145話 『漆黒の王女』
「ペロロッ!? そいつは‶魔導神装〟じゃあねえな! 一体何なんだ!?」
ペロンチェはそう言って魔力を高めて警戒していた。
「この力は生まれつき持っていた力……亡くなった母上から受け継いだ母上の形見です! そしてこの姿になったら決して前の私とは思わないことですね!」
ユマはそう言った瞬間、超速移動をしてペロンチェの尻尾を強く握った。
「てめえ! 俺の尻尾を握ってどうするつもりだ?」
ユマの耳にはペロンチェの言葉は届いておらず、ユマは彼の尻尾を手刀で切断した。ペロンチェの尻尾からは大量に血が流れた。
「ぎゃー! てめえ、よくも俺の尻尾をーーーーー‼‼‼‼‼」
ペロンチェはしばらく発狂していたが、すぐにケロッと冷静になって、
「なんちゃって! 俺は尻尾くらいなら5秒もあれば完璧に再生させることが出来るんだぜ!」
とユマを馬鹿にしながらそう言った。
しかしユマは表情を全く変えずに、
「そう思いました」
とつぶやくと、手に持っている杖に黒いオーラを注ぎ込ませ始めた。
「‶サイクロンシュレッダー〟‼‼‼‼‼」
ユマは黒いオーラを注ぎ込んだ杖を大降りすると、ペロンチェの周りに黒い巨大な竜巻が起こってペロンチェはその竜巻に呑み込まれてズタズタに切り刻まれていった。
「グオォォォォォォォ‼‼‼ や、やめろーーー‼‼‼‼‼‼」
ズババババババババババーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼‼
黒い竜巻が収束すると雲の上の方から血まみれのペロンチェが降ってきた。しかしユマはまだ勝ちを確信していなかった。なんとペロンチェは地上に墜落しながら体を光らせて傷を治していた。
ユマはその隙を逃さず、超速移動をして墜落していくペロンチェに近づいて空中で蹴り飛ばした。そしてユマはペロンチェが飛ばされた方向に向かって、
「‶ウィンドスラッシュ〟‼‼‼‼‼‼‼‼‼」
と言って足から黒風の斬撃を連続で飛ばした。その斬撃は颯太の‶鎌鼬〟と全く同じものだった。
ズバン‼ ズバン‼ ズバーーーーーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼
ユマがしばらくの間斬撃を飛ばしていると、途中から斬撃をはじかれたり、かき消されたりし始めた。
ユマが斬撃を飛ばすのをやめると、煙の中から無傷のペロンチェが姿を現していた。どうやら傷は完治させたらしい。
しかしペロンチェはハァ……ハァ……と息を切らしていた。恐らくペロンチェはレオメタルのように無限に体を再生させることはできないようだ。そしてユマはペロンチェが体を再生させるために大量の魔力を消費させていたことはわかっていた。
「ハァ……ハァ……てめえ、俺が再生させるために大量の魔力を消費することをなぜ知っていた?」
「知っているも何もそもそもあなたみたいな三流魔人なんかに無限再生なんてチートじみたことができるわけないじゃないですか! 普通に考えて察しがつくはずですよ!」
ペロンチェはユマの言った一つの単語に過剰に反応して怒り始めた。
「さ、三流魔人だとぉ? ふざけんじゃねぇ! この俺様が三流のはずがねぇ! 龍魔人を一流の魔人だとしても俺は三流の魔人なんかじゃねえよ!」
ペロンチェは怒りに任せて魔力を爆発的に上昇させた。
「もうコソコソ透明になるのはやめだ! てめえを力でねじ伏せてやるよ!」
ペロンチェはそう言って魔力で全身の筋肉を膨張させた。




