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192話 『聖霊VS最強冒険者』

「やってみろよ! 聖霊様よう!」


 颯太は聖霊であるスオリーを煽りながら超速移動でスオリーの光の斬撃をひらりとかわした。


「俺の刀は使えない……まあいいや、素手で戦うか」


 颯太はそう呟いてスオリーの背後から飛び蹴りをお見舞いした。

 スオリーはその攻撃に即座に反応して剣で颯太の飛び蹴りを防御した。


「私の攻撃をかわすとは人間の分際でなかなかやるではないか!」


「いつまで上から目線なんだ? 聖霊様よう!」


「その言い方……とてもムカつくね! やはりあなたはには聖霊の恐ろしさを教えてやらないといけないようですね!」



 スオリーはそう言うと白い羽から光輝く球体を数十個生成させた。


「あなたには霊神力を込めた攻撃から逃げられますかね? ‶聖霊光弾〟‼‼‼‼」


 スオリーが剣を颯太に向けると、翼から生成させた光の球体が一斉に颯太に襲い掛かった。

 その速度は肉眼でとらえるのが不可能な速度だった。


「霊神力か何だか知らねえが速度は一般の魔力弾と大差ねえじゃねえか! こんなもの首を傾けるだけでかわせるわ!」


 颯太は余裕の表情で光弾を一歩も動かずにかわした。しかし光弾は颯太を通過すると、Uターンして帰ってきた。


「チッ! 追尾型かよ!」


 颯太は舌打ちをして‶疾風脚〟を発動して光弾から距離をとった。しかし光弾の速度は増してすぐに颯太に追いついた。


 颯太はかわしながら光弾とすれ違うたびに違和感を感じていた。


(この弾……見た目は光属性の攻撃に見えるが、根本的なものが大きく違う! 魔力の攻撃なら感知してよけられるが、この攻撃は魔力じゃないから感知できない! しかもこの弾、根本的なものなら俺の黒い力と似ているかもしれない!)


「何ブツブツと呟いているんだ! さっさと裁かれろ!」


 スオリーは颯太が自分との戦いで別のことを考えていることを察して怒りがふつふつと湧き上がった。そしてスオリーは光弾を連続で発射して、颯太の周囲にばらまいて彼を光の球体で完全包囲した。


「これでチェックメイトだ。さあ、浄化されろ! 下界の者よ!」


 スオリーはそう叫んで光弾で四方八方から一斉に颯太を袋叩きにした。しかし……


「ヌルイな! ‶疾風螺旋乱舞〟‼‼‼‼‼」


 ズドドドドドドーーーーーーーーン!


 颯太は一斉に襲い掛かる光弾をマシンガンの如く風をまとった拳で連打し、一つ一つ弾き飛ばした。


「何だと! くそっ、ならばこれならどうだーーーー! ‶聖剣・エクスカリバー〟‼‼‼‼‼‼」


 スオリーは剣を突き上げて下の雲海から青白い(いかずち)を剣に集めた。

 すると剣はみるみるうちに巨大化して、終いには光の巨剣へと成り果てた。


「おいおい何じゃあれは!? マジモンの攻撃じゃねえか!」


 颯太は口をポカーンと開きながら十メートルにもなる光の巨剣を見上げた。口では処刑するとか言っていたが、本気で殺しには来ないだろうと思っていたからだ。

 颯太は急いでそこから退散しようとしたのだが、颯太を含めてあらゆるものが巨剣の射程範囲に引き寄せられていて身動きが取れなくなっていた。


「……なるほどね! これが裁きの(つるぎ)っていうわけか……まさに絶対に殺すマンだな!」


 颯太は額から汗を流しながらボケをかました。しかしこの状況で言っても何も変わらないことは本人が一番理解していた。


「ふざけた人間だ! 聖霊に逆らったことを後悔するがいい! くらえ!」


 スオリーは怒り任せに光の巨剣を振り下ろした。光の巨剣は稲光を放ちながら颯太に襲い掛かった。


「こいつはやべえぞ! 俺はこの剣で浄化されるのか!? そんなの嫌だ~~~~~~‼‼‼‼‼」


「光栄に思うがいい! 聖霊に浄化されることをな! さあ、死ねい!」


 スオリーにとっての浄化するということは彼自身の思う悪を葬ることである。だから仮に誰が見ても善人である者もスオリーが悪と思えば彼は容赦なく殺す。


 そして颯太は巨剣が近づくたびに大きな声で発狂していた。スオリーはその表情がおかしくて大笑いしていた。しかし……


「……なーんてな!」


 颯太は壮絶な顔から不敵な笑みへと表情を一瞬で変えて両手に‶鋼筋武装〟をして巨剣を掴んだ。

 巨剣は颯太に掴まれてからびくりとも動かなかった。


「おいっ! これは一体どういうことだ! 剣が、剣が動かないぞ! この! この!」


 スオリーは焦り必死に力を込めて剣を押し込んだ。やはり剣はびくともしない。


「さっきの光弾を弾き飛ばして思ったんだ! 霊神力ってのは確かに魔力の上位互換だが、使っている者が大したことなかったら魔力で打ち消すことなんて容易(たやす)いことだってな!」


 颯太はそう言って指に力を入れた。すると光の巨剣に少々ひび割れが生じた。


「私が大したことがないだと~!? 言いやがったな! あまり図に乗るんじゃねえぞ! 愚民ガァァァァ‼‼‼‼」


 スオリーは颯太の言動によって額に怒筋を浮かべて怒り狂い、聖霊の品と言うものを忘れて霊神力を上昇させて巨剣をさらに巨大化させた。

 しかし颯太は全く表情を変えずに巨剣を持ち上げた。


「お前、下っ端の聖霊だろ? その霊神力とやらが物語っているぜ!」


 颯太はそう言って本気で巨剣を握った。すると巨剣はガラスのように粉砕してしまった。


「な、何!? 俺の巨剣を指の力だけで破壊しただと!?」


「お前なんかじゃあ話にならない! 上の者を呼べ!」


 颯太は驚愕するスオリーに一瞬で距離を詰めて顔に手を当ててクレーマーのようにそう言った。

 そして手のひらに魔力を集中させて‶波動旋風〟を放った。


 ズドーーーーーーーーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼


 スオリーは顔面に強い衝撃波を受けて、鼻血を噴き出しながら聖霊界の大地をボウリングの球のように転げまわった。そしてしばらく転げまわっていると、段差に衝突してふわりと浮き上がり、聖霊界の入り口の巨大な門に衝突して大破させた。


 門を突き破ったスオリーはマヌケな顔をして白目をむいて伸びていた。歯も何本か折れていた。

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