えてリアムが通訳する形で質疑応答が行われた。



 そいういえば、アーサーは小さいのに色々知ってる理由、教えてもらいたかったのに聞き損ねた!

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