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199話 『漆黒のメモリー【4】』

「あの方向は俺の国があるぞ!? まさかダイハード帝国に対しての反乱か?」


 ジルジオンはUターンするかどうか迷っていた。せっかくここまでやってきたのに、事件が大したことなかったらエスカヴァリンに捕まってお説教を受けることになる。しかしその事件が国の存亡に関わる規模のものだったら。駆けつけなかったことを一生後悔するはずだ。


 ジルジオンはその2つの選択を迫られ葛藤していた。そのときジルジオンはエスカヴァリンの言葉を思い出した。


『ジルジオン、お前はこの先の人生も後悔のない生き方をするんだ! もしその決断に迷うのなら、やらずに後悔するよりもやって後悔をする方を選べ!』


(そうだ……もしも俺がダイハード帝国に行って事件が何もなかったですって状態だったら一応誰も死なずに済む。だが、俺がのんきにここで魔獣退治をしてダイハード帝国の国民の救える命を救えなかったら俺はその重荷を一生背負うことになる。だが今やるべきこともやり遂げないといけない! このままこの魔獣地帯を放置しているとそこにいる人たちに被害を被る。だから……俺はどちらも実行する!)


 ジルジオンは自分の考えがまとまり、馬から降りた。そして手のひらを斜め上に向けて漆黒の閃光を生成させた。


「本当は邪神力を使わずに肉弾戦であの魔獣を片づけるつもりだったんだけどな……だがこれは一刻を争う事態。だから手段を選ぶ余裕なんてない! いくぞ! ‶漆黒(ベスティア・)(ピストーラ・デル)魔獣砲(・シュヴァルツ)〟‼‼‼‼‼‼‼」


 ジルジオンは邪神力を全開にして巨大な漆黒の閃光を発射した。そのときのジルジオンの瞳の色が白目が黒色になり、黒目の方が赤色に変色していた。


 ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼‼‼


 放物線を描くかのように発射された魔獣砲は魔獣地帯の中心に落下し、大爆発を起こした。そして魔獣地帯の森の魔樹と呼ばれる木々は根こそぎえぐられて紙に水を垂らすと紙が垂らした中心から濡れていくように森も中心から消滅していった。


 ジルジオンは魔獣地帯が完全に消滅し、魔獣の魔力を感じられなくなったのを確認してから馬に乗って全速力でとんぼ返りをした。



 ――時を遡ること10分前


 ダイハード帝国の外門のすぐそばをくまなく探していたエスカヴァリンがいた。


「おいおい、今日もあいつはどっか行ったのかよ! しかも今回はあいつ邪神力を押し殺しているからどこへ行ったのかも分かんねえ!」


 エスカヴァリンはいつもよりもかなり焦っていた。なぜならジルジオンの邪神力を感知できれば彼がどこへ行って無事かどうかもすぐに分かる。だが今回は無事かどうかも分からない。親バカなエスカヴァリンにとってこれは深刻な事態である。


「どうする? どうせ魔獣地帯で魔獣退治をしているはずだが、俺は魔力感知が出来ない」


 この魔力感知能力は悪魔界でもジルジオンだけが使える能力で魔獣地帯を探すのも彼だけしかできない。

 やけくそになってエスカヴァリンは単独で外門を出ようとしたそのとき、


「あのう……ちょっとお尋ねしたいことがありまして……」


 黒ローブの不審な男性がエスカヴァリンに声をかけた。


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