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554話 『空の覇者・ガルーダ』

「邪神力!? あの忌々しき邪神力を持つ存在がまだいたというのか!?」


 ジェシールは颯太よりも強く邪悪なオーラを放出するジャグバドスに恐怖と同時に憎悪の感情が膨れ上がる。


「てめぇの相手は俺だ! ‶魔獣王〟‼‼‼‼」


 颯太を吹き飛ばされたことにサーペイドは黙っていられず、右手に猛毒の龍をまとわせて地獄突きをしようとする。


「‶龍銛毒牙(りゅうせんどくが)〟‼‼‼‼‼」


 ガキィィィィィィィーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼


 甲高い金属音が鳴り響く。しかし彼の毒の地獄突きはジャグバドスに直撃することはなく、その手前に現れた鉄板のように硬い大きな翼にさえぎられる。


「何だこの羽は!? 俺の手がぶっ刺さらねぇぞ!」


 サーペイドは傷一つつかない何者かの大きな羽に驚愕を露わにする。


「バドス様、あまり先走らないでください。あなたはすぐに何でもかんでもぶっ壊してしまわれますので……」


「まぁそう言うなよガル! お前だって似たようなもんだろ?」


「あなたほどではありませんよ!」


 まるで先輩と後輩のように緩い上下関係で‶魔獣王〟と会話する鷲人間はサーペイドの方を向き、大きな翼で彼を薙ぎ払う。


 吹き飛ばされたサーペイドはその鷲人間を見て再び驚愕する。


「て、てめぇは……‶魔獣軍・第一幹部〟……ガルーダ‼‼‼‼」


「よく我の名を知っておったなぁ! ‶魔人ラボ・元十極天・第八極〟……サーペイド・エストラー」


「俺の名前も、知ってんだな?」


「排除すべき敵の名前はすべて把握してるつもりだ!」


 5~6メートルはあるであろう巨大な鷲人間、ガルーダはサーペイドの名前を液晶画面の付いたデバイスで確認しながらそう言う。


「なるほど……戦力は420万、危険度は‶魔獣化〟して36に上昇したか。まぁ、我の敵ではないな」


 サーペイドはその言葉が癇に障ったのか、魔力が爆発的に上昇し、無数の毒龍を従えて飛び出す。


「言い切ったなぁ!? だったらその無駄にでけぇ羽で強さってやつを証明してみやがれぇ!」


「我の肩書を知って尚挑んでくるとは、よほどのバカか命知らずのようだな」


「そのうるせぇ声帯、俺の毒で潰してやるぜ!」


 サーペイドの蹴りとガルーダが持つ鷲の趾が衝突する。そしてその足でサーペイドを鷲掴みし、空高く飛び上がる。


「グ……クソッ! 離せぇ!」


 サーペイドは急上昇による空気抵抗とガルーダの趾の握る力によって完全に動きを封じられ叫ぶしかできなかった。


 そしてサーペイドを上空1万メートル地点まで持ち上げると、そのままV字に旋回し急降下を開始する。


「マズイ! このまま落下してしまえば俺の体は……」


「ただ落ちるのではない。お前は我に蹴り落されるんだ」


 ガルーダは上空千メートル地点でサーペイドを手放し、再び急上昇して急降下する。そして落下するサーペイドに追いつくと、そのまま強烈な回し蹴りをお見舞いする。


 バギィィィィィーーーーーーーーーン‼‼‼‼‼‼


 そのとき彼の足には神力がまとわれていたため、サーペイドは自慢の‶龍鱗武装〟が打ち壊されながら蹴り落される。


「グハァ……!」


 サーペイドは激しく吐血しながら隕石の何倍もの速度で落下し、分厚い氷の大陸に墜落する。


 ドォォォォーーーーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼‼


 雷でも落ちたような凄まじい爆音とともに氷の欠片が舞い上がる。


「……毒龍の相手はガルに任せておいてもよさそうだな」


 ジャグバドスは部下のガルーダの戦いを見届けると先ほど蹴り飛ばした颯太のいる‶邪滅教秘密基地〟に歩き始める。それを見たジェシールは屈辱を味わったような顔を浮かべる。


「な、この邪滅神力をまとった私に見向きもしなかったというのか!? クソッ! 忌々しい悪魔めぇ!」


 ジェシールは怒りの感情を昂らせてジャグボロスに攻撃を仕掛ける。そのとき彼の悪魔に対しての憎悪が膨れ上がり、邪滅神力が彼の翼を1枚回復させるほどまでに上昇する。


「くたばれぇ! ‶魔獣王〟‼‼‼‼‼」


 ジェシールは邪滅神力で剣を生成し、ジャグバドスに斬りかかる。しかし……


「ああ? 誰だお前?」


 ズドォォォォォーーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼


 振り返ったジャグバドスに軽くはたき落され、氷床に激しくめり込む。そのとき彼は、自分の骨と内臓の大半が破損させられたときのような痛みを感じるのだった。


「これが……力の差か……」


 ジェシールの全身から血しぶきが舞い上がり、同時に彼の走馬灯が映し出される。

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