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それぞれの約束

気を失ったカインを抱えたルークが屋敷に走りこんできた。それを見たリディアが叫びだす。

「何があったのです、なぜいつもカインは。ルーク!」


「大丈夫です、母様。【魔力】を一度に使いすぎて気絶しただけです」

ベンジャミンがパニックになりかけたリディアを落ち着かせようとする。


「何が大丈夫なのです。先日も、先日も同じように。今度は目を覚まさないかもしれない」

リディアは泣き崩れた。ルークはカインを部屋に寝かせてから戻ってきた。


「リディア、大丈夫だ。カインはすぐに目を覚ます。あの子は強い」

ルークがリディアを抱きしめる。しかしリディアは、ルークから身体を離しきつくルークを見た。


「あなた達は、何か勘違いをしています。カインはまだ、7歳なのですよ。言動や行動から忘れがちですが、まだ7歳です」


リディアの言葉を聞いたルーク達はそろって「「「あっ」」」とつぶやいてしまった。


「まったく、あなた達は何も理解していないじゃない」

リディアは、部屋の中を何かをつぶやきながらうろうろと歩き回っている。


「父様、何とかしてください。そうだ、いつものです」

アーサーがルークに何やら小さな声で伝えた。ベンジャミンとクリスは??と思っていると。


ルークは、深呼吸をして意を決したような表情になり

「リディアすまなかった。我々がもう少し気配りをしておれば。今日の事を振り返り改善をするので許してほしい。そうだ、何か一つ希望をかなえよう。もちろん4人共だ」


「「「えっ」」」

アーサー、ベンジャミン、クリスがハモる。


「分かりましたわ、2度と繰り返さない様に少し心に響くような事にしましょう。あとは、アリスの希望もかなえて頂けますよね?」

リディアがにっこりと笑いながら言う


「もちろん、アリスの希望もかなえよう。最近忙しく話す時間もなかったからな」


「ありがとうございます、アリスも喜ぶと思います。早速、私の希望を伝えます。まず、クリス」


「はい」と返事をして姿勢を正すクリス。


「あなたはこの前、怪我をしたばかりなので、1日私の買い物を一緒にしましょう。年越し会の準備を手伝ってください」

クリスが青い顔をして再度「はい」と返事をした。


「ルークとベンジャミンは、アーガイル騎士団長と一緒に年越し会の料理の為の狩りをお願いします」


「この前、クリスが十分獲ってきたと思いますが」

ベンジャミンがリディアに質問をする。


「ベンジャミンは、カインの為にあの子の好きな”ホロホロ鳥”を獲ってきてあげて。ルークは最近現場に出ていないから、少し現場の大変さをもう一度思い出してもらいます。それに最近事務仕事ばかりなのでリフレッシュもかねて行ってもらいます」


「私がいない間は、どうするんだ?」

ルークが少し焦った様子で、リディアに質問をした。


「大丈夫です、あなたがいない間の事務仕事はアーサーとランドルフにして貰います。これも良い経験になるでしょうし。領主の仕事は戦いだけでないのですから」

ルークは少し喜んでいたが、アーサーは絶望的な顔をしていた。


その後、アリスを呼んでアリスの希望を確認した。ルークとは”買い物と食事”、アーサーとは”戦闘訓練”、ベンジャミンとは”魔法の訓練”、クリスとは、”リディアとの買い物に一緒に参加”との事だった。リディアとアリスはとても楽しそうだが、男4人は今から当日の事を考え、かなり疲れた顔をしていた。


---

カインはベッドの上で、屋敷用の”浴場”について考えていた。道雄の時の温泉に行った時の事を思い出していた。

「温泉の”のれん”をくぐってからまず何をするっけ?」


”のれん”をくぐるとまず、スリッパを脱いでかな?その後は”脱衣場”で服を脱いで、”浴場”に入るか?シャワーはどうやって作る?桶と椅子も必要だよね?石鹸は領内で作っているし、あとはタオルかな?サウナはまた今度だな。カインは久々のお風呂に思いをはせていた。


次の日狩りに出るルークに”浴場”の設置場所の許可を貰い、屋敷の裏口近くに作ることにした。ベンジャミンがルークと狩りに行くのでいない為、”浴場”作りはガーディとだけ行うことにした。


「ガーディ、どのくらいの大きさがいいかな?あまり小さいのはゆっくり入れないし、大きいのはお湯を作るのが大変だよね」

カインは”浴場”作成予定地で地面に線を描きながら浴槽の大きさと壁の位置を考えていた。


「カイン様、そもそも”浴場”とはどのように使うのですか?」

お風呂を知らないガーディに、お風呂の説明と入り方を説明した。


「そうですね、大人が3人くらい一緒に入れるくらいの大きさが良いのではないでしょうか。奥様が入る時はメイドが一緒に入ってお世話をすると思いますし」


「そうだ、窓が必要なんだけど窓ってどこで作ってもらえるの?」


「窓ですか、私には分からないです。ランドルフ様に聞いてみますね」

ガーディはランドルフを探しに屋敷に入って行った。


「窓もそうだけど、屋根どうしようかな?空洞がある石壁をイメージした方がいいかな?それとも石壁を作って中身をこの前みたいに【デリート】で消すかな? あっ、順番を考えないと浴槽が作れないじゃない?」

カインは石壁の上に石壁を作ると接合できない事を思い出していた。


『これは、よく検討してから作り始めた方がいいな』

建築の知識のある人を探そうと考えていた。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 情景描写を見るに母親は心理的に不安定になって、年齢に見合わないような回数、負荷による魔法による心神喪失、身内を失うことへの恐怖がこの時には強く出ると思うので、同じく身内を危険に近づかせ…
[気になる点] >・7 pm:湯あみ 上記は39部より。毎日湯あみしてるとおぼしき描写が存在しているのに、今更屋敷に浴場を作ろうとしているのは意味が通らない。
2020/11/24 13:47 退会済み
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