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191話 『天空の番人』

 ――空中宮殿・ヴァルハラ


 颯太は宮殿の目の前で倒れていた。恐らく‶エアロワイバーン〟の暴走飛行によって酔ってしまったのだろう。


「うぅ……おえっ、これ以上歩くと出るものが全部出てしまう」


 颯太はかすれた声でそう言いながら匍匐前進をして宮殿の中にあると言われている‶聖霊の扉〟を目指した。


 しばらくヨチヨチ歩きをしていたら次第に気分も元通りに戻り普通に歩けるようになった。


「あのくそジジイが! すべてを知る能力があるのなら安全かつスピーディーに飛行することはできなかったのか!」


 元気を取り戻した颯太はぶつぶつとジースの文句を垂れ流していた。

 そして颯太は‶聖霊の扉〟があると言われている大ホールと言う部屋に到着した。


「こ、これが‶聖霊の扉〟!?」


 颯太は想像していたものよりもはるかに巨大な‶聖霊の扉〟を見て愕然としていた。


「簡単に言えばこの先は異世界なんだもんな」


 颯太は巨大な扉を見上げて感心していた。しかし時間も時間だったため颯太はすぐさま扉を開ける準備を開始した。

 颯太はジースに言われたとおりに鞘から折れた黒刀を抜刀した。


「こいつ、折れていても俺の力を引き出すことが出来るのか?」


 颯太は黒刀を見つめて首をかしげていた。


「いやそんなこと考えている場合ではないな! そろそろ時間も迫ってきたところだし」


 颯太は黒刀を強く握りしめて黒いオーラを発した。

 そしてその黒いオーラは‶聖霊の扉〟に強く反応して巨大な扉が少しずつ動き出した。


「ぐあ! 何だこの激しい光は!? ま、まぶしい!」


 颯太は扉の隙間から差し込む光に呑み込まれてそのまま姿を消し、巨大な扉は閉じて消失した。




 ――目を覚ますんだ! 迷える下界の民よ!


 頭の中に直接伝えられたテレパシーによって颯太は目を覚ました。

 するとそこはまるで夢の世界のような雲海の上にそびえたつ世界だった。雲海も雲海の中から放出される金色(こんじき)の光がより雲海上にある世界を明るく引き立てている。


「こ、これが聖霊界!? ヴァルハラなんかとは比べ物にならねえほどの神々しさだな!」


 颯太は今日一日驚くことばかりであった。そのため彼は驚くことになれてしまい、反応が最初に比べると少し薄かった。



「へ~、この雲の上も歩けるんだな!」


 颯太は感心しながら雲の上をとことこと歩いて先へ向かった。

 そして聖霊界の外門に近づいた途端……


 ブーーーーーーーーン! ブーーーーーーーーン!


 以前にも聞いたことがある高ヘルツのサイレン音が鳴り響いた。


「っ!? 敵か?」


 颯太は即座に身構えて警戒したのだが、一向に聖霊の大群が襲いにやってこない。


「……敵が来ない? 一体どういうことだ?」


 颯太は緊張感を失い、雲海で昼寝をしようとしていたら、


「あなたは下界の挑戦者ですか?」


「……誰だ? お前」


「私はこの聖霊界の最強番人、スオリーだ!」


 真っ白なスーツを着て背中に等身サイズの天使の羽を生やしている金髪の男はそう言うと体から激しい光を放って颯太を威嚇した。


「ほう、俺は‶プラチナランク冒険者〟雨宮颯太だ! 俺は用があって人間界からやってきた。早くそこを通してくれ」


 颯太もそう言って体から旋風を起こして対抗した。聖霊であるスオリーは格下と見なしている人間の態度が気に入らなくて、少々苛立っていた。


「面白い! だったら今から私があなたをテストしてあげよう! 下界のものであるあなたがこの地に足を踏み入れるのにふさわしいかどうか」


「言ってろ! 俺はそう言う人を見下している奴が大っ嫌いなんでね! 今言った発言、後悔すんじゃあねえぞ!」


「人間ごときが聖霊にたてつくとは……あなたは今ここで死刑に処す!」


 スオリーは颯太の態度に激怒し、眩しい光を放ちながら翼を広げて凄まじい速度で颯太に急接近した。

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