178話 『悪魔の力』
その大爆発は周囲の森林を巻き込むほどの威力だった。あたりの森林はすべて溶岩によって焼失して以前の面影がほとんど残っていなかった。
「なんて破壊力……これが‶最強冒険者〟の実力!?」
リーナは周囲の変わり様に驚愕していた。ユマもあまりの驚きで声が出なかった。
「これがレオモルトの実力……やはり閉じ込めておいて正解だったようだ」
ディアーラはレオモルトの魔力に恐れをなしていた。
「お前ら、けがはなかったか?」
レオモルトは驚愕しているリーナたちを気にもせずいつも通りに接してきた。
「やるならやるって先に言ってくださいよね! ちょっと逃げ遅れたら私達もあの森と一緒に燃えるところだったからね!」
リーナはレオモルトにギャーギャーと文句を言った。ユマはそんなリーナをなだめていた。
「いやー悪い悪い! 先にお前らに伝えてしまうと奴にも勘づかれてしまうからな!」
レオモルトは半泣き状態になっているリーナに必死に弁明していた。
「いや~、さすがに今のは効いたよ!」
「「「!?」」」
聞き覚えのなる恐ろしい声にリーナとユマ、レオモルトは顔を青ざめた。
「困ったな~! まさか怪我するとは思わなかったからな!」
火の海から姿を見せたコード・04は仮面に少しひびが入っていた。さらにその仮面の亀裂から黒いオーラが漂っていた。
「あーあ! この仮面、結構気に入っていたのに割れちゃったよ! 仕方がない! 見せるなとは言われているけど、特別に見せてあげるよ……悪魔の力を」
「悪魔の力!?」
ユマはコード・04が放った一言に驚嘆していた。
「フハハハハ! いい機会だ! めったに見ることはできない力だよ! だからあの世に行っても絶対に忘れるなよ!」
コード・04の仮面の亀裂は広がり、凄まじいほどの黒いオーラが噴き出していた。そのオーラは颯太やユマのとそっくりだったが、大きさはけた違いのものだった。
「こればかりは致し方無いな! みんな、離れていてくれ! ‶魔導神装〟をする!」
レオモルトがそう言って構えをとろうとしていたそのとき、
ブーーーーーーーーン‼‼‼‼‼ ブーーーーーーーーン‼‼‼‼
天高くから重低音のサイレンが鳴り響いた。その大きさは国全体に響き渡るほどのものだった。
「何ですか!? この音は」
この音を初めて聞いたユマは耳を抑えて叫んでいた。
「このサイレン……前にも聞いたことがあるぞ! 確か以前あの男が来た時も」
リーナはこの音を以前にも聞いたことがあった。それはボーナスクエストの時に初めてコード・04とあった時にもこのサイレンが鳴り響いた。
「チッ! ちょっと力見せただけでこれか……まあいいや。とりあえず代表を処分して帰るとするか!」
コード・04は黒いオーラで球体を生成させて、その球体をディアーラにぶつけた。
黒い球体は代表に直撃すると代表を一飲みにした。
「ぐああああ‼‼‼‼‼‼」
代表はその球体の中で発狂しながらもがいていた。
そしてその黒い球体が消失すると代表は再び意識を失った。
「代表の記憶は僕の力で封印した。これで君たちは彼から情報を得ることはできなくなったよ! それじゃ!」
コード・04は空間に謎のホールを生成させてその中に入っていった。
「待てっ!」
リーナもその中に入ろうとしたのだがレオモルトに腕を掴まれて止められた。
「お前が今行ったところで殺されるだけだ。今は颯太やこいつらの治療をするのが先だろ!」
「……ええ、そのようね」
レオモルトの言葉にリーナは落ち着きを取り戻した。
たったの3日でこの大森林は見ていられないほどにまで朽ち果ててしまった。




